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ETERNUS SF Storage Cruiser 16.9.1 運用ガイド
FUJITSU Storage

9.1.8 フェイルオーバーおよびフェイルバックの方法

Storage Cluster機能では、PrimaryストレージからSecondaryストレージへフェイルオーバーする方法に関するモードを“Failoverモード”と呼びます。また、SecondaryストレージからPrimaryストレージへフェイルバックする方法に関するモードを“Failbackモード”と呼びます。

Failoverモード

Failoverモードには、以下のどちらかを指定できます。

Failoverモード

説明

Auto
(デフォルト値)

Primaryストレージの障害を検知したときに、自動的にフェイルオーバーするモードです。この自動的にフェイルオーバーする機能を“自動Failover”と呼びます。
本モードでは、業務を停止せず、継続して業務が行えます。
本モードで運用する場合は、Storage Clusterコントローラーが必要です。なお、本モードを設定した場合でも、Webコンソールから手動でフェイルオーバーできます。

Manual

手動でフェイルオーバーするモードです。
本モードで運用する場合は、Storage Clusterコントローラーが不要です。

注意

RECパスのインターフェースタイプが"iSCSI"であっても、PrimaryストレージとSecondaryストレージがiSCSIポートのRECパスによる自動Failoverを未サポートの場合は、"Manual"を指定してください。

Failbackモード

Failbackモードには、以下のどちらかを指定できます。

Failbackモード

説明

Auto

Primaryストレージの障害の復旧を検知したときに、自動的にフェイルバックするモードです。この自動的にフェイルバックする機能を“自動Failback”と呼びます。

Manual
(デフォルト値)

手動でフェイルバックするモードです。
Webコンソールからの操作で、任意のタイミングにフェイルバックできます。

自動Failover

図9.8 Active-Active構成におけるストレージ装置ダウン時の自動Failoverの動作」は、Storage AとStorage BをActive-Active構成で運用している場合に、Storage Aがダウンして、Storage Bにフェイルオーバーする動作イメージを示しています。フェイルオーバーによって、Storage AのTFOG Roleが"Local"から"Remote"に、Storage BのTFOG Roleが"Remote"から"Local"に切り替わります。
図9.9 Active-Standby構成におけるストレージ装置ダウン時の自動Failoverの動作(FC接続環境の場合)」は、Storage AとStorage BをActive-Standby構成で運用している場合に、Storage Aがダウンして、Storage Bにフェイルオーバーする動作イメージを示しています。この図は、FC接続環境でのイメージです。iSCSI接続環境では、CAポートにiSCSIネームとiSCSI IPアドレスが設定されており、スイッチはネットワークスイッチとなります。

図9.8 Active-Active構成におけるストレージ装置ダウン時の自動Failoverの動作

図9.9 Active-Standby構成におけるストレージ装置ダウン時の自動Failoverの動作(FC接続環境の場合)

図9.10 Active-Active構成におけるCAポートLinkdown時の自動Failoverの動作」は、Storage AとStorage BをActive-Active構成で運用している場合に、Storage AのCAポートの故障または結線異常によってPrimary TFOグループに属しているすべてのCAポートがLinkdownして、Storage Bにフェイルオーバーする動作イメージを示しています。
図9.11 Active-Standby構成におけるCAポートLinkdown時の自動Failoverの動作(FC接続環境の場合)」は、Storage AとStorage BをActive-Standby構成で運用している場合に、Storage AのCAポートの故障または結線異常によってPrimary TFOグループに属しているすべてのCAポートがLinkdownして、Storage Bにフェイルオーバーする動作イメージを示しています。この図は、FC接続環境でのイメージです。iSCSI接続環境では、CAポートにiSCSIネームとiSCSI IPアドレスが設定されており、スイッチはネットワークスイッチとなります。

各CAポートのLink状態の切替えに合わせて、自動的にTFOグループの状態も切り替えられ、Secondary TFOグループのボリュームへのアクセスが可能になります。

図9.10 Active-Active構成におけるCAポートLinkdown時の自動Failoverの動作

図9.11 Active-Standby構成におけるCAポートLinkdown時の自動Failoverの動作(FC接続環境の場合)

注意

ETERNUS DX S4/S3 series (DX8900 S4を除く), ETERNUS AF S2 series、またはファームウェア版数がV11L20未満のETERNUS DX8900 S4の場合、スイッチの二重故障などによってPrimaryストレージとSecondaryストレージ間のRECパスのLinkdownと業務サーバ接続用CA ポートLinkdownが同時に発生した場合、CAポートLinkdown時の自動Failoverは動作しません。RECパス用スイッチと業務サーバ接続用スイッチを分けるなど、Linkdownが同時に発生しないシステム構成にしてください。

自動Failback

自動Failbackとは、Primary TFOグループがあるETERNUS ディスクアレイの障害からの復旧を検知したときに、Primary TFOグループが自動的にActiveになる機能です。