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Interstage List Works for Modernization V11.0.0 帳票印刷配信機能アプリケーション作成ガイド 帳票出力編

5.4.3 FormsFileクラス

帳票の出力時に使用する帳票と入力データを保持します。

入力データをファイルで扱う場合に使用します。

      fujitsu.listcreator.FormBase
        └─fujitsu.listcreator.FormsFile

public class FormsFile : FormBase

5.4.3.1 フィールド一覧

FormsFileクラスのGrpOutプロパティで指定するフィールドを以下に示します。

定数

説明

GRPOUT_NOGRP

マルチフォーム出力しません。

GRPOUT_GRP

マルチフォーム出力します。


FormsFileクラスのGrpDelimitModeプロパティで指定するフィールドを以下に示します。

定数

説明

DELIMIT_ANY

以下の場合に指定します。

  • 入力データ形式が「可変長」、区切り文字が「バーティカルバー(|)」「シャープ(#)」「アスタリスク(*)」「任意」のいずれかの場合

  • 入力データ形式が「CSV 形式」、区切り文字が「カンマ(,)」の場合

DELIMIT_SPACE

入力データ形式が「可変長」、区切り文字が「1個以上の空白」の場合に指定します。

DELIMIT_TAB

以下の場合に指定します。

  • 入力データ形式が「可変長」、区切り文字が「タブ」の場合

  • 入力データ形式が「CSV 形式」、区切り文字が「タブ」の場合

DELIMIT_FIXED

入力データ形式が「固定長」、区切り文字が「区切り文字なし」の場合に指定します。

DELIMIT_FIXEDDELIMIT

入力データ形式が「固定長」、区切り文字が「区切り文字あり」の場合に指定します。

DELIMIT_XML

入力データ形式が「XML形式」の場合に指定します。

fujitsu.listcreator.FormBase から継承した文字コードを意味するフィールドについては、以下を参照してください。

⇒“4.7.1.1 フィールド一覧

5.4.3.2 コンストラクタの概要

FormsFileクラスのコンストラクタを以下に示します。

コンストラクタの概要

FormsFile(string assets)  (*1)

帳票格納ディレクトリを指定して、帳票と入力データのセットを保持するFormsFileオブジェクトを生成します。

*1:
帳票格納ディレクトリに、全角文字および半角カナ文字は指定できません。

5.4.3.3 プロパティ一覧

FormsFileクラスのプロパティを以下に示します。

分類

プロパティ名(プロパティの設定内容)

データ型

ユーザ資源情報に関するプロパティ

ScriptFile(帳票名)  (*1)

string

DataFile(データファイル名)  (*1)

string

XmlDataRoot(データルートの親要素のパス)

string

DataCode(入力データの文字コード指定)

int

マルチォーム出力/組合せフォーム出力用ユーザ資源情報に関するプロパティ

GrpOut(マルチフォーム出力指定)  (*1)

int

GrpDelimitMode(マルチフォーム/組合せフォーム用帳票名データ区切り文字種別)  (*1)

int

GrpDelimit(マルチフォーム/組合せフォーム用帳票名データ区切り文字)

string

GrpBytes(マルチフォーム用帳票名データフィールド長)

int

LcForm(マルチフォーム出力/組合せフォーム出力時の帳票名)  (*1)

string

CbForm(組合せフォーム出力指定)  (*1)

bool

CbFile(組合せフォーム定義ファイル名)

string

*1:
以下に、指定が必須なプロパティについて示します。
    ・ 1つの帳票を出力する場合
        - ScriptFileプロパティ
        - DataFileプロパティ
    ・ マルチフォーム出力する場合
        - DataFileプロパティ
        - GrpOutプロパティ
        - GrpDelimitModeプロパティ
        - LcFormプロパティ
    ・組合せフォーム出力する場合
        - DataFileプロパティ
        - GrpDelimitModeプロパティ
        - LcFormプロパティ
        - CbFormプロパティ
        - CbFileプロパティ
ただし、以下の場合はLcFormプロパティを指定する必要はありません。
    ・ 帳票出力サーバに帳票定義情報を配置する場合
    ・ List Creatorコネクタ連携時に、帳票管理サーバに帳票定義情報を配置する場合

5.4.3.4 コンストラクタの詳細

public
FormsFile(string assets)
throws PrintException

用途

帳票格納ディレクトリを指定して、帳票と入力データのセットを保持するFormsFileオブジェクトを生成します。

パラメータ

assets:

帳票管理サーバでユーザアプリケーションを実行する場合は、帳票管理サーバの帳票格納ディレクトリをフルパスで指定します。省略すると、帳票管理サーバの環境設定ファイルのLmlcFormDirキーの指定が有効になります。

List Creatorコネクタ連携時は、アプリケーションサーバの帳票格納ディレクトリをフルパスで指定します。省略した場合、List Creator Connectorの環境設定で指定した帳票格納ディレクトリが有効となります。List Creator Connectorの環境設定については、List Creator Connectorに添付のオンラインマニュアルを参照してください。

例外

PrintException

注意

ポイント

  • 帳票出力サーバに帳票定義情報を配置した場合、このコンストラクタで帳票格納ディレクトリを指定しないでください。指定しない場合、帳票出力サーバの環境設定ファイルのLmlcFormDir キーで指定した帳票格納ディレクトリの指定が有効になります。

  • List Creatorコネクタ連携時、帳票管理サーバに帳票定義情報を配置する場合は、帳票管理サーバの帳票格納ディレクトリをPrintPropertiesクラスのRemoteDirectoryプロパティで指定してください。
    RemoteDirectoryプロパティを指定しない場合は、帳票管理サーバの環境設定ファイルのLmlcFormDirキーの指定が有効となります。

5.4.3.5 プロパティの詳細

●ユーザ資源情報に関するプロパティ

ScriptFile(帳票名)

帳票を出力するときに使用する帳票名を指定します。

帳票属性の編集コマンド(lmedtformatrコマンド)で定義した帳票名を指定します。

注意

1つの帳票を出力する場合(マルチフォーム出力、または組合せフォーム出力をしない場合)は、このプロパティを必ず指定してください。

DataFile(データファイル名)

入力データのファイル名を250バイト以内のフルパスで指定します。

List Managerで帳票配信・出力する場合、このプロパティは必ず指定してください。

注意

  • List Creatorコネクタ連携時は、アプリケーションサーバに配置したデータファイル名のフルパスを指定します。指定できる範囲については、以下を参照してください。
    ⇒“5.6.2 List Creatorコネクタ連携時の注意事項

  • FormsFileクラスを使用して、List Managerで帳票配信・出力する場合、入力データファイル名を必ず指定してください。

ポイント

  • List Creatorコネクタ連携時、帳票管理サーバに転送された入力データは、帳票出力後に削除されます。帳票資源の扱いについては、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 運用ガイド”を参照してください。

  • データファイルを使用する場合、帳票定義情報の設計時に、List Creatorデザイナのデータ定義画面の[DB連携]タブのDBタイプに「データファイル」を指定しておく必要があります。

  • XML形式の入力データを使用する場合には、別途必要となる関連ソフトウェア製品があります。詳細については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 スタートガイド”の“5.3  ソフトウェア環境”を参照してください。

XmlDataRoot(データルートの親要素のパス)

入力データ形式が「XML形式」で、XMLルートとデータルートが異なる場合に、XMLデータ中のデータルートの親要素のパスを指定します。

データルートの親要素のパスは、「スラッシュ(/)」を始点にデータルートの親要素までの要素名を「スラッシュ(/)」で区切って指定します。それ以外の形式は指定できません。

XMLデータ中のこのプロパティで指定したパス直下にデータルートが複数存在する場合は、すべてのデータルートを検索します。

このプロパティの呼び出しを省略すると、以下のようにXMLデータからデータルートを検索します。

  • XMLルートとデータルートが同じ名前の場合
    XMLルートをデータルートとみなします。

  • XMLルートとデータルートが異なる場合
    XMLルート直下の子要素の中からデータルートを検索します。

DataCode(入力データの文字コード指定)

入力データの文字コードを指定します。

CODE_SJIS:

Shift-JIS

CODE_UCS2LE:

UNICODE(UCS2リトルエンディアン)

CODE_UCS2BE:

UNICODE(UCS2ビッグエンディアン)

CODE_UTF8:

UNICODE(UTF8)

このプロパティの呼び出しを省略すると、Shift-JISコード系となります。

注意

  • 入力データ形式が「XML形式」の場合は、このプロパティの指定は無効になります。

  • 入力データ形式が「XML形式」の場合は、XMLファイル中のXML宣言で文字コード系を指定します。XMLファイル中のXML宣言を省略した場合、またはXML宣言で文字コード系の指定を省略した場合は、Shift-JISとみなします。

  • Unicode の文字が定義されている帳票定義情報を使用する場合「CODE_UCS2LE」、「CODE_UCS2BE」または「CODE_UTF8」を指定してください。

●マルチフォーム出力/組合せフォーム出力用ユーザ資源情報に関するプロパティ

GrpOut(マルチフォーム出力指定)

マルチフォーム出力するかどうかを指定します。

GRPOUT_NOGRP:

マルチフォーム出力しません(1つの帳票を出力します)。

GRPOUT_GRP:

マルチフォーム出力します。

マルチフォーム出力する場合は、入力データから帳票名を取り出すための区切り文字の種別をGrpDelimitModeプロパティで指定してください。また、必要に応じて、実際に使用する区切り文字をGrpDelimitプロパティで、データファイル中の帳票名データのフィールド長をGrpBytesプロパティで指定してください。

このプロパティの呼び出しを省略すると、「GRPOUT_NOGRP」が指定されたものとして動作します。

ポイント

  • マルチフォーム出力する場合(GrpOutプロパティに「GRPOUT_GRP」を指定した場合)は、必ずLcFormプロパティで帳票名を指定してください。

  • List Creatorコネクタ連携時にマルチフォーム出力する場合(GrpOutプロパティに「GROUP_OUT」を指定した場合)はLcFormプロパティで(マルチフォームで使用する)帳票名を指定して帳票を転送するか、PrintPropertiesクラスのSendResourceプロパティで「RESOURCE_NOSEND」を指定して(マルチフォーム出力で使用する帳票を転送しないで)帳票管理サーバに配置した帳票の帳票格納ディレクトリを指定(PrintPropertiesクラスのRemoteDirectoryプロパティを指定)してください。

GrpDelimitMode(マルチフォーム/組合せフォーム用帳票名データ区切り文字種別)

マルチフォーム出力する場合に、入力データ中の帳票名データと出力データの区切り文字を指定します。

マルチフォーム出力する場合(GrpOutプロパティに「GRPOUT_GRP」を指定した場合)、または組合せフォーム出力する場合(CbForm プロパティに「true」を指定した場合)は、このプロパティを必ず指定してください。

区切り文字の種別は、List Creatorデザイナのデータ定義画面の[環境定義]タブで指定した入力データ形式と区切り文字にしたがって指定します。

DELIMIT_ANY:

以下の場合に指定します。

  • 入力データ形式が「可変長」、区切り文字が「バーティカルバー(|)」「シャープ(#)」「アスタリスク(*)」「任意」のいずれかの場合

  • 入力データ形式が「CSV形式」、区切り文字が「カンマ(,)」の場合

DELIMIT_SPACE:

入力データ形式が「可変長」、区切り文字が「1個以上の空白」の場合に指定します。

DELIMIT_TAB:

以下の場合に指定します。

  • 入力データ形式が「可変長」、区切り文字が「タブ」の場合

  • 入力データ形式が「CSV形式」、区切り文字が「タブ」の場合

DELIMIT_FIXED:

入力データ形式が「固定長」、区切り文字が「区切り文字なし」の場合に指定します。

DELIMIT_FIXEDDELIMIT:

入力データ形式が「固定長」、区切り文字が「区切り文字あり」の場合に指定します。

DELIMIT_XML:

入力データ形式が「XML形式」の場合に指定します。

注意

  • 任意の区切り文字を使用する場合(このプロパティに「DELIMIT_ANY」を指定した場合)は、実際に使用する区切り文字をGrpDelimitプロパティで指定してください。

  • マルチフォーム出力する場合、または組合せフォーム出力する場合は、このプロパティを必ず指定してください。

  • 入力データ形式が「固定長」の場合(このプロパティで「DELIMIT_FIXED」または「DELIMIT_FIXEDDELIMIT」を指定した場合)は、帳票名データのフィールド長をGrpBytesプロパティで必ず指定してください。

GrpDelimit(マルチフォーム/組合せフォーム用帳票名データ区切り文字)

マルチフォーム出力する場合(GrpOutプロパティに「GRPOUT_GRP」を指定した場合)、または組合せフォーム出力する場合(CbForm プロパティに「true」を指定した場合)で、任意の区切り文字を使用する場合(GrpDelimitModeプロパティに「DELIMIT_ANY」を指定した場合)に、実際に使用する区切り文字を指定します。

区切り文字は、List Creatorデザイナのデータ定義画面の[環境定義]タブで指定した入力データ形式と区切り文字にしたがって指定します。

このプロパティの呼び出しを省略すると、「バーティカルバー(|)」が指定されたものとして動作します。

注意

組合せフォーム出力する場合、「コロン(:)」は指定しないでください。

ポイント

入力データの文字コード系がUNICODE(UCS2/UTF8)の場合、文字コードが0x007F/0x7F以下の文字を指定してください。

GrpBytes(マルチフォーム用帳票名データフィールド長)

マルチフォーム出力する場合(GrpOutプロパティに「GRPOUT_GRP」を指定した場合)に、データファイル中の帳票名データのフィールド長を指定します。

入力データ形式が「固定長」の場合(GrpDelimitModeプロパティに「DELIMIT_FIXED」または「DELIMIT_FIXEDDELIMIT」を指定した場合)は、このプロパティを必ず指定してください。

区切り文字ありの場合は、区切り文字を含まない長さを指定してください。

LcForm(マルチフォーム出力/組合せフォーム出力時の帳票名)

マルチフォーム出力時(GrpOutプロパティに「GRPOUT_GRP」を指定した場合)、または組合せフォーム出力する場合(CbForm プロパティに「true」を指定した場合)に、使用する帳票名を指定します。

複数の帳票名を、「セミコロン(;)」で区切って指定します。

注意

  • マルチフォーム出力/組合せフォーム出力する場合は、必ずこのプロパティで帳票名を指定してください。

ポイント

  • マルチフォーム出力する場合、このプロパティで指定した帳票名のうち、先頭に指定した帳票名の以下の情報がすべての帳票に対して有効となります。

    • 帳票属性の編集コマンド(lmedtformatrコマンド)で指定する帳票属性に関する情報

    • プリンタ構成の編集コマンド(lmedtprinfoコマンド)で指定するプリンタ構成に関する情報

    • List Creatorデザイナで指定した帳票出力に関する情報

    ただし、プロパティの指定方法によっては、帳票ごとに切り替えることが可能な情報があります。マルチフォーム出力時の留意事項については、以下を参照してください。
    ⇒List Creatorに添付のオンラインマニュアル“帳票設計編”

  • 入力データ形式が「XML形式」でマルチフォーム出力時、帳票に置換フォントが設定されている場合、指定する先頭の帳票の置換フォントの設定が有効になります。

CbForm(組合せフォーム出力指定)

組合せフォーム出力するかどうかを指定します。

false:

組合せフォーム出力しません。

true:

組合せフォーム出力します。

組合せフォーム出力する場合は、GrpDelimitModeプロパティ、およびGrpDelimitプロパティで帳票名データ区切り文字を指定してください。

このプロパティの呼び出しを省略すると、組合せフォーム出力は行われません。

ポイント

  • 組合せフォーム出力する場合は、必ずLcFormプロパティで帳票名を指定してください。

CbFile(組合せフォーム定義ファイル名)

組合せフォーム定義ファイル名をフルパスで指定します。

組合せフォーム定義ファイルとは、組み合わせて出力する帳票定義情報と、帳票定義情報の重なり順などが定義されたファイルです。

注意

  • 組合せフォーム定義ファイルの文字コード系については、List Creatorのオンラインマニュアル“帳票設計編”を参照してください。

  • コネクタ連携時に、アプリケーションサーバから組合せフォーム定義ファイルを転送した場合、組合せフォーム定義ファイルは、このプロパティとLcFileプロパティの両方で指定してください。その場合、このプロパティには、ファイル名のみ指定してください。

5.4.3.6 注意事項