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Interstage List Works for 大規模 V11.0.0 セットアップガイド

6.2.1 異なるサーバに移行(移行先は同じ構成)

旧版製品から本製品へ移行する際に、移行先のフォルダ構成を同じ構成にする場合の手順を説明します。

本作業により、以下の資源が移行されます。

なお、以下の資源は移行できません。

資源は移行元と同じディレクトリに移行されるため、移行先サーバのフォルダ構成は移行元と同じ構成にしてください。

また、ユーザ情報の登録など、OSの環境はOSの移行に従って実施してください。

なお、以下の文字が保管フォルダ名、保管フォルダの作成者名、帳票名、コメント、帳票の作成者名、備考1~4にある場合、Charset Managerのコード対応定義が必要になる場合があります。

コード対応定義が行われていない場合、上記の文字が「_」(半角アンダーバー)に変換されることによって、帳票が登録できない、帳票が参照できないなどの異常になる場合があります。

参照

Charset Managerのコード対応定義の設定方法については、“設計・運用ガイド”の“第12章 ListWorksでの外字や文字の扱い”を参照してください。

移行手順を以下に説明します。

手順1:List Worksサービスの停止

移行元サーバでList Worksサービスが動作中の場合は、List Worksサービスを停止する必要があります。

lwserverコマンドを使用して、List Worksサービスを停止します。

注意

  • 保管フォルダを退避するために、List Worksサービスを停止するまえに、第1階層の保管フォルダのプロパティに表示されるフォルダの場所を控えておいてください。

  • List Worksサービスを停止する際は、List Worksを利用した業務を運用していないことを確認してください。

参照

lwserverコマンドの詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。

<クラスタ運用の場合>

クラスタ運用の場合は、以下の手順でList Works サービスを停止してください。

  1. クラスタアプリケーションの停止

    クラスタアプリケーションを停止します。同時にList Works サービスも停止します。

  2. ボリュームの起動

    当該システムのボリュームを起動します。

  3. ディスクのマウント

    当該システムにディスクをマウントします。

  4. データベースの起動

    データベースを手動で起動します。

    例) データベースがSymfoware の場合

    # rdbstart

    クラスタアプリケーションの起動・停止は、PRIMECLUSTER「Web Based Admin View」の「Global Cluster Services」を利用して行います。

    参照

    • クラスタアプリケーションの起動・停止の詳細については、“PRIMECLUSTER のマニュアル”を参照してください。
      ボリュームの起動・停止は、PRIMECLUSTER「Web Based Admin View」の「Global Disk Services」を利用して行います。

    • 「Global Disk Services」の詳細については、“PRIMECLUSTER のマニュアル”を参照してください。

手順2:フォルダ、資源の退避

移行元サーバで、以下のフォルダや資源をディレクトリごと、別の媒体などに複写(退避)します。

なお、ディレクトリの階層構造は崩さず退避してください。

注意

  • 保管フォルダの共有運用を行っている場合、仕分け定義体の退避は、各サーバで実施してください。そのほかのフォルダや資源の退避は、どれか1台のサーバで実施してください。

  • クラスタ運用を行っている場合、仕分け定義体の退避は、運用ノードおよび待機ノードの各サーバで実施してください。そのほかのフォルダや資源の退避は、運用ノードのサーバで実施してください。

フォルダ、資源の格納場所を以下に示します。

フォルダ、資源

格納場所

受信フォルダ

lvlstenvコマンドを実行し、出力結果の「RCV-FOLDER」キーワードの設定値が格納場所になります。

保管フォルダ (注1)

第1階層の保管フォルダのプロパティに表示されるフォルダの場所になります。

オーバレイ (注2)

lvlstenvコマンドを実行し、出力結果の以下のキーワードの設定値が格納場所になります。なお、オーバレイ資源は初期化せず、そのまま退避してください。

KOL6

FORMのPowerFORMツールまたはList Creatorデザイナで作成したベクトルオーバレイ(KOL6)の格納先

オーバレイ世代管理

lvlstenvコマンドを実行し、出力結果の「CTRL-OVL」キーワードの設定値が格納場所になります。
オーバレイ世代管理に関する設定ファイル(lwovgen.ini)は、lvsetsysコマンドで作成したList Worksのシステムディレクトリに存在します。

帳票項目・オーバレイ位置保存ファイル

lvlstenvコマンドを実行し、出力結果の「OVDFLD」キーワードの設定値が格納場所になります。

仕分け定義体

扱う帳票によって、仕分け定義体の格納場所が異なります。

オープン帳票
/opt/FJSVpast/define.others

運用によって、仕分け定義体の格納場所を変更している場合は、変更した格納場所の仕分け定義体を退避してください。

保管フォルダの物理パスと論理パスの対応関係の定義ファイル(lvplpathファイル)

lvsetsysコマンドで作成したList Worksのシステムディレクトリに存在します。

検索インデックス

以下のディレクトリに存在します。配下のディレクトリ構造を崩さず、隠しファイルも含めてすべて退避してください。

/var/opt/FJSVlw-sv/idx

二次帳票資源フォルダ(NFORM-FOLDER-CWXNFORMRCVLWK)

lvsetsysコマンドで作成したList Worksのシステムディレクトリに存在します。

二次帳票資源フォルダ(NFORM-FOLDER-CWXNFORMRCVLWK)配下のディレクトリ構造を崩さず、すべて退避してください。

注1)保管フォルダには、idx、idxpg、mem、srhなどの関連ファイルが含まれます。

注2)リスト管理サーバの帳票を表示する際に使用するオーバレイです。

手順3:保管データベースの退避

移行元サーバで、保管データベースを退避します。

List Works 組込データベースまたはSymfowareデータベースの場合

以下のスクリプトを使用して、保管データベースを退避・復元します。退避にはアンロード(退避)用スクリプトを使用します。

格納場所
List Works 組込データベースの場合

アンロード(退避)用:/opt/FJSVlw-sv/db/lwdb/LWDB/dsi_unloadLWDB.sh

ロード(復元)用:/opt/FJSVlw-sv/db/lwdb/LWDB/dsi_loadLWDB.sh

Symfoware データベースの場合

アンロード(退避)用:/opt/FJSVlw-sv/db/symfo/LWDB/dsi_unloadLWDB.sh

ロード(復元)用:/opt/FJSVlw-sv/db/symfo/LWDB/dsi_loadLWDB.sh

  1. スクリプトの複写

    スクリプトが格納されているディレクトリを、作業用ディレクトリに複写します。

    例)
    複写元:/opt/FJSVlw-sv/db/lwdb/LWDB  または  /opt/FJSVlw-sv/db/symfo/LWDB
    複写先の例:/work

    保管データベースをList Worksサーバとは別にデータベースサーバとして構築している場合は、データベースサーバの作業用ディレクトリに複写してください。

    復元のために移行先サーバにも作業用ディレクトリを作成し、スクリプトを複写しておきます。

    複写したファイル(スクリプトなど)に書き込み権や実行権が設定されているか確認してください。書き込み権や実行権がない場合は、chmod コマンドで書き込み権や実行権を付与してください。

    参照

    chmodコマンドについては、Linuxのマニュアルを参照してください。

  2. 退避ファイルの格納先ディレクトリの作成

    退避ファイルの格納先となるディレクトリを作成します。退避ファイルとは、スクリプトの実行により、保管データベースのデータが退避されるファイルのことです。
    退避ファイルの格納先に必要なディスク容量は、導入時に運用設計によって見積もった値となります。

    参照

    ディスク容量の見積もりについては、“3.4.1 List Works組込データベースの環境設定”または“3.4.2 Symfowareの環境設定”を参照してください。

    注意

    格納先ディレクトリに以前の退避ファイルがある状態で、スクリプトを実行すると、エラーになります。

  3. スクリプトの修正

    1.で複写したアンロード(退避)用スクリプト(dsi_unloadLWDB.sh)を修正します。

    dsi_unloadLWDB.shの以下の箇所(下線)を、2.で作成した「退避ファイルの格納先ディレクトリ」に修正します。

    # Modify this PATH to data backup directory.
    BACKUP_DATA_FILE_PATH=/var/lwdb_bak "
  4. スクリプトの実行

    3.で修正したdsi_unloadLWDB.shを実行します。

    実行例

    # cd /work/LWDB
    # ./dsi_unloadLWDB.sh

    スクリプトの実行中にエラーが発生した場合は、ログファイル(dsi_unloadLWDB. txt)を参照し、エラーメッセージを確認します。ログファイルは、スクリプトを実行したカレントディレクトリに出力されます。

    参照

    保管データベースの退避処理時に出力される可能性の高いメッセージを、“メッセージ集”に抜粋して説明しています。参考にしてください。
    また、詳細なエラーメッセージの説明については、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。

Oracle データベースの場合

Oracle の各種ツールを使用して、データのエクスポートを行います。

参照

Oracle の各種ツールの詳細については、“Oracle Database のマニュアル”を参照してください。

手順4:List Worksのインストール

移行先サーバにList Worksをインストールします。

参照

List Worksのインストールについては、“3.2 List Worksのインストール”および“インストールガイド”を参照してください。

手順5:List Worksの環境設定

移行先サーバで保管データベースの環境設定やリスト管理サーバの環境設定を実施します。

旧版製品でWeb連携機能を使用していた場合は、再度、Web連携の環境設定を実施します。Web連携の画面やプロパティをカスタマイズしていた場合は、バックアップしたJSPファイル、環境設定ファイル、Webアプリケーション環境定義ファイルをもとに、ファイルを編集します。

参照

保管データベースの環境設定、リスト管理サーバやWeb連携などのList Worksの環境設定については、“第3章 List Worksサーバの環境構築”を参照してください。
また、旧版製品でWeb連携機能を使用していた場合、Web連携の環境設定に関する注意事項を“6.4 移行時のWeb連携機能に関する注意事項”に掲載していますので、合わせて参照してください。

注意

  • システムディレクトリの作成は移行元と同じディレクトリ構成になるようにしてください。

  • リスト管理サーバの環境構築スクリプト(lw-svsetup.sh)実行時、-nオプションをつけないようにしてください。

手順6:List Worksサービスの停止

移行先サーバでList Worksサービスが動作中の場合は、List Worksサービスを停止する必要があります。

lwserverコマンドを使用して、List Worksサービスを停止します。

クラスタ運用の場合は、“手順1:List Worksサービスの停止”の<クラスタ運用の場合>を参照してください。

参照

lwserverコマンドの詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。

手順7:フォルダ、資源の復元

以下のフォルダや資源について、退避ディレクトリや媒体から復元先のディレクトリに複写(復元)します。なお、ディレクトリの階層構造は崩さず復元してください。

注意

  • 移行元サーバで運用していた時と同じ構成で復元してください。

  • 保管フォルダの共有運用を行っている場合、仕分け定義体の復元は、各サーバで実施してください。そのほかのフォルダや資源の復元は、どれか1台のサーバで実施してください。

  • クラスタ運用を行っている場合、仕分け定義体の復元は、運用ノードおよび待機ノードの各サーバで実施してください。そのほかのフォルダや資源の復元は、運用ノードのサーバで実施してください。

検索インデックスの復元後、lwidxcnv コマンドによりインデックスの移行を行います。

例)

移行対象の保管フォルダの絶対パス名:/hokan/some/folder
移行時の作業ディレクトリ:/work
    /opt/FJSVlw-sv/SV/bin/lwidxcnv -T /hokan/some/folder -w /work

参照

lwidxcnv コマンドの詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。

フォルダ、資源の格納場所を以下に示します。

フォルダ、資源

格納場所

受信フォルダ

lvlstenvコマンドを実行し、出力結果の「RCV-FOLDER」キーワードの設定値が格納場所になります。

保管フォルダ (注1)

第1階層の保管フォルダのプロパティに表示されるフォルダの場所

オーバレイ (注2)

lvlstenvコマンドを実行し、出力結果の以下のキーワードの設定値が格納場所になります。

KOL6

FORMのPowerFORMツールまたはList Creatorデザイナで作成したベクトルオーバレイ(KOL6)の格納先

オーバレイ世代管理

lvlstenvコマンドを実行し、出力結果の「CTRL-OVL」キーワードの設定値が格納場所になります。
オーバレイ世代管理に関する設定ファイル(lwovgen.ini)は、lvsetsysコマンドで作成したList Worksのシステムディレクトリに存在します。

帳票項目・オーバレイ位置保存ファイル

lvlstenvコマンドを実行し、出力結果の「OVDFLD」キーワードの設定値が格納場所になります。

仕分け定義体

扱う帳票によって、仕分け定義体の格納場所が異なります。

オープン帳票
/opt/FJSVpast/define.others

運用によって、仕分け定義体の格納場所を変更している場合は、変更した格納場所です。

保管フォルダの物理パスと論理パスの対応関係の定義ファイル(lvplpathファイル)

lvsetsysコマンドで作成したList Worksのシステムディレクトリに存在します。

検索インデックス

以下のディレクトリに配下のディレクトリ構造を崩さず、隠しファイルも含めてすべて復元してください。

/var/opt/FJSVlw-sv/idx

二次帳票資源フォルダ(NFORM-FOLDER-CWXNFORMRCVLWK)

lvsetsysコマンドで作成したList Worksのシステムディレクトリに存在します。

二次帳票資源フォルダ(NFORM-FOLDER-CWXNFORMRCVLWK)配下のディレクトリ構造を崩さず、すべて復元してください。

注1) 保管フォルダには、idx、idxpg、mem、srhなどの関連ファイルが含まれます。

注2) リスト管理サーバの帳票を表示する際に使用するオーバレイです。

手順8:保管データベースの復元

移行先サーバで、保管データベースを復元します。

List Works 組込データベースまたはSymfowareデータベースの場合
  1. スクリプトの修正

    手順3で移行先サーバに複写したロード(複写)用スクリプト(dsi_loadLWDB.sh)の修正をします。

    dsi_loadLWDB.shの以下の箇所(下線)を、「退避ファイルの格納先ディレクトリ」に修正します。

    # Modify this PATH to data backup directory.
    BACKUP_DATA_FILE_PATH=/var/lwdb_bak
  2. スクリプトの実行

    2.で修正したdsi_loadLWDB.shを実行します。

    実行例

    # cd /work/LWDB
    # ./dsi_loadLWDB.sh

    スクリプトの実行中にエラーが発生した場合は、ログファイル(loadlog_LWDB .txt)を参照し、エラーメッセージを確認します。ログファイルは、スクリプトを実行したカレントディレクトリに出力されます。

    参照

    保管データベースの復元処理時に出力される可能性の高いメッセージを、“メッセージ集”に抜粋して説明しています。参考にしてください。
    また、詳細なエラーメッセージの説明については、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。

Oracle データベースの場合

Oracle の各種ツールを使用して復元します。

参照

Oracle の各種ツールの詳細については、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

手順9:List Worksサービスの起動

移行先サーバでlwserverコマンドを利用して、List Worksサービスを起動します。

参照

lwserverコマンドの詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。

<クラスタ運用の場合>

クラスタ運用の場合は、以下の手順でList Works サービスを起動してください。

  1. データベースの停止

    データベースを手動で停止します。

    例) データベースがSymfoware の場合

    # rdbstop
  2. ディスクのアンマウント

    当該システムにディスクをアンマウントします。

  3. ボリュームの停止

    当該システムのボリュームを停止します。

  4. クラスタアプリケーションの起動

    クラスタアプリケーションを起動します。同時にList Works サービスも起動します。
    クラスタアプリケーションの起動・停止は、PRIMECLUSTER「Web Based Admin View」の「Global Cluster Services」を利用して行います。

    参照

    • クラスタアプリケーションの起動・停止の詳細については、“PRIMECLUSTER のマニュアル”を参照してください。

    • ボリュームの起動・停止は、PRIMECLUSTER「Web Based Admin View」の「Global Disk Services」を利用して行います。
      「Global Disk Services」の詳細については、“PRIMECLUSTER のマニュアル”を参照してください。

手順10:仕分け定義体の適用

移行先サーバで、コマンドを使用して仕分け定義ファイルを一括適用します。

参照

仕分け定義ファイルの一括適用の詳細については、“6.3.6 仕分け定義体の適用”を参照してください。