ダイレクトバックアップ使用手引書 - SPシリーズ - |
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ダイレクトバックアップの概要を説明します。
ダイレクトバックアップは、SSF/Backup Facilityに接続されたディスクアレイ装置上で運用されている業務サーバのデータをバックアップ/リストア(リカバリ)し、バックアップしたデータを管理するためのソフトウェアです。
ダイレクトバックアップの機能概要を説明します。
ETERNUS3000/6000,GR series上で運用されている業務データをETERNUS3000/6000,GR seriesに装備されたアドバンスト・コピー機能を利用してバックアップ/リストア(リカバリ)を行います。
アドバンスト・コピー機能によるバックアップ/リストア(リカバリ)は瞬時に完了しますので、バックアップ運用のための業務停止時間を従来より大幅に短縮することができます。
ETERNUS NR1000F series上の業務データに対する、磁気テープへのバックアップ/リストアをNDMP(Network Data Management Protocol) により、LANに負荷をかけることなく高速に行います。
よって、バックアップ運用のための業務停止時間を従来より大幅に短縮することができます。
ダイレクトバックアップサーバ プログラム (以降, ダイレクトバックアップサーバ) により、業務サーバ上にインストールされているSoftek AdvancedCopy Managerと連携して、業務サーバ上からバックアップ/リストア(リカバリ)を行うことができます。
ダイレクトバックアップサーバはSSF/Backup Facility上で動作するため、業務サーバが停止している時にもディスクアレイ装置上の業務データをバックアップすることができます。
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Symfowareデータベースのバックアップ運用において、業務サーバが停止している状態ではバックアップ/リカバリを行うことはできません。 |
バックアップを実施して採取したデータ(以降“バックアップデータ”と呼びます)を、世代として管理できます。世代の管理に必要な情報は履歴情報として、バックアップデータと関連付けされて管理されます。
ダイレクトバックアップが提供する各機能に対して、Softek AdvancedCopy Managerのバックアップ管理画面から簡易操作が行える、GUI (Graphical User Interface) を提供しています。
ダイレクトバックアップが提供する各機能に対する操作をダイレクトバックアップが提供するコマンド、またはSoftek AdvancedCopy Manager が提供するコマンドにより行える、CUI (Character User Interface) を提供しています。
ダイレクトバックアップによるバックアップ運用を構成する要素について説明します。
図1.1 に、ダイレクトバックアップによるETERNUS3000/6000,GR seriesのバックアップ運用を構成する要素の関連について示します。
この図では、Storage管理サーバをSSF/Backup Facility上に構築している場合の例を示しています。
SSF/Backup FacilityとFC I/F (Fibre Channel Interface)で接続された、アドバンスト・コピー機能を装備したディスクアレイ装置です。
この装置内には、業務サーバのデータだけでなくバックアップデータも保存することができます。
1台のSSF/Backup Facilityで、複数のETERNUS3000/6000,GR seriesを管理することができます。
複数のETERNUS3000/6000,GR seriesを管理する場合は、SSF/Backup FacilityとETERNUS3000/6000,GR seriesが FC-SW(Fibre Channel SWitch) を介して、接続された接続形態をサポートしています。
ストレージシステムの統合・管理機能を提供するためのサーバです。
ダイレクトバックアップは、SSF/Backup Facility上にインストールされています。
SSF/Backup Facilityに直接接続されるテープ装置です。
ダイレクトバックアップでは、バックアップデータをETERNUS3000/6000,GR series内だけでなく、磁気テープライブラリシステムのテープにも保存できます。
Softek AdvancedCopy Managerのマネージャにより、複数の業務サーバを集中管理し操作することができます。
ダイレクトバックアップによるバックアップ運用では、Storage管理サーバ上にSoftek AdvancedCopy Managerのマネージャをインストールします。
Softek AdvancedCopy Managerのエージェントにより、業務サーバ上のエージェント機能が提供されます。
ダイレクトバックアップの論理デバイスバックアップによるバックアップ運用では、業務サーバ上にSoftek AdvancedCopy Managerのエージェントをインストールします。
なお、SSF/Backup Facility以外のサーバをStorage管理サーバとして運用する構成では、SSF/Backup FacilityにもSoftek AdvancedCopy Managerのエージェントをインストールします。
ダイレクトバックアップが提供する機能を簡易操作するためのGUIが、Webベースで提供されます。
ダイレクトバックアップのWebサーバは、Softek AdvancedCopy ManagerのマネージャがインストールされているStorage管理サーバ上に構築します。
Webサーバから提供されるGUI (バックアップ管理画面) を利用して、ダイレクトバックアップが提供する機能を簡易操作するためのネットワーク端末です。
図1.2 に、ダイレクトバックアップによるETERNUS NR1000F seriesのバックアップ運用を構成する要素の関連について示します。
SSF/Backup FacilityとLANおよびFC I/F (Fibre Channel Interface)で接続された、Snapshot機能を装備したディスクアレイ装置です。
SSF/Backup FacilityとFC I/F (Fibre Channel Interface)で接続された、アドバンスト・コピー機能を装備したディスクアレイ装置です。
この装置内には、SP管理情報ファイルを格納する領域を確保しています。
ストレージシステムの統合・管理機能を提供するためのサーバです。
ダイレクトバックアップは、SSF/Backup Facility上にインストールされています。
SSF/Backup FacilityとETERNUS NR1000F seriesにFC I/F (Fibre Channel Interface) で接続されるテープ装置です。
ダイレクトバックアップによるETERNUS NR1000F seriesのバックアップ運用では、バックアップデータを磁気テープライブラリシステムのテープに保存できます。
ダイレクトバックアップには以下の機能があります。
アドバンスト・コピー機能により、業務ボリュームまたは論理ユニットのデータを瞬時にバックアップ/リストア(リカバリ)する機能です。
業務ボリュームまたは論理ユニットのデータを論理ユニットプールを使用しないで直接にテープへコピーする機能です。
この機能により、論理ユニットプールに割り当てる領域がない場合でもテープへのバックアップ、テープからのリストアが可能となります。
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Symfowareデータベースのバックアップ運用では「論理ユニットプールを使用しないテープへのバックアップ」を利用することはできません。 |
NDMP(Network Data Management Protocol) を利用して、バックアップ用に接続されたFC I/F (Fibre Channel Interface) からボリュームのデータをテープへ転送することにより、LANに負荷をかけないで直接テープへコピーする機能です。
この機能により、LANを使用した業務に影響しないテープへのバックアップ、テープからのリストアが可能となります。
業務サーバが保有しているETERNUS3000/6000,GR seriesの論理デバイスに対して、ダイレクトバックアップサーバと業務サーバ上のエージェント機能が連携した、論理デバイス単位のバックアップ運用を実現します。
バックアップ対象の論理デバイスが含まれるETERNUS3000/6000,GR seriesの論理ユニットに対して、ダイレクトバックアップサーバと業務サーバ上のエージェント機能が連携しない、論理ユニット単位のバックアップ運用を実現します。
よって、業務サーバに搭載されたオペレーティングシステムのプラットフォームやデータ種別を意識しないバックアップ運用が可能となります。
Symfoware/RDBのロググループから構成されたログ環境(システムロググループまたはユーザーロググループ)において運用をしている、Symfowareで構築したデータベースのデータベーススペースが配置されたETERNUS3000/6000,GR seriesの論理デバイスに対するバックアップ運用を実現します。
ETERNUS NR1000F seriesのボリュームに対して、業務サーバと連携しないディレクトリ単位のバックアップ運用を実現します。
グローバルサーバの業務データをSystemwalker StorageMGR GR/CFと連携することにより、SSF/Backup Facilityに接続されたグローバルサーバ上からETERNUS6000の論理ユニットに対するバックアップ運用を実現します。
バックアップデータの保存世代数や保存期間、アドバンスト・コピー機能(OPC/EC/EC(SUSPEND))の方式など、バックアップに関する方針(バックアップポリシー)をバックアップする単位毎に設定できます。バックアップポリシーはダイレクトバックアップサーバによって管理され、バックアップ実行時はその設定内容に基づいた処理が行われます。
ダイレクトバックアップ用に割り当てられた論理ユニットをグループ化し、論理ユニットプールとしてプール管理します。
バックアップデータの管理を容易にする目的で複数の論理ユニットプールを構築し、業務ボリュームや業務サーバごとに使用する論理ユニットプールを定義できます。
磁気テープライブラリシステムに投入されたテープをグループ化し、テーププールを構築することができます。バックアップデータの管理を容易にする目的で複数のテーププールを構築し、業務ボリュームや業務サーバごとに使用するテーププールを定義できます。
バックアップデータの格納にあたって、テーププールに属する複数のテープのうちどのテープを使用するかを指定することができます。
ダイレクトバックアップサーバは、バックアップやリストア(リカバリ)など 実行中の処理状況や処理結果の情報を管理しています。
これらの情報は、バックアップ管理画面 または コマンド(一部の処理のみ)で参照できます。
過去のバックアップデータのうち保存中の有効世代の情報を、バックアップに関する履歴情報として管理します。有効世代のバックアップデータは、その保存媒体に関係なく管理されます。
ダイレクトバックアップサーバが処理した要求とその結果は、運用ログとして管理されます。
停電に代表される不慮の事故によりSSF/Backup Facilityがダウンした場合、SSF/Backup Facilityの再起動とともにダウン前に実行していた処理を自動的に継続実行させることができます。
SSF/Backup Facilityがクラスタ構成の場合は、ノードダウンによるノード切り替えが発生しても、ダウンしたノードで実行していた処理を切り替ったノードで継続実行できます。
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ETERNUS NR1000F seriesのバックアップ運用では「処理継続機能」を使用できません。 |
SP5000でダイレクトバックアップ機能によりテープにバックアップしたデータ(業務ボリューム、または、リカバリ制御ファイル)を、SP5000に依存せずにSolarisサーバとテープ装置を用いてGR/ETERNUS上に復元する機能を提供します。
本機能の詳細は「付録E 緊急時リストア機能」を参照してください。
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