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Interstage List Works V11.0.0 保守手引書
FUJITSU Software

1.3.5 保管データベースの共用バッファの監視

共用バッファの使用状況は、以下のスクリプトを使用して把握します。

List Worksインストールディレクトリ/dbsetup/symfo/conserv/dbbuf_checkLWDB.sh

共用バッファの使用状況を把握する手順の流れを以下に示します。

手順

内容

1

スクリプトの複写(注1)

2

スクリプトの修正

3

スクリプトの実行

4

使用状況の確認

注1) 保管データベースがList Worksサーバとは異なるサーバにある場合だけ実施します。

なお、共用バッファの監視は、List Worksサービスの起動中に実行できます。

以下に手順の詳細を示します。

  1. スクリプトの複写(保管データベースがList Worksサーバとは異なるサーバにある場合)

    スクリプト(dbbuf_checkLWDB.sh)をデータベースサーバへ複写します。

  2. スクリプトの修正

    保管データベースのRDBシステム名をLWDB以外に変更している場合は、スクリプト(dbbuf_checkLWDB.sh)の以下の箇所(太字下線)を、環境に合わせて修正します。

    # /*-----------------------------------------------------------------------*/
    # /*  保管データベースのRDBシステム名を指定します。                        */
    # /*  RDBシステム名をLWDB以外にしている場合は、環境に合わせて変更して      */
    # /*  ください。                                                           */
    # /*-----------------------------------------------------------------------*/
    RDBNAME=LWDB

    また、共用バッファの監視は、初期状態で監視時間間隔が10秒、取得回数が360回(1時間分)で取得します。
    監視時間間隔や取得回数を変更する場合は、以下の箇所(太字下線)の値を変更してください。

    # /*--------------------------------------------------------------------------*/
    # /* DBアクセス性能の監視時間間隔(INTERVAL)と取得回数(SURV_NUM)を指定します。 */
    # /* 初期値は10秒間隔で360回(1時間分)情報採取を行います。                     */
    # /* 1時間以上情報を取得する場合、取得する情報量を考え、監視時間間隔と        */
    # /* 取得回数を設定してください。                                             */
    # /* (例) 監視時間間隔60秒、取得回数600回(10時間取得)                         */
    # /*--------------------------------------------------------------------------*/
    INTERVAL=10
    SURV_NUM=360
  3. スクリプトの実行

    修正したスクリプトを実行します。

    スクリプトの実行中にエラーが発生した場合は、以下のログファイルを参照し、エラーメッセージを確認します。

    スクリプトを実行したカレントフォルダ/chkdbbuflog_LWDB.txt

    エラーメッセージの詳細は、Symfowareのマニュアルを参照してください。
  4. 使用状況の確認

    スクリプトの実行結果は、上記ログファイルを参照して確認します。

    出力形式は、以下の2つがあります。
    1つ目の出力形式では、PgSizeが8192の各値を参照します。
    2つ目の出力形式では、DBspaceNameがLWDB.DBSPACE1の各値を参照します。

    番号

    出力項目名

    説明

    (1)

    BufNum

    総バッファ枚数

    (2)

    UseNum

    使用中バッファ枚数

    (3)

    WbPage

    書き戻しを行ったページ枚数

    (4)

    TbPage

    追い出しを行ったページ枚数

    (5)

    Alarm

    危険率に到達した回数

    (6)

    HitRate

    オンバッファヒット率(%)

    (7)

    DryUp

    バッファ枯渇回数

    (8)

    MinFree

    未使用バッファ最低枚数

    (9)

    RTimes

    ページの読み込みを行った回数

    (10)

    WTimes

    ページへ書き戻しを行った回数

    (11)

    RPage

    ページの読み込みを行った枚数

    (12)

    WPage

    ページへ書き戻しを行った枚数

    (13)

    Read(System)

    読み込み処理のシステム時間(読み込み処理待ちを含む読み込み時間)(ミリ秒)

    (14)

    Read(Service)

    読み込み処理のサービス時間(実際の読み込み時間)(ミリ秒)

    (15)

    Write(System)

    書き込み処理のシステム時間(書き込み処理待ちを含む書き込み時間)(ミリ秒)

    (16)

    Write(Service)

    書き込み処理のサービス時間(実際の書き込み時間)(ミリ秒)

    以下の情報を確認してください。

    1. バッファ枯渇回数[DryUp]

      値が0になっていることを確認してください。1以上の場合、共用バッファ不足です。

    2. オンバッファヒット率[HitRate]

      値が80%以上になっているかを確認してください。80%未満の場合、共用バッファが不足している可能性があります。

    3. 書き戻しを行ったページ枚数[WbPage]、追い出しを行ったページ枚数[TbPage]

      各々の値が30秒間で3000ページ以下になっていることを確認してください。3000ページを超えている場合、共用バッファが不足している可能性があります。

    4. 読み込み処理待ち時間[RTimes]、[Read(System / Service)]

      以下の式で読み込み処理待ち時間を算出し、15ミリ秒以下になっているかを確認してください。15ミリ秒を超える場合、共用バッファが不足している可能性があります。

      • 総読み込み処理時間=[Read(System)]÷[RTimes]

      • 実際の読み込み時間=[Read(Service)]÷[RTimes]

      • 読み込み処理待ち時間=総読み込み処理時間-実際の読み込み時間