障害管理には、以下の3つの機能があります。
障害管理では、監視する装置をStorage Cruiserマネージャーに登録することで監視を開始し、Storage Cruiserマネージャーの稼働中はその装置の監視を継続します。
ポイント
Storage Cruiserは、LAN経由で装置を監視します。このため、LANに未接続の装置は監視できません。
Storage Cruiserのマニュアルにおいて、“装置ステータス”とは、装置の総合ステータスを指しています。
装置からのイベント通知による非同期障害イベント監視
Storage Cruiserは、装置からのSNMPトラップやStorage Cruiserエージェントからの監視情報を、的確にデコードして非同期なイベントとして表示します。表示するSNMPトラップの内容は、通常のSNMP MIBコンパイラでのデコードより詳細でわかりやすく、スムーズな運用を支援します。
図4.1 イベント通知による障害監視のイメージ図
SNMPトラップXML定義ファイルを使用することによって、表示するイベントをカスタマイズできます。したがって、目的に合わせて運用できます。また、SNMPトラップXML定義ファイルを編集・追加することで、Storage Cruiserがサポートしていない装置の障害管理も動的に可能となります。
イベントは、Systemwalker Centric Managerと連携したり、ユーザーが自由に編集できるShell/Batファイルと連携したりすることが可能なため、環境に合わせた対応が容易です。
装置ポーリングによる障害監視
装置ポーリングは、LANに接続されている全装置に対して、Storage Cruiserマネージャーが定期的にSNMP、ping、または独自プロトコルを利用して装置状態を監視する機能です。
本機能によって、装置からSNMPトラップを受信できなかった場合も装置状態の変化や、各装置と運用管理サーバ間のネットワーク異常を検知できます。装置状態の変化は、イベントログおよび装置ステータスに反映されます。
本機能は、手動組込み装置に対しても有効です。
現時点の装置状態の確認による障害監視
装置の部品ステータスの自動更新をサポートしている以下の装置の場合、Storage Cruiserマネージャーは、装置から装置ステータスと装置の部品ステータスを自動で取得します。このため、装置に対して最新情報を取得する操作が不要です。
装置の部品ステータスの自動取得をサポートしている装置 | 対応ファームウェア版数 |
---|---|
ETERNUS DX S5/S4 series | 全版数 |
ETERNUS DX S3 series | V10L60以降 |
ETERNUS AF オールフラッシュアレイ | 全版数 |
ETERNUS DX200F | V10L60以降 |
装置の部品ステータスの自動更新をサポートしていない装置の場合、Storage Cruiserマネージャーは、装置から装置ステータスを自動で取得しますが、装置の部品ステータスを自動で取得しません。最新の装置の部品ステータスを確認するには、装置に対して最新状態を取得する操作を行う必要があります。最新状態を取得する操作を行うことで、現時点の装置の状態によって装置の部品ステータスが変化します。
障害が発生すると、装置ステータスが、状態に応じた表示に変化します。