保管データベースの監視と対処について説明します。
保管フォルダと保管フォルダ配下の帳票は、保管データベースで管理しています。保管する帳票数の増加や帳票の登録・削除を繰り返すことにより、保管データベースの容量が不足することがあるため、毎週、毎月といった定期的な間隔で容量を監視する必要があります。
保管データベースのデータは複数の表のDSIとインデックスのDSIに格納されます。各々のDSIの容量はデータベーススペースの容量の範囲内で拡張されます。帳票の運用が始まると以下の要因でDSIの容量が拡張するため、データベーススペースの空き容量が不足する場合があります。このため、各々のDSIの使用状況の監視とデータベーススペースの使用状況の監視が必要となります。
帳票の登録と削除を繰り返すことでDSIにフラグメンテーションが発生し、DSI容量が拡張する
保管する帳票数や保管フォルダ数が増加することでDSI容量が拡張する
監視した結果、DSIのフラグメンテーションが多く発生している場合やデータベーススペースの容量不足が想定される場合、フラグメンテーションの解消やデータベーススペースの容量拡張を行います。
保管データベースを参照または更新する場合、Symfowareの共用バッファを使用します。既に共用バッファに読み込んでいたデータを参照または更新する場合、保管データベースからデータを読み込むことなく共用バッファ上のデータで処理します。このため、参照または更新されるデータが共用バッファ上に多く残っているほど保管データベースから読み込む回数が少なくなるので、帳票操作のレスポンスが良くなります。
単位時間あたりの処理量(同時ログイン数×帳票処理数)が多くなるほど、また、DSIのフラグメンテーションが多く発生するほど、参照または更新したいデータが共用バッファから追い出される可能性が高くなります。参照または更新するデータが共用バッファから追い出されている場合、保管データベースからデータを読み込んで処理することが必要になるため帳票操作のレスポンスに影響します。
このため、共用バッファが不足し保管データベースからの読み込みが多発していないかを日々監視し、不足の傾向が見られた場合、DSIのフラグメンテーションを解消しデータの充填率を上げることで使用する共用バッファ数を減らしたり、それでも不足傾向が続く場合は共用バッファ数を増やすことが必要となります。