名前
swsrpvssbackup_exchange - ストレージグループまたはデータベースのバックアップ
形式
プログラムディレクトリ\bin\swsrpvssbackup_exchange [-skipchk] -dbname databaseName
機能説明
VSSと連携してストレージグループまたはデータベースのオンラインバックアップを行います。
本コマンドでは、以下の処理を行っています。
VSSと連携してアドバンスト・コピーを使用することで、ストレージグループまたはデータベースのバックアップデータをバックアップサーバ上に作成します。
OPCまたはQuickOPCを起動してシャドウコピーを作成します
ドライブ文字マップファイルに従ってドライブ文字をバックアップボリュームに割り当てます。バックアップボリュームは、読取り専用ボリュームとしてアクセスできます。
バックアップデータに対してESEUTILを実行し、データ整合性を検証します。データ整合性に問題がない場合は、Exchangeによって不要なログが削除されます。
リストア時に必要となるメタデータドキュメントをバックアップサーバの以下の場所に保存します。
ファイル | 出力先 |
---|---|
ライタメタデータドキュメント | <環境設定ディレクトリ>\etc\repl\data\exchange\<業務サーバのストレージサーバ名>\metadoc\<コピーグループ名またはデータベース名>.wmd.xml |
バックアップコンポーネントドキュメント | <環境設定ディレクトリ>\etc\repl\data\exchange\<業務サーバのストレージサーバ名>\metadoc\<コピーグループ名またはデータベース名>.bcd.xml |
オプション
データベース名を指定します。
スペースを含むデータベース名は、ダブルクォーテーション(")で囲む必要があります。
ESEUTILによるデータ整合性検証を行わない場合に指定します。
終了ステータス
=0 : 正常終了
>0 : 異常終了
使用例
データベースMailbox1をバックアップします。
C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpvssbackup_exchange -dbname Mailbox1 swsrpvssbackup_exchange successfully completed C:\>
注意事項
次の場合は、バックアップを実行できません。
指定したストレージグループまたはデータベースのデータベース情報がswsrpdbinfo_exchangeコマンドで登録されていなかったとき
指定したストレージグループまたはデータベースのデータベース構成が変更されているとき
コピーセット情報の取得に失敗したとき
バックアップサーバとの通信に失敗したとき
ストアがディスマウントされているとき
指定したストレージグループまたはデータベースの中に、コピー種別の異なるコピーセットが存在するとき
指定したストレージグループまたはデータベースの中に、対象のExchange Serverでは使用できないコピー種別のコピーセットが存在するとき
ハードウェアプロバイダーの処理で何らかのエラーが発生したとき
ハードウェアプロバイダーのコマンドで何らかのエラーが発生したとき
バックアップLUNのボリューム(パーティション)を削除できなかったとき
バックアップLUNにシャドウコピーが存在する場合、シャドウコピーを削除できなかったとき
バックアップデータの整合性検証で異常が検出されたとき
ライタメタデータドキュメント、バックアップコンポーネントドキュメントの保存に失敗したとき
バックアップボリュームのドライブ文字の割当てに失敗したとき
-skipchkオプションを指定して本コマンドを実行した場合は、本コマンド終了後に手動でデータ整合性を検証してください。データ整合性の検証方法は、以下の「サポート技術情報」(Microsoft Knowledge Base)を参照してください。
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/bb891802.aspx
本コマンドをタスクマネージャー、Ctrl-Cなどで強制終了させた場合、Exchangeライタがバックアップ処理中のままになってしまうことがあります。この場合、本コマンドを再実行すると以下のようなエラーメッセージが出力され、バックアップを実行できません。
「swsrp4648 VSS処理でエラーが発生しました。処理フェーズ=[BACKUP] Creation of Shadow Copy Set、検出API=StartSnapshotSet、エラーコード=0x80042316」
この状態を復旧するには、Microsoft Exchange Information Storeサービスを再起動して、Exchangeライタを初期化する必要があります。
なお、Microsoft Exchange Information Storeサービスを再起動すると、Exchange Serverに接続しているクライアントが予期しない終了や接続の終了を起こす可能性があります。サービスを再起動する場合は、Exchangeの管理者と協議して、再起動の契機を考慮して実施してください。
次のコマンドが動作中のときは、本コマンドを実行できません。
複数コピーセット構成のストレージグループまたはデータベースを処理している間にエラーが発生した場合、本コマンドはその時点で処理を中断します。