XLデータムーバでは、グローバルサーバ側でKJUAMFTFを起動させることによりデータ転送を行います。
KJUAMFTFには、グローバルサーバからUNIX/IAサーバにファイルを送信する機能(SEND)とグローバルサーバにUNIX/IAサーバからファイルを受信する機能(RECEIVE)があります。
これらの機能は、SYSINデータにSEND/RECEIVE制御文を指定することにより使用できます。
なお、1つのSYSINデータ内に複数のSEND/RECEIVE制御文を記述することはできません。
グローバルサーバからUNIX/IAサーバへのデータ転送 [KJUAMFTF(SEND)]
グローバルサーバ側でジョブとして起動されたXLデータムーバは、グローバルサーバのデータセットをジョブ制御文で指定された転送先であるUNIX/IAサーバのファイルへデータを転送します。
データ転送は、順データセットを読込み、そのデータをデータ転送用ボリューム(区画)に書き込んだ後、UNIX/IAサーバ側のXLデータムーバ(mftfd)にファイルの作成を依頼してその完了を待ちます。
転送先のファイルが既に存在する場合は、上書きします。存在しない場合は、新規にファイルを作成します。
メンバ名を指定すれば、区分データセットでもそのデータをUNIX/IAサーバ側へ転送することができます。
UNIX/IAサーバからグローバルサーバへのデータ転送 [KJUAMFTF(RECEIVE)]
グローバルサーバ側でジョブとして起動されたXLデータムーバは、ジョブ制御文で指定された転送元であるUNIX/IAサーバのファイルを、グローバルサーバのデータセットへデータを転送します。
データ転送は、UNIX/IAサーバ側のXLデータムーバ(mftfd)にデータ転送用ボリューム(区画)へのデータの書き込みを依頼し、その完了を待ちます。完了後、区画より順データセットへデータを書き込みます。
転送先のファイルが既に存在する場合は、上書きします。
メンバ名を指定すれば、区分データセットでもUNIX/IAサーバ側からのデータを受け取ることができます。
どちらも、ETERNUS ディスクアレイ、F6494/F6495/F6496/F6497またはPRIMEFORCEの共用ディスクのデータ転送用ボリュームを経由することでデータを受け渡します。
グローバルサーバ主導のデータ転送を行う場合には、以下のプログラムを動作させる必要があります。
サーバシステム(UNIX/IAサーバ)側では、以下のプログラムを動作させます。
サーバシステム | プログラム | 概要 |
---|---|---|
UNIXサーバ | グローバルサーバからのデータ転送指示を待ち、その指示に従いデータを転送します。 | |
IAサーバ |
クライアントシステム(グローバルサーバ)側では、以下のプログラムを動作させます。
クライアントシステム | プログラム | 概要 |
---|---|---|
グローバルサーバ | KJUAMFTF(SEND) | クライアントシステムからサーバシステムにデータを送信 (SEND)します。 |
KJUAMFTF(RECEIVE) | クライアントシステムにサーバシステムからデータを受信 (RECEIVE)します。 |
なお、グローバルサーバでKJUAMFTFを動作させる前に、UNIX/IAサーバ側でデーモンまたはサービスを先に動作させてください。もし、デーモンまたはサービスの動作前に、KJUAMFTFを実行させた場合、KJUAMFTFがタイムアウトで異常終了します。
注意
データ転送用ボリュームは、XLデータムーバが利用する専用ボリュームであるため、ユーザアプリケーションからアクセスすることはできません。
ポイント
転送時のタイムアウト監視時間は6分間です。
これは、なんらかの原因(ジョブキャンセルやシステムダウン等)でグローバルサーバ側、UNIX/IAサーバ側のXLデータムーバで、互いにスライス単位での処理結果の通知ができなくなった場合の最大監視時間です。