待機センタのセットアップ手順を説明します。
以下はデータノードが1台の場合の待機センタのセットアップ手順です。データノードが複数存在する場合は、手順1、手順2および手順7~10を各データノードに対して実施します。
手順 | 中央管理ノード | 裁定サーバ | データノード | 参照先 |
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1 | 裁定プロセスのセットアップ | |||
2 | Scale out Controllerプロセスのセットアップ | |||
3 | 待機センタのデータベースサーバのセットアップ | “クラスタ運用ガイド(災害対策編)”の“待機センタのセットアップ” | ||
4 | Connection Managerのセットアップ | |||
5 | Mirroring Controllerのセットアップ | |||
6 | postgresql.confの編集 | |||
7 | 待機センタのデータベースサーバのセットアップ | “クラスタ運用ガイド(災害対策編)”の“待機センタのセットアップ” | ||
8 | Connection Managerのセットアップ | |||
9 | Mirroring Controllerのセットアップ | |||
10 | postgresql.confの編集 |
“3.4.1 裁定プロセスのセットアップ”を参照し、中央管理ノードとデータノードの裁定プロセスをセットアップします。裁定定義ファイル(arbitration.conf)のsc_portには、“6.2.2.1.2 Scale out Controllerプロセスのセットアップ”でセットアップする待機センタのScale out Controllerプロセスのポート番号を設定します。
“3.4.2 Scale out Controllerプロセスのセットアップ”を参照し、Scale out Controllerをセットアップします。構成定義ファイル(arbs.conf)には待機センタの裁定プロセスの管理ディレクトリを指定します。セットアップ完了後、裁定プロセスおよびScale out Controllerを起動し、onlineであることを確認します。
$ sc_ctl status -D standby_center/arb/sc -R node_role port status directory ------------------------------------------------------------------------------------------ coordinator 29515 online /home/postgres/scaleout/standby_center/arb/arb_coordinator data 29521 online /home/postgres/scaleout/standby_center/arb/arb_datanode1 node_role : coordinator, /home/postgres/scaleout/standby_center/arb/arb_coordinator server_id host status ------------------------------------------- coord 10.124.248.134 online coord_standby 10.124.248.134 online node_role : data, /home/postgres/scaleout/standby_center/arb/arb_datanode1 server_id host status ----------------------------------------------- datanode1 10.124.248.134 online datanode1_standby 10.124.248.134 online
待機センタの中央管理ノードのプライマリ候補サーバおよびスタンバイサーバをセットアップします。
“クラスタ運用ガイド(災害対策編)”の“待機センタのセットアップ”を参照して、待機センタのデータベースサーバを多重化します。セットアップの対象は以下のサーバおよびプロセスです。
中央管理ノードのプライマリ候補サーバ
中央管理ノードのスタンバイサーバ
中央管理ノードのプライマリ候補サーバのMirroring Controllerプロセス
中央管理ノードのスタンバイサーバのMirroring Controllerプロセス
“3.5.1.1 conmgrプロセスのセットアップ”および“3.5.2.1 conmgrプロセスのセットアップ”を参照し、中央管理ノードのプライマリ候補サーバおよびスタンバイサーバのConnection Managerをセットアップします。Connection Managerはセットアップのみで起動は不要です。
conmgr.confに以下を設定します。
接続先は、待機センタにあるデータノードのプライマリ候補サーバおよびスタンバイサーバを設定します。
Connection Managerがデータベースサーバからの接続を待ち受けるポート番号には、以下のように運用センタのサーバと同じポート番号を指定します。
待機センタのプライマリ候補サーバのポート番号には運用センタのプライマリサーバのポート番号を指定
待機センタのスタンバイサーバのポート番号には運用センタのスタンバイサーバのポート番号を指定
“3.5.1.2 データベース多重化運用のセットアップ”を参照し、スケールアウト環境で必要なパラメータをサーバ識別子.confおよびnetwork.confに追加します。サーバ識別子.confのconmgr_portには、“6.2.2.2.2 Connection Managerのセットアップ”でセットアップした待機センタのConnection Managerのポート番号を設定します。
セットアップ完了後、データベースサーバおよびMirroring Controllerプロセスを起動します。
中央管理ノードのpostgresql.confのfetch_slotsパラメータをoffに変更します。
待機センタのデータノードのプライマリ候補サーバおよびスタンバイサーバをセットアップします。
“クラスタ運用ガイド(災害対策編)”の“待機センタのセットアップ”を参照して、待機センタのデータベースサーバを多重化します。セットアップの対象は以下のサーバおよびプロセスです。
データノードのプライマリ候補サーバ
データノードのスタンバイサーバ
データノードのプライマリ候補サーバのMirroring Controllerプロセス
データノードのスタンバイサーバのMirroring Controllerプロセス
“3.7.1.1 conmgrプロセスのセットアップ”および“3.7.2.1 conmgrプロセスのセットアップ”を参照し、データノードのプライマリ候補サーバおよびスタンバイサーバのConnection Managerをセットアップします。Connection Managerはセットアップのみで起動は不要です。
conmgr.confに以下を設定します。
接続先は、待機センタにあるデータノードのプライマリ候補サーバおよびスタンバイサーバを設定します。
Connection Managerがデータベースサーバからの接続を待ち受けるポート番号には、以下のように運用センタのサーバと同じポート番号を指定します。
待機センタのプライマリ候補サーバのポート番号には運用センタのプライマリサーバのポート番号を指定
待機センタのスタンバイサーバのポート番号には運用センタのスタンバイサーバのポート番号を指定
“3.7.1.2 データベース多重化運用のセットアップ”を参照し、スケールアウト環境で必要なパラメータをサーバ識別子.confおよびnetwork.confに追加します。サーバ識別子.confのconmgr_portには、“6.2.2.3.2 Connection Managerのセットアップ”でセットアップした待機センタのConnection Managerのポート番号を設定します。
センタ切り替え時にロジカルレプリケーションワーカーが起動すると、データの不整合が発生する可能性があるため、データノードのpostgresql.confのmax_logical_replication_workersを0に設定します。設定完了後、データベースサーバおよびMirroring Controllerプロセスを起動します。