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Enterprise Postgres 16 SP1 スケールアウト運用ガイド

6.3 被災時の切り替え手順

運用センタが被災した場合、以下の手順で待機センタに切り替えます。

  1. Mirroring Controllerの停止

    待機センタのプライマリ候補サーバまたはスタンバイサーバで、mc_ctlコマンドのstopモードに-aオプションおよび--mc-onlyオプションを指定して実行し、待機センタのプライマリ候補サーバとスタンバイサーバのMirroring Controllerを同時に停止します。

    $ mc_ctl stop -M /path/to/mcdir -a --mc-only
  2. サーバ定義ファイルの編集

    待機センタのプライマリ候補サーバとスタンバイサーバのサーバ定義ファイルについて、以下のパラメータを変更します。

    パラメータ

    変更内容

    standbycenter_mode

    パラメータをコメントアウトし、無効化してください。

    primarycenter_primary_conninfo

    standbycenter_primary_conninfo

  3. Connection Managerの起動

    cm_ctlコマンドをstartモードで実行し、待機センタのConnection Managerを起動します。

    $ cm_ctl start -D /path/to/cmdir
  4. プライマリ候補サーバの昇格

    pg_ctlコマンドをpromoteモードで実行し、待機センタのプライマリ候補サーバを昇格します。

    $ pg_ctl promote -D /database/inst1
  5. レプリケーションテーブルの復旧

    6.3.1 レプリケーションテーブルの復旧”を参照してレプリケーションテーブルを復旧します。

  6. 論理レプリケーションの有効化

    postgresql.confのmax_logical_replication_workersパラメータを運用センタのプライマリサーバの値に戻して、待機センタのプライマリ候補サーバを再起動します。

  7. Mirroring Controllerの起動

    mc_ctlコマンドを-mc-onlyオプションを指定して実行し、待機センタのプライマリ候補サーバ、およびスタンバイサーバのMirroring Controllerのみを起動します。

    $ mc_ctl start -M /mcdir/inst1 --mc-only
  8. Mirroring Controllerとストリーミングレプリケーションの状態確認

    Mirroring Controllerプロセス、およびストリーミングレプリケーションの状態を確認します。確認方法は、“クラスタ運用ガイド(災害対策編)”の“災害対策運用の状態確認”を参照してください。

  9. 損失したデータの復旧

    アプリケーション業務を再開する前に、データベースの内容から損失したデータを確認し、必要に応じて業務を再実行するなど、データベースを最新化します。

  10. アプリケーション業務の再開

    アプリケーション業務を待機センタのプライマリ候補サーバで再開します。

  11. 運用センタの復旧

    運用センタを復旧し、被災した運用センタを待機センタとして再構築します。 待機センタとしての再構築手順は、“6.2.2 待機センタのセットアップ”を参照してください。