監視対象イベントは、インストール時に省略値で運用できるように設定されています。ここでは、監視対象イベントについて省略値以外の値を使用する場合の設定方法について説明します。
以下に、監視対象イベントの運用管理サーバで定義する項目と省略値を示します。
メッセージ説明の登録
登録されているメッセージ説明定義を以下に示します。
キーワード | メッセージ説明格納先ファイル |
---|---|
^UX:NetWalker: | /var/opt/FJSVfwgui/procedure/NetWalker |
^UX:snmpmExit: | /var/opt/FJSVfwgui/procedure/snmpmExit |
^UX:jobschExit: | /var/opt/FJSVfwgui/procedure/jobschExit |
^UX:OpenEyesExit: | /var/opt/FJSVfwgui/procedure/OpenEyesExit |
監視イベント種別の登録
登録されている監視イベント種別を以下に示します。
システム
バッチ業務
ネットワーク
性能
介入
資源配付
利用者管理
ネットサーバ
トラフィック監視
アプリケーション
セキュリティ
ログファイル
アプリ連携
性能監視
アプリ管理
ヘルプデスク
Storage
Systemwalker
Open監視
その他
GSシステム(GEEの場合)
GSバッチ業務(GEEの場合)
GS性能(GEEの場合)
GSオンライン(GEEの場合)
GSライタ(GEEの場合)
SXOシステム(GEEの場合)
AVM-EX(GEEの場合)
IPL(GEEの場合)
GSハード(GEEの場合)
GSアプリ管理(GEEの場合)
メッセージ説明の登録
[監視イベント詳細]画面や[監視イベント:対処]画面の[メッセージ説明]欄に表示する情報の登録方法を説明します。メッセージを特定するキーワードと、そのメッセージに対応するメッセージ説明の格納先の関係を定義します。
定義には、表示する情報をすべてのノードに対して共通のメッセージ説明を定義する場合と、フォルダごとに異なるメッセージ説明で定義することができます。
共通のメッセージ説明とは、同一イベントに対して共通の対処方法や連絡先を表示したい場合に用います。フォルダごとのメッセージ説明とは、複数のユーザのノードを監視する場合、または、同一ユーザでもノードの設置場所によって連絡先が異なる場合など、同一イベントに対して、異なるメッセージ説明を表示したい場合に用います。メッセージ説明の使い方については、“Systemwalker Centric Manager 解説書”の“ネットワーク/システムの監視”の“メッセージ説明を登録して監視する”を参照してください。
共通のメッセージ説明ファイル、フォルダごとのメッセージ説明ファイルの配置内容によって[メッセージ説明]欄には以下の表に示す内容が表示されます。
共通の | フォルダごとの | 表示内容 |
---|---|---|
あり | なし | 共通のメッセージ説明 |
あり | あり | フォルダごとのメッセージ説明(注1) |
なし | あり | なにも表示されません |
あり(空ファイル)(注2) | あり | フォルダごとのメッセージ説明(注3) |
注1) フォルダごとのメッセージ説明ファイルを配置しなかったフォルダからのメッセージに対しては、共通のメッセージ説明が表示されます。
注2) フォルダごとのメッセージ説明だけを登録したい場合、共通のメッセージ説明ファイルには、メッセージ説明を記述していない空ファイルを指定します。
注3) フォルダごとのメッセージ説明ファイルを配置しなかったフォルダからのメッセージに対しては、何も表示されません。
共通のメッセージ説明を登録するには、以下の2とおりの方法があります。
フォルダごとに異なるメッセージ説明を登録するには、以下の方法があります。
定義画面から登録する
Systemwalkerコンソールのツリーから設定対象とするノードを選択します。
Systemwalkerコンソールの[ポリシー]メニューから[監視]-[イベント監視の動作環境(全体)]を選択します。
→[イベント監視の動作環境設定(全体)]ダイアログボックスが表示されます。
→[メッセージ説明一覧]には、登録されているメッセージ説明の格納先[ファイル名]、および[キーワード]が表示されます。
メッセージ説明の追加・更新・削除の処理を行います。
[イベント監視の動作環境設定(全体)]ダイアログボックスで、[OK]ボタンをクリックして、イベント監視の動作環境の定義を終了します。
変更した定義内容は即座に反映されます。
【UNIX版の場合】
定義画面でUTF-8固有文字、または全角文字を指定すると、以下の現象となります。
UTF-8固有文字が含まれている文字列(パス名)は、定義できません。また、[参照]ボタンをクリックしディレクトリ一覧を表示したときに、UTF-8固有文字が含まれる場合、正しく表示されません。
全角文字を使用した場合、EUC環境と比較して指定可能文字数が減少します。
“CSV入力によりコマンドから定義する”を参照し、コマンドで定義を行ってください。UTF-8固有文字を指定した場合は、定義はできますが、定義画面では正しく表示されません。
メッセージ一覧内のメッセージの位置をカスタマイズする
メッセージ説明は、[メッセージ説明一覧]の先頭から順番に検索されて表示されます。したがって、[メッセージ説明一覧]内のメッセージの位置が後ろになるほど、検索に時間がかかります。[上移動]ボタン、[下移動]ボタンで位置を移動してください。
CSV入力によりコマンドから定義する
コマンドにより現在のメッセージ説明定義を出力し、それを編集・追加することで、大量の定義を行うことができます。
メッセージ説明定義のCSV入出力コマンド(mpopmescsv)を使用し、現在のメッセージ説明定義を、meth.csvに出力します。
mpopmescsv -o meth.csv
上記で出力された定義(meth.csv)を、必要に応じて編集します。
メッセージ説明定義のCSV入出力コマンドを使用し、編集した結果をSystemwalkerに反映します。
mpopmescsv -i meth.csv
入出力するCSVファイルは以下の内容です。
例)
#Define Server Environment - Message Description “MESSAGE”,”FILE”,”/opt/app/meth1.txt”,”^UX:app”,”/c” “MESSAGE”,”FILE”,”/opt/app/meth2.txt”,”^UX:sys”,”/e”
mpopmescsv(メッセージ説明定義のCSV入出力コマンド)、およびメッセージ説明定義のCSVファイル形式の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
定義内容について
更新した定義はすぐに有効となります。また、本コマンドでメッセージ説明定義を入力した場合、既存の定義は上書きされます。既存の定義もそのまま残したい場合は、既存の定義に新規の定義を追加してください。
入力ファイルの文字コードは、Systemwalkerの動作環境と合わせてください。また、出力ファイルの文字コードは、Systemwalkerの動作環境と同じもので出力されます。
メッセージ説明定義は定義順序(上下関係)を意識した定義であるため、CSVデータを作成する際には、定義順序を確認してください。
フォルダごとのメッセージ説明を登録する
フォルダごとのメッセージ説明を登録する場合、はじめに登録したいメッセージに対して共通のメッセージ説明を登録し、登録した共通のメッセージ説明ファイルと同名のファイルを、後述するフォルダごとのメッセージ説明格納ディレクトリに配置してください。
登録手順を以下に説明します。
[イベント監視の動作環境設定(全体)]ダイアログボックスで、共通のメッセージ説明を登録します。
登録に際しては以下を考慮してください。登録方法の詳細については、“メッセージ説明の登録”の“定義画面から登録する”を参照願います。
検索順位は[メッセージ説明一覧]の先頭から順番で、フォルダごとのメッセージ説明とも共通です。
メッセージ説明を追加する場合、上下のメッセージに影響を与えないような正規表現で登録してください。
フォルダごとのメッセージ説明に必要なメッセージ説明ファイルの格納先ディレクトリを作成します。[ノード一覧]、[ノード管理]、[業務管理]の3種のツリー各々に設定して運用可能ですが、ツリー種別ごとに格納先が異なります。
ノード一覧ツリーの場合
【Windows】
以下のディレクトリ配下に、ツリーの最下層のディレクトリ名(サブネット名)と同じ名前のディレクトリを作成します。
Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\mpopmgr\procedure\node_list
【UNIX】
/var/opt/FJSVfwgui/procedure/node_list
例 : サブネット99.99.99.0 の場合【UNIX】
/var/opt/FJSVfwgui/procedure/node_list/99.99.99.0
ノード管理ツリーの場合
以下のディレクトリ配下に、ツリーの2階層目と同じ名前のディレクトリを作成します。
【Windows】
Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\mpopmgr\procedure\node_manage
【UNIX】
/var/opt/FJSVfwgui/procedure/node_manage
例 : 2階層目のディレクトリが ABCsystem の場合【Windows】
Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\mpopmgr\procedure\node_manage\ABCsystem
業務管理ツリーの場合
以下のディレクトリ配下に、ツリーの2階層目と同じ名前のディレクトリを作成します。
【Windows】
{Systemwalkerインストールディレクトリ}\mpwalker.dm\mpopmgr\procedure\job_manage
【UNIX】
/var/opt/FJSVfwgui/procedure/job_manage
例 : 2階層目のディレクトリが ABCjob の場合【UNIX】
/var/opt/FJSVfwgui/procedure/job_manage/ABCjob
「メッセージ説明ファイル」にフォルダごとに表示したいメッセージ説明を記述し、手順1で登録したメッセージ説明の格納先[ファイル名]と同じ名前のファイルを、手順2で作成したディレクトリに格納します。
注意
フォルダごとのメッセージ説明を表示する場合、ノード一覧のツリーでは最下位の階層のフォルダ名に使用できない文字があります。
同様にノード管理のツリー、および業務管理のツリーでは2階層目のフォルダ名に使用できない文字があります。
フォルダごとのメッセージ説明を表示する場合には、フォルダ名を変更し、以下の文字が含まれないようにしてください。
【Windows】
「/」、「:」、「,」、「;」、「*」、「?」、「"」、「<」、「>」、「|」などのディレクトリ名に使用できない文字
「\」
【UNIX】
「/」などのディレクトリ名に使用できない文字
「\」
クライアントとサーバ間でコード変換できない文字
フォルダごとのメッセージ説明の追加のための設定は、Systemwalker Centric Managerをアンインストールすると削除されてしまうため、アンインストール前に「監視機能」を対象にしたバックアップを実施してください。
「メッセージ説明ファイル」の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
[対処]項目に表示される内容について
メッセージ説明の先頭1行目(1つ目の改行まで)に定義した内容は、監視イベント一覧と、[監視イベントログの検索]画面の[対処]項目に表示されます。表示される内容は最大1024文字までです。1025文字以上を定義していた場合は、1024文字までが表示されます。
メッセージ説明が登録されていないイベントがあると、[対処]項目にはSystemwalkerテンプレートの情報が表示されます。表示される内容は、[対処方法]以降の説明が表示されます。[対処方法]が存在しない場合は、[メッセージの意味]以降の説明が表示されます。表示される内容は最大1024文字までです。1025文字以上の説明があった場合は、1024文字までが表示されます。
メッセージ説明の全文やSystemwalkerテンプレートの情報の全文を確認する場合、1025文字以上の内容を確認する場合は、[監視イベント詳細]画面や[監視イベントの状態変更]画面で参照してください。
メッセージ説明の登録を変更した場合
監視イベント一覧や、[監視イベントログの検索]画面に表示される[対処]項目には、画面の起動時や該当するイベントが発生したときに設定されているメッセージ説明文が表示されます。そのため、メッセージ説明文の登録を変更すると、同じイベントでも前回表示されていた[対処]と異なる内容が表示される場合があります。
メッセージ説明文を変更した場合、Systemwalkerコンソールの監視イベント一覧の[対処]項目に反映されるタイミングと、[監視イベントログの検索]画面の[対処]項目に反映されるタイミングが異なります。このため、同じイベントでも、監視イベント一覧と[監視イベントログの検索]画面で、表示される[対処]項目が異なる場合があります。メッセージ説明文の登録を変更した場合は、Systemwalkerコンソール画面を再起動してください。
監視イベント種別を登録する
監視イベント種別の登録では、どの監視イベント種別のメッセージを監視するかを登録します。被監視システムから送信されたメッセージのうち、ここで登録した監視イベント種別のメッセージだけが、監視の対象になります。ただし、登録されていない監視イベント種別のメッセージには、[その他]が自動的に設定されます([その他]が、監視イベント種別に登録されている場合)。
Systemwalkerコンソールのツリーから設定対象とするノードを選択します。
Systemwalkerコンソールの[ポリシー]メニューから[監視]-[イベント監視の動作環境(全体)]を選択します。
→[イベント監視の動作環境設定(全体)]ダイアログボックスが表示されます。
[イベント監視の動作環境設定(全体)]ダイアログボックスの[詳細設定]ボタンを選択します。
→[イベント監視の動作環境設定(全体)詳細]ダイアログボックスが表示されます。[監視イベント種別]タブを選択します。[監視イベント種別一覧]には、登録されている監視イベント種別が表示されます。
監視イベント種別の追加・更新・削除の処理を行います。
監視イベント種別として入力できる文字列は16バイト以内です。同じ監視イベント種別の二重登録や、文字列の最初に#を使用することはできません。また、文字列の最初や最後に半角空白が含まれている場合は、削除して登録します。
[イベント監視の動作環境設定(全体)]ダイアログボックスで、[更新]ボタンをクリックして、イベント監視の動作環境の定義を終了します。
変更した定義内容を有効にするために、監視イベント種別の設定後に出力されるメッセージに従ってサービスを再起動してください。または、運用管理サーバにてSystemwalker Centric Managerの再起動を実施してください。