オーバレイは、履歴管理の設定をすることにより自動的に管理されます。リスト管理サーバの帳票をList Worksクライアント(マイ コンピュータ)に複写したときに、対応する世代のオーバレイがList Worksクライアントにない場合に、古いオーバレイを退避して、同時にオーバレイをリスト管理サーバから複写します。
オーバレイを自動的に履歴管理するための設定
List Worksクライアントの環境設定時に、リストナビの【オプション】ダイアログボックスでオーバレイの履歴管理を行う指示とオーバレイの格納場所を指定します。
また、帳票を複写するときにオーバレイも複写する指示を指定します。以下の指定があります。
リスト管理サーバからマイ コンピュータに帳票を複写するとき、オーバレイも複写する
マイ コンピュータの帳票を移動/複写するとき、オーバレイも複写する
参照
List Worksクライアントの環境設定については、“セットアップガイド”を参照してください。
【オプション】ダイアログボックスについては、“ダイアログボックスリファレンス”を参照してください。
マイ コンピュータにおけるオーバレイのファイルと格納先のフォルダ構成
マイ コンピュータにオーバレイを取り込むと以下のファイルが作成されます。
基本となる解像度240dpiのドットオーバレイです。帳票を表示、印刷するときに使用されます。
ベクトルオーバレイです。帳票を表示、印刷するときに使用されます。
帳票項目の情報やオーバレイ原点位置の情報が格納されているファイルです。
これらの情報を設定したときだけ作成されます。
オーバレイが登録されるたびに、作成日時が最新のもの以外を履歴に追加していきます。この履歴に追加する単位を世代といい、1つのオーバレイ名に対して、1~4096世代のオーバレイを管理することができます。
最新のオーバレイは、List Worksの環境設定で指定した格納先フォルダに格納されます。古い作成日時のオーバレイは、このフォルダ配下のサブフォルダ(履歴管理フォルダ)に、世代ごとに格納されます。
履歴管理フォルダは、「BACKUP.nnn」(nnn:世代番号、000~FFFの16進数、000は最も古い世代を示す)の名前で、自動的に作成されます。個数は1~4096世代分の範囲となります。新しくオーバレイが登録されるたびに、登録されたオーバレイと、最新の作成日時が比較され、日時の古いオーバレイが、履歴管理フォルダに移動されます。日時の新しいオーバレイは、格納先フォルダに格納されます。
オーバレイの格納先について、フォルダ構成を以下に示します。
オーバレイ格納先のフォルダ ├ BACKUP.000 ┐ 格納先フォルダには、最新の作成日時のオーバーレイが格納されます。 ├ BACKUP.001 │ : : │ ├ BACKUP.nnn ├ 履歴管理フォルダ: : : │ 000を一番古い世代として、履歴に登録した順に └ BACKUP.FFF ┘ 各世代のオーバレイが格納されます。
オーバレイの履歴管理を行って、リスト管理サーバからList Worksクライアント(マイ コンピュータ)に、定期的に帳票を複写する運用の例を以下に示します。
例)リスト管理サーバに格納されている毎月の売上げデータを、マイ コンピュータに定期的に複写します。処理の順番は、以下の順とします。
初回の複写(2月度売上げの帳票)
帳票項目の設定(2月度売上げの帳票に、帳票項目を設定)
第2回目の複写(4月度売上げの帳票)
第3回目の複写(3月度売上げの帳票)
印刷データ | オーバレイ | 帳票項目の情報を格納したファイル | |||
---|---|---|---|---|---|
ファイル名 | 概要 | ファイル名 | 作成日時 | 有/無 | ファイル名 |
URIDATA2.xxx | 2月度売上げ | UOVL.240 | 2007.03.31 08:30 | 無 | - |
URIDATA3.xxx | 3月度売上げ | ||||
URIDATA4.xxx | 4月度売上げ | 2008.03.31 09:00 | 有 | UOVL.fld |
印刷データ D:\DATA
オーバレイ D:\OVL
初回の複写
「2月度売上げ」の帳票を複写します。
D:\ ├┬ DATA │└─ URIDATA2.xxx ├┬ OVL │└─ UOVL.240 …「URIDATA2.xxx」用のオーバレイ
格納先フォルダに、オーバレイファイルが複写されます。
帳票項目の設定
「2月度売上げ」の帳票に、帳票項目を設定します。
D:\ ├┬ DATA │└─ URIDATA2.xxx ├┬ OVL │├─ UOVL.240 …「URIDATA2.xxx」用のオーバレイ │└─ UOVL.fld
帳票項目を設定したので、帳票項目の情報を格納したファイルが作成されます。
第2回目の複写
「4月度売上げ」の帳票を複写します。
D:\ ├┬ DATA │├─ URIDATA2.xxx │└─ URIDATA4.xxx ├┬ OVL │├─ UOVL.240 …「URIDATA4.xxx」用のオーバレイ │├─ UOVL.fld │└┬ BACKUP.000 │ ├─ UOVL.240 …「URIDATA2.xxx」用のオーバレイ │ └─ UOVL.fld
年度が変わると、新しいオーバレイがマイ コンピュータに複写されます。なお、帳票項目の設定もされているため、帳票項目の情報を格納したファイルも複写されます。
「URIDATA4.xxx」のオーバレイと「URIDATA2.xxx」のオーバレイでは、「URIDATA2.xxx」の方が、作成日付が古いので履歴管理フォルダに移動されます。
代わりに「URIDATA4.xxx」のオーバレイが、格納先フォルダに格納されます。
第3回目の複写
「3月度売上げ」の帳票を複写します。
D:\ ├┬ DATA │├─ URIDATA2.xxx │├─ URIDATA3.xxx │└─ URIDATA4.xxx ├┬ OVL │├─ UOVL.240 …「URIDATA4.xxx」用のオーバレイ │├─ UOVL.fld │└┬ BACKUP.000 │ ├─ UOVL.240 …「URIDATA2.xxx」、「URIDATA3.xxx」用のオーバレイ │ └─ UOVL.fld
「URIDATA3.xxx」のオーバレイは、「URIDATA2.xxx」のオーバレイと同じであり、すでに格納先フォルダに存在するので、オーバレイは複写されません。