PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.1 (伝送路二重化機能編) - Solaris (TM) オペレーティングシステム版 -
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付録D その他> D.2 トラブルシューティング> D.2.2 伝送路二重化機能の仮想インタフェースや各機能が使用できない

D.2.2.5 GS/SURE連携方式の仮想IPアドレスを使用した通信ができない

現象
GS/SURE連携方式において、システム起動時にルーティングデーモンが起動されず、仮想IPアドレスを使用した通信ができない。
原因および対策
Solaris 8 または Solaris 9 では、/etc/defaultrouterファイルが存在しない場合、/usr/sbin/in.rdisc(1M)を実行してRDISC(ルータ検索プロトコル)による照会処理を行います。このため、ネットワーク上のルータがRDISCを実行していると、ルーティングプロトコルとしてRIPではなくRDISCが選択され、/usr/sbin/in.routed(1M)が起動されない場合があります。対策として、/usr/sbin/in.rdiscファイルの名前を/usr/sbin/in.rdisc.savedなどに変更し、RDISC(ルータ検索プロトコル)による照会処理を実行しないようにしてください。
なお、Solaris 10 で本現象が発生している場合は、/usr/sbin/routeadm(1M)を実行して、ルーティングデーモンとして/usr/sbin/in.routed(1M)が起動されるように、設定を変更してください。
詳しくはSolarisのマニュアルを参考にしてください。

解析方法

以下の条件の場合、本現象が発生していると判断できます。

Solaris 8 または Solaris 9 の場合:
1) /etc/notrouterファイル(空ファイル)が存在し、かつ、
2) /etc/defaultrouterファイルが存在せず、かつ、
3) システム起動後、ルーティングデーモン(/usr/sbin/in.routed)が存在せず、かつ、
4) ルーティングテーブルにデフォルト経路が存在する場合。

Solaris 10 の場合:
1) /usr/sbin/routeadm(1M)でルーティングデーモンが“/usr/sbin/in.rdisc”に設定されている、かつ、
2) システム起動後、ルーティングデーモン(/usr/sbin/in.routed)が存在せず、かつ、
3) ルーティングテーブルにデフォルト経路が存在する場合。

ルーティングデーモン存在有無の確認方法

以下のコマンドを実行し、/usr/sbin/in.routedのプロセス名が表示された場合には、ルーティングデーモンが存在していると判断できます。

# ps -ef | grep in.routed

デフォルト経路存在有無の確認方法

以下のコマンドを実行し、Destination情報としてdefaultが表示される場合、デフォルト経路が存在していると判断できます。

# netstat -rn | grep default
default              192.168.70.254       UG        1      1  hme0



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