保管データベースの容量拡張は、監視の結果から容量不足を解消すべきと判断した場合に行います。
なお、万が一の事態に備え、データベースのバックアップやストレージ上のファイルシステムのスナップショットを採取してから行ってください。
保管データベースの容量拡張は、List Worksサービスを停止して行う必要があります。また、処理中は、lvatdellまたはlvdellstコマンドを実行しないでください。
保管データベースの容量拡張では、以下のスクリプトを使用します。
用途 | ファイル名 |
---|---|
アンロード用 | List Worksインストールディレクトリ/dbsetup/symfo/conserv/dsi_unloadLWDB.sh |
List Worksインストールディレクトリ/dbsetup/symfo/conserv/rdbrtr_list.cfg | |
ロード用 | List Worksインストールディレクトリ/dbsetup/symfo/conserv/dsi_loadLWDB.sh |
保管データベース削除用 | List Worksインストールディレクトリ/dbsetup/symfo/drop/deleteLWDB.sh |
List Worksインストールディレクトリ/dbsetup/symfo/drop/dropLWDB.dat | |
保管データベース作成用 | List Worksインストールディレクトリ/dbsetup/symfo/create/makeLWDB.sh |
List Worksインストールディレクトリ/dbsetup/symfo/create/createLWDB.dat | |
List Worksインストールディレクトリ/dbsetup/symfo/create/initLWDB.dat |
容量拡張の手順を、以下に示します。
注1:保管データベースがList Worksサーバとは異なるサーバにある場合のみ実施します。
手順1:保管データベースの再見積もり
保管データベースの容量監視時の情報などを参考に、想定規模を再度設定してDatabase見積もりツールで容量を見積もり、データベース構築スクリプトに反映してください。
保管データベースの見積もりについては、“環境構築手引書”を参照してください。 |
手順2:スクリプトの複写(保管データベースがList Worksサーバとは異なるサーバにある場合)
保管データベースがList Worksサーバとは異なるサーバ(データベースサーバ)にある場合は、以下のスクリプトをデータベースサーバへ複写します。
dsi_unloadLWDB.sh
rdbrtr_list.cfg
dsi_loadLWDB.sh
deleteLWDB.sh
dropLWDB.dat
makeLWDB.sh
createLWDB.dat
initLWDB.dat
手順3:退避ファイルの格納先フォルダの作成
退避ファイルの格納先となるフォルダを作成します。
退避ファイルは、アンロード用のスクリプトの実行により、保管データベースのデータが退避されるファイルです。
退避ファイルの格納先に必要なディスク容量は、導入時に運用設計によって見積もった値となります。
ディスク容量の見積もりについては、“環境構築手引書”を参照してください。 |
注意
格納先フォルダに以前の退避ファイルがある状態で、アンロード用のスクリプトを実行すると、エラーになります。退避ファイルを削除してからアンロード用のスクリプトを実行してください。
手順4:スクリプトと定義ファイルの修正
アンロード用およびロード用のスクリプト、保管データベース作成用の定義ファイルを修正します。
“手順3:退避ファイルの格納先フォルダの作成”で作成した退避ファイルの格納先に合わせ、スクリプトの以下の箇所(太字下線)を修正します。
# 退避データの出力パスを指定します。
# 実行環境に合わせて変更してください。
# 指定するパスは、予め作成しておいてください。
UNLOAD_DATA_FILE_PATH="/work/LWDB_BAK"
保管データベースのRDBシステム名をLWDB以外に変更している場合は、変更後のRDBシステム名を環境変数RDBNAMEに設定します。
変更後のRDBNAMEが「LWDB2」の場合、環境変数RDBNAMEに設定する例を示します。
# RDBNAME=LWDB2 ; export RDBNAME
アンロード用のスクリプト(dsi_unloadLWDB.sh)で指定した退避ファイルの格納先に合わせ、スクリプトの以下の箇所(太字下線)を修正します。
# ロード対象の退避ファイルが格納されているディレクトリの
# パスを指定します。
# 実行環境に合わせて変更してください。
LOAD_DATA_FILE_PATH="/work/LWDB_BAK"
定義ファイルの以下の箇所(太字下線)にデータベースの場所(データベーススペースのローデバイス)を指定します。
データベーススペースには、“手順1:保管データベースの再見積もり”で算出された容量が備わっているローデバイスを指定してください。
編集内容 | 編集箇所(太字下線の部分) |
---|---|
DBSPACE作成 データベーススペースのローデバイスを指定 | CREATE DBSPACE DBSPACE1 ALLOCATE RAWDEVICE /dev/rdsk/c?t?d?s?; |
保管データベースの表のDSIとインデックスのDSIの容量を指定します。見積もりツールで見積もった各DSIの容量を、定義ファイルの以下のSIZEの容量の箇所(太字下線)に指定します。
編集内容 | 編集個所(太字下線の部分) |
---|---|
表のDSIの容量 | CREATE DSI <表のDSI名> DSO <表のDSO名> ALLOCATE DATA ON DBSPACE1 SIZE 表のDSIのサイズ; |
インデックスのDSIの容量 | CREATE DSI <インデックスのDSI名> INDEX DSO <インデックスDSO名> ALLOCATE BASE ON DBSPACE1 SIZE インデックスのBASE部のサイズ, INDEX ON DBSPACE1 SIZE インデックスのINDEX部のサイズ; |
手順5:List Worksサービスの停止
lwserverコマンドを使用して、List Worksサービスを停止します。
# lwserver stop
クラスタ運用の場合は、“1.3.2 保管データベースのフラグメンテーションの解消”の“手順4:List Worksサービスの停止”の<クラスタ運用の場合>を参照してください。
参考
lwserverコマンドの詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。
保管フォルダの共有運用を行っている場合は、すべてのサーバにおいて、List Worksサービスを停止する必要があります。List Worksサービスを停止する際は、List Worksを利用した業務を運用していないことを確認してください。
手順6:データのアンロード
“手順4:スクリプトと定義ファイルの修正”で修正したアンロード用のスクリプト(dsi_unloadLWDB.sh)を実行します。
スクリプトの実行中にエラーが発生した場合は、ログファイル(unloadlog.txt)を参照し、エラーメッセージを確認します。ログファイルは、スクリプトを実行したカレントフォルダに出力されます。
エラーメッセージについては、“付録A データベースの保守作業時のメッセージ”または、Symfowareのマニュアルを参照してください。 |
手順7:既存の保管データベースの削除
保管データベース削除用のスクリプト(deleteLWDB.sh)を実行します。
スクリプトの実行中にエラーが発生した場合は、ログファイル(dbsetuplog.txt)を参照し、エラーメッセージを確認します。ログファイルは、スクリプトを実行したカレントフォルダに出力されます。
エラーメッセージについては、“付録A データベースの保守作業時のメッセージ”または、Symfowareのマニュアルを参照してください。 |
手順8:保管データベースの作成
保管データベース作成用のスクリプト(makeLWDB.sh)を実行します。
スクリプトの実行中にエラーが発生した場合は、ログファイル(dbsetuplog.txt)を参照し、エラーメッセージを確認します。ログファイルは、スクリプトを実行したカレントフォルダに出力されます。
エラーメッセージについては、“付録A データベースの保守作業時のメッセージ”または、Symfowareのマニュアルを参照してください。 |
手順9:データのロード
“手順4:スクリプトと定義ファイルの修正”で修正したロード用のスクリプト(dsi_loadLWDB.sh)を実行します。
スクリプトの実行中にエラーが発生した場合は、ログファイル(loadlog.txt)を参照し、エラーメッセージを確認します。ログファイルは、スクリプトを実行したカレントフォルダに出力されます。
エラーメッセージについては、“付録A データベースの保守作業時のメッセージ”または、Symfowareのマニュアルを参照してください。 |
手順10:List Worksサービスの開始
lwserverコマンドを利用して、List Worksサービスを開始します。
# lwserver start
クラスタ運用の場合は、“1.3.2 保管データベースのフラグメンテーションの解消”の“手順7:List Worksサービスの開始”の<クラスタ運用の場合>を参照してください。
参考
lwserverコマンドの詳細は、“コマンドリファレンス”を参照してください。