PRIMECLUSTER Wizard for NetWorker 4.1
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上へ第2章 設定・インストール
上へ2.1 環境設定

2.1.4 NetWorkerユーザアプリケーションの作成

ここでは、PRIMECLUSTER Wizardを使用したNetWorkerアプリケーションの作成方法について、説明します。

環境

下記の例では、ノードが2台の場合の構築方法について説明します。

図1(左のツリーを参照)では、 “Fsystem(共有ファイルシステム)”と“Ipaddress (引継ぎIPアドレス) ”のリソースが既に設定されています。

また、NetWorkerとPRIMECLUSTER Wizard for NetWorkerがインストール済みです。

CF(CLUSTER FOUNDATION)は動作中であり、RMS(Reliant Monitor Services)は停止している状態です。

図2(左のツリーを参照)は、図1に"Nwsv (PRIMECLUSTER Wizard for NetWorker) "を追加し、2台のノード(設定例ではSysNode A を“dahliaRMS”, SysNode B を“violetRMS” とします)に3つのリソース(Nwsv,Fystem,Ipaddress)が“userApp_0”のサブアプリケーションとなるよう構築した構成図です。

ここまでは本書内の"クライアントクラスタの環境設定"〜"PRIMECLUSTER Wizard for NetWorkerの環境設定"、"ストレージノードクラスタの環境設定"〜"PRIMECLUSTER Wizard for NetWorkerの環境設定"、"サーバクラスタの環境設定"〜"PRIMECLUSTER Wizard for NetWorkerの環境設定"に従って構築済みです。

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設定時のヘルプの記事は、GUI/CUI共通のため、一部CUI固有の内容も含まれています。

図1.作成前の構成

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"Nwsv (PRIMECLUSTER Wizard for NetWorker)" のSubApplicationに“Ipaddress (引継ぎIPアドレス) ”を設定し、“Ipaddress (引継ぎIPアドレス) ”のSubApplicationに“Fsystem (共有ファイルシステム)”を設定します。

図2.作成後の構成

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作成手順

  1. userApplication Configuration Wizard を起動すると、以下の画面が表示されます。初めに"Resourceの作成"を選択します。

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  2. "Resourceの作成"画面より、ResourceタイプをNetWorkerサーバクラスタの場合は"Nwsv" に設定します。NetWorkerクライアントクラスタの場合は"Nwcl" 、NetWorkerストレージノード/SANストレージノードクラスタの場合は"Nwst" を設定します。(以降、サーバ、ストレージノード、クライアントのユーザアプリケーションの設定方法は同じです)

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  3. "Resourceの設定"画面が表示されるので、リソース名やNwsv の各種項目の設定に変更がある場合は、"ApplicationName" または"Options" を選択して次へ進んでください。任意の名前や値に変更できます。(通常、変更の必要はありません)

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    "Options" を選択した場合、以下の画面が表示されます。変更したい項目を選択し、次へ進んでください。任意の値に変更できます。

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    各項目の意味は、下記の通りです。

    AutoRecover

    yesに設定すると有効。リソースに異常が発生した時、RMSは別のノードへ切り替える前にリソースの再起動を試みます。

    初期値は、"yes"です。

    ApplicationTimeout

    PRIMECLUSTER Wizard for NetWorkerのユーザアプリケーションのタイムアウト値を設定します。初期値は300秒で、60秒から86400秒(24時間)の範囲で設定が行えます。

    また、"高度な設定"を選択しても表示・設定できる項目に変更はありません。

    "ApplicationName" を選択した場合、以下の画面が表示されます。変更したい項目を選択し、任意の名前を設定してください。(下記は、リソース名を"Nwsv" から"Nwsv1" に変更する場合の画面例です)

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  4. "保存して登録" を選択します。

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  5. Nwsv リソースの作成が終了した時点で、"userApplication Configuration メニュー"画面の左のツリーが下記のように表示されるのを確認してください。確認後、"userApplicationの作成" を選択します。

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  6. "userApplication名と運用形態の設定"画面で userApplication名を指定します。

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  7. "SysNodeの設定"画面で、"利用可能なSysNode" から"選択されたSysNode" へdahliaRMS, violetRMS を追加します。

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  8. "属性の設定"画面より、AutoSwitchOver とStandbyTransitions の設定のみ変更します。 他の項目に関しては、"PRIMECLUSTER 導入運用手引書"を参照して必要に応じて値の変更を行ってください。

    AutoSwitchOver とStandbyTransitionsの意味は、以下の通りです。

    属性の詳細に関しては、"PRIMECLUSTER 導入運用手引書"を参照してください。

    AutoSwitchOver

    userApplication で障害が発生した場合に、自動的に切替えられるよう設定します。ここでは、"HostFailure|ResourceFailure|ShutDown" (ホストまたはリソースで障害が発生した場合、またはRMSがシャットダウンした場合)を選択してください。

    StandbyTransitions

    Standby状態遷移の実行時期を設定します。

    ここでは、"ClearFaultRequest|StartUp|SwitchRequest" (userApplication のFaulted の状態がクリアされOffline に状態遷移するとき、またはRMS が起動されたとき、または別のノードへ状態遷移したとき)を選択してください。

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    クラスタ運用の自動化には、"AutoStartUp"、"AutoSwitchOver"の設定を行う必要があります。通常は、"AutoStartUp=Yes"、"AutoSwitchOver= HostFailure|ResourceFailure|ShutDown"を設定します。上記設定例では未設定です。設定内容の詳細は、"PRIMECLUSTER 導入運用手引書"を参照してください。

  9. "Resourceの選択"画面で"利用可能なResource" から"選択されたResource" へNwsv, Ipaddress0, Fsystem0 を追加します。

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  10. "登録情報の確認"画面で、Nwsv のSubApplication がIpaddress0、Ipaddress0 のSubApplication がFsystem0に設定されていることを確認後、"登録"を実行します。

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  11. "userApplication Configuration メニュー"画面の左のツリーが下記のように表示されていることを確認してください。これで作業は終了です。

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  12. Web-Based Admin View トップ画面から"Global Cluster Services" を選択後、"RMS"メニューよりRMSを起動して下さい。RMSの起動に関しては、"PRIMECLUSTER導入運用手引書"を参照してください。

[CUI方式によるNetWorkerユーザアプリケーションの作成手順]

PRIMECLUSTERの機能を運用ノード側において、以下のコマンドを入力して停止させます。

# hvshut -a

以下のコマンドを入力し、ユーザアプリケーションの設定を行います。

# hvw -n Configfile

ユーザアプリケーションの設定の詳細に関しては、"付録A"を参照してください。


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