機能説明
本コマンドは、ネットワーク性能監視機能を使用して収集した、部門管理サーバ(または運用管理サーバ)に蓄積されたトラフィック情報とサーバ性能の基本情報をCSV形式に変換してファイル出力します。本コマンドを定期的に実行することで、運用を自動化することができます。
Systemwalker Service Quality Coordinator (SSQC) V12.0以降では、本コマンドで出力したCSVファイルのトラフィック情報を、SSQCのデータベースへ格納しレポートを作成することができます。サーバ性能情報はレポート作成の対象外となります。
性能監視で収集したトラフィック情報を、SSQC上でレポーティングを行う場合は、SSQCのコマンド sqcPDBcload を使用します。
sqcPDBcload コマンドの詳細については、SSQCのコマンドリファレンスを参照してください。
出力されたCSVファイルの形式は、“性能監視のCSVファイル”を参照してください。
全体監視サーバ上で実行した場合は以下のメッセージを出力して異常終了します。
"Error: Service is not being started."
記述形式
F3crTrfBcsv | [-t Type] [-h HostName] [-d date] [-r days] [-q] csv-file |
F3crTrfBcsv | [-t Type] [-h HostName] -b date [-e date] [-q] csv-file |
F3crTrfBcsv | [-t Type] [-h HostName] -m month [-q] csv-file |
F3crTrfBcsv | [-t Type] [-h HostName] -l [-d date] [-q] csv-file |
オプション
出力対象とする情報種別を指定します。
なお、本オプションを省略した場合は、ALLが指定されたものと見なします。
全性能情報(省略値)
トラフィック情報
サーバ性能情報
性能情報を収集している部門管理サーバ、運用管理サーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。本オプションを省略すると性能情報を収集・蓄積している運用管理サーバおよび、すべての部門管理サーバが対象となります。
また、対象サーバがクラスタシステムの場合、論理IPアドレス、または論理IPアドレスに割り当てられたホスト名を指定するか、運用系ノードのホスト名、またはIPアドレスを指定します。
CSV出力の対象とする性能情報の日付を指定します。本オプションを省略すると、昨日の日付が指定されたものと見なします。
例えば、昨日一日分の情報を本日、CSV出力する場合は、本オプションを省略できます。本日の日付を指定した場合、本日0時から現在までの性能情報が対象になります。
なお、dateの形式は、以下のとおりです。
mm : 月(01~12)
dd : 日(01~31)
yy : 西暦年の下2桁
70以上を指定した場合は、1900年代と見なします。69以下を指定した場合は、2000年代と見なします。
複数日分の情報をCSV出力する場合に、何日分を対象とするかをdaysで指定します。
-dで指定した日付を最終日として、本オプションで指定した日数分の性能情報をCSV出力します。本オプションを省略すると1が指定されたものと見なします。0を指定するとエラーになります。以下に例を示します。
本オプションは、ネットワーク性能監視のポリシー設定において、ログ蓄積ファイル切り替え単位が「日」で運用していた期間に対して使用できます。CSV出力を行う対象範囲の開始日を指定します。-eオプションと同時に指定した場合、-bの指定日から-eの指定日までの性能情報をCSV出力します。dateは、-eのdate以前の日付を指定する必要があります。-eオプションを省略した場合は、本オプションの指定日から、昨日までのCSVを出力します。
dateの指定方法については、-dオプションを参照してください。
本オプションは、ネットワーク性能監視のポリシー設定において、ログ蓄積ファイル切り替え単位が「日」で運用していた期間に対して使用できます。CSV出力を行う対象範囲の終了日を指定します。本オプションを指定する場合は、-bオプションを同時に指定します。dateは、-bのdate以降の日付を指定する必要があります。本オプションを省略すると、-bオプションの指定日から昨日までの性能情報をCSV出力します。
dateの指定方法については、-dオプションを参照してください。
本オプションは、ネットワーク性能監視のポリシー設定において、ログ蓄積ファイル切り替え単位が「日」で運用していた期間に対して使用できます。monthで指定した月の1日から末日までの性能情報をCSV出力します。現在の月を指定した場合は、1日から昨日までの性能情報をCSV出力します。
なお、monthの形式は、以下のとおりです。
mm : 月(01~12)
本オプションは、ネットワーク性能監視のポリシー設定において、ログ蓄積ファイル切り替え単位が「日」で運用していた期間に対して使用できます。本オプションを指定すると過去1ヶ月分のCSV出力を行います。-d オプションを指定した場合は、-dで指定した日付を最終日として、過去1ヶ月分を出力します。-dオプションを省略した場合は、本コマンドを実行した日付の前月の同じ日付から、昨日までのCSV出力を行います。以下に例を示します。
F3crTrfBcsv -d 0816 -l csvfile
⇒ 7月17日から8月16日までの情報を出力します。
F3crTrfBcsv -l csvfile
⇒ 7月8日から8月7日までの情報を出力します。
指定したCSVファイルがすでに存在する場合、以下のメッセージを出力して、コマンドは異常終了します。
“The specified file already exists.”
本オプションを指定しない場合、指定したCSVファイルは上書きされます。
CSVのファイル名を指定します。出力先のCSVファイルはコマンドが作成します。出力先のCSVファイルで同名のファイルが存在した場合は新しい内容で上書きされ、今までの内容は破棄されます。-qオプションが指定されている場合は、ファイルの更新を行いません。
復帰値
正常終了
警告。CSV出力対象のデータはありません。
エラー。異常終了の詳細についてはコマンドが出力するエラーメッセージを参照してください。
参照
コマンド格納場所
Windows | Systemwalkerインストールディレクトリ\MpWalker.DM\bin |
Solaris | /opt/systemwalker/bin |
実行に必要な権限/実行環境
【Windows】
Administrator権限が必要です。
運用管理サーバで実行可能です。
【Solaris/Linux】
システム管理者(スーパーユーザ)権限が必要です。
運用管理サーバで実行可能です。
注意事項
本コマンドは、性能情報を蓄積しているサーバとの間で、通信エラー(FTP通信を含む)を検出した時点で即終了します。したがって、-hオプションのホスト名を省略し、複数のサーバを対象にした場合は、成功しているサーバがあるにもかかわらず、1つでも失敗したサーバがあると、CSVファイルの出力は行われません。この場合、失敗した原因を取り除き、再度本コマンドを実行してください。
-dオプションはログ蓄積ファイルの作成日(切り替え日)を指定します。
性能監視の運用を開始した月は、ポリシー設定・配付した日が作成日となります。
使用例1
運用管理サーバおよび全部門管理サーバ上に蓄積された、昨日分の全性能情報をCSV出力します。
F3crTrfBcsv file.csv
使用例2
運用管理サーバおよび全部門管理サーバ上に蓄積された、昨日と一昨日分の全性能情報をCSV出力します。
F3crTrfBcsv -r 2 file.csv
使用例3
部門管理サーバ(bumon)上に蓄積された3月8日と3月9日分の全性能情報をCSV出力します。
F3crTrfBcsv -h bumon -d 0309 -r 2 file.csv
使用例4
部門管理サーバ(bumon)上に蓄積された3月1日から3月7日まで1週間分の全性能情報をCSV出力します。本日は3月8日
F3crTrfBcsv -h bumon -r 7 file.csv
使用例5
運用管理サーバおよび全部門管理サーバに蓄積された1ヶ月分の全性能情報をCSV出力します。
ログ蓄積ファイル切り替え単位が月であり、かつ、ログ蓄積切り替え日が1日の場合。
F3crTrfBcsv -d 0301 file.csv
使用例6
運用管理サーバおよび全部門管理サーバに蓄積された2010年4月1日から2010年4月10日までの全性能情報をCSV出力します。
F3crTrfBcsv -b 040110 -e 041010 file.csv
使用例7
運用管理サーバおよび全部門管理サーバに蓄積された2010年4月の全性能情報をCSV出力します。
F3crTrfBcsv -m 0410 file.csv
使用例8
運用管理サーバおよび全部門管理サーバに蓄積された過去1ヶ月分の全性能情報をCSV出力します。
F3crTrfBcsv -l file.csv
実行結果/出力形式
CSVファイルの出力形式は、“性能監視のCSVファイル”を参照してください。