PowerFX V1.0 運用説明書 - Microsoft(R) Windows(R) - |
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第3章 TCLplus | > 3.3 TCLplusスクリプトの文法 |
引数に変数や別のコマンドの実行結果を指定するには、特殊記号を使用して、コマンドの実行前に、展開を行います。
また、引数にスペースを含む文字列を指定するにはグループ化を行います。
コマンド 引数1 $変数 引数3 ・・・ |
引数に変数を指定する場合は、直前にドル記号($)を付加します。
ドル記号($)が付加された変数は、格納された値に変換後、コマンドを実行します。
コマンド1 引数1 [コマンドA 引数a 引数b・・・] 引数3 ・・・ |
引数に別のコマンドの実行結果を指定する場合は、角括弧を使用します。
引数に角括弧で囲まれたコマンド文が存在する場合は、そのコマンド(コマンドA)を実行し、評価結果に置換します。その後、コマンド(コマンド1)を実行します。
引数に特殊記号を通常の文字として指定するには、特殊記号の直前に円記号(\)を付加します。
行末に円記号(\)を記述すると、改行が無視されます。
また、円記号展開を使用すると、"表3.1 特殊な円記号展開"の特殊文字(メタ文字)を指定することができます。
記述 |
展開結果 |
---|---|
\a |
警告音(0x07) |
\b |
バックスペース(0x08) |
\f |
フォームフィード(0x0C) |
\n |
改行(0x0A) |
\r |
復帰(0x0D) |
\t |
水平タブ(0x09) |
\v |
垂直タブ(0x0B) |
\ddd |
8進数表現 (dは0〜7を指定) |
\xdd |
16進数表現 (dは0〜9,a〜fを指定) |
\\ |
円記号(0x5C) |
グループ化には2つの方法があります。
コマンド 引数1 "単語1 単語2 ・・・" 引数3 ・・・ |
コマンド 引数1 {単語1 単語2 ・・・} 引数3 ・・・ |
2つの方法には以下の違いがあります。
以下に具体例を示します。
リストとはデータ形式の一つで、スペースで区切られた単語の集合です。
単語1 単語2 単語3 単語4 単語5 単語6・・・ |
TCLplusスクリプトと同様に、複数の単語を中括弧"{}"でグループ化できます。
単語1 単語2 {単語3 単語4 単語5} 単語6・・・ |
グループ化された単語は一つの単語として扱われます。
単語1 単語2 単語a 単語6 ・・・ |
また、グループ化された単語を取り出した場合、リスト形式のデータとして使用することができます。
単語3 単語4 単語5 |
以下にlindexコマンドを利用した具体例を示します。
<実行スクリプト>
#変数にリスト形式のデータを格納 set listdata {aaa bbb {ccc ddd eee} fff} #lindexコマンドでリストからN番目の単語を出力 puts [lindex $listdata 0] puts [lindex $listdata 1] puts [lindex $listdata 2] puts [lindex $listdata 3] #グループ化されたリスト形式を取り出す puts "----------------" puts [lindex [lindex $listdata 2] 0] puts [lindex [lindex $listdata 2] 1] puts [lindex [lindex $listdata 2] 2] |
<出力結果>
aaa bbb ccc ddd eee fff ---------------- ccc ddd eee |
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