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付録S Mailサービスのチューニング> S.3 Mailサービスチューニングの設定方法

S.3.3 [DELETE_MAIL]セクション

[DELETE_MAIL]セクショは、メール削除に関する制限機構を実現します。

メールの削除処理は、基本的に以下の3つの段階を経て行われます。

  1. ユーザがメールボックスからメールを削除したときに、メールを削除可能状態にする論理削除処理。
    ユーザがメールを削除した場合、そのメールは論理的に削除された状態になります。このメールを「論理削除状態」であると呼びます。
    論理削除状態のメールは、実際にはまだデータベースに保持されています。
  2. メールをデータベースから削除可能かどうかを検査する処理。
    論理削除状態のメールは、データベースから削除可能な状態に移行したかを定期的に検査されます。論理削除状態のメールが以下の条件をすべて満たしたときに、データベースから削除可能な状態になります。

    メールがデータベースから削除可能になった場合、そのメールを「物理削除可能状態」であると呼びます。

  3. 物理削除可能状態のメールをデータベースから削除する処理。
    このメールの削除処理において、メールの同報者数が多い場合や転送階層が深い場合、メールが物理削除可能かどうかを検査する処理やメールを物理削除する処理を連続して行うと、サーバに高い負荷がかかりメールの配信処理に影響を与える可能性があります。

このセクションでは、これらのメールの削除処理によるメール配信処理の影響を抑える目的でメール削除に関するパラメータを設定します。

なお、以降の説明において、メールが物理削除可能かどうかを検査する処理とメールを物理削除する処理を合わせて「物理削除処理」と呼びます。

指定形式

[DELETE_MAIL]
max_forward_link_level = 3
idle_period = #00:00!07:00
max_delete_items = 5, 100
max_delete_time = 5, 100
logical_deletion_fast_mode = 1
active_delete_limit = 10
active_delete_lowest_items = 20


パラメータの説明

0

:月曜日

1

:火曜日

2

:水曜日

3

:木曜日

4

:金曜日

5

:土曜日

6

:日曜日

max_delete_items、max_delete_timeのどちらかの指定に達した場合、メール削除の連続処理が制御されます。

運用時のチューニング

【通常運用】

メールの配信処理を優先する場合は、max_delete_items、max_delete_timeパラメータによるチューニングを実施してください。

特に配信速度を重視しないのであれば、以下のように運用時間のパラメータをチューニングします。

max_delete_items = 30,100

max_delete_time = 15,100

空き時間のメール削除処理を優先的に処理するのであれば、以下のように空き時間のパラメータをチューニングします。

max_delete_items = 5,200

max_delete_time = 5,300

通常運用時のmax_forward_link_levelは、“5”以上の値は設定しないようにしてください。“5”以上の階層数のメールを扱った場合、その後のメール操作(受信、削除など)による性能影響が発生しやすくなります。


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