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Enterprise Application Platform V1.2.0 運用ガイド

4.1.2 バックアップ・リストアコマンド

4.1.2.1 eapfbackup

名前

eapfbackup

形式

eapfbackup -d directory

機能説明

eapfbackupコマンドは、本製品が使用する資源をバックアップします。

本コマンドを実行する前に、本製品のサービスを停止し、コマンドが終了するまでサービスを起動しないでください。

権限

オプション

オプション名

説明

-d

バックアップ先のディレクトリーのパス名を指定します。
指定するパス名は、存在するディレクトリーにしてください。
ディレクトリーが存在しない場合、またはディレクトリーでない場合、コマンドの実行は失敗し、資源はバックアップされません。

オペランド

なし

戻り値

0: 正常終了
1: 異常終了

注意

  • 本コマンドを実行する場合には、「3.3 バックアップする」に記載されている手順で実行してください。

  • GlassFishがインストールされていない場合、本コマンドは正常終了し、資源はバックアップされません。

  • 本コマンドを複数同時に実行した場合、予期しない障害が発生する場合があります。複数同時に実行した場合は、本コマンドを再実行してください。コマンドを再実行すれば問題ありません。

  • バックアップ先のパス名に指定可能なパス長、文字種は、オペレーティングシステムに依存します。バックアップ処理中にバックアップ先ディレクトリーまたはファイルのパス長がオペレーティングシステムの上限に達した場合はエラーとし、処理を中断します。

  • 本コマンドでは、指定されたディレクトリー内にサブディレクトリーを作成します。指定されたディレクトリー内に同じ名前のサブディレクトリーが存在する場合、コマンドの実行は失敗します。その場合は、別のディレクトリーを指定して、コマンドを再実行してください。

使用例

以下のように実行します。


「X:\Backup」ディレクトリーにバックアップします。

C:\eapf\bin\eapfbackup -d X:\Backup
eapfbackup: INFO: eapf10000: Enterprise Application Platform resources backup has started.
eapfbackup: INFO: OM4000: GlassFish resources backup has started. (GLASSFISH)
eapfbackup: INFO: OM4001: GlassFish resources backup completed normally. (GLASSFISH)
eapfbackup: INFO: eapf10001: Enterprise Application Platform resources backup completed normally.


「/backup」ディレクトリーにバックアップします。

/opt/FJSVeapf/bin/eapfbackup -d /backup
eapfbackup: INFO: eapf10000: Enterprise Application Platform resources backup has started.
eapfbackup: INFO: OM4000: GlassFish resources backup has started. (GLASSFISH)
eapfbackup: INFO: OM4001: GlassFish resources backup completed normally. (GLASSFISH)
eapfbackup: INFO: eapf10001: Enterprise Application Platform resources backup completed normally.

4.1.2.2 eapfrestore

名前

eapfrestore

形式

eapfrestore -d directory [-f filename]

機能説明

eapfrestoreコマンドは、本製品の資源をリストアします。

リストア先に本製品の資源が存在する場合は、削除した後にリストアします。そのため、バックアップ対象外のログファイルなどはeapfrestoreコマンドによって削除されます。

本コマンドを実行する前に、本製品のサービスを停止し、コマンドが終了するまでサービスを起動しないでください。

権限

オプション

オプション名

説明

-d

バックアップ資源が格納されたディレクトリーのパス名を指定します。
指定したディレクトリーが存在しない場合、またはディレクトリーでない場合、コマンドの実行は失敗し、資源はリストアされません

-f

資源移行時に、移行元のマシンと移行先のマシンでホスト名またはIPアドレスが異なる場合にIPアドレス・ホスト名設定ファイルを指定します。
移行元のマシンでasadmin setコマンドや管理コンソールを使用してdomain.xmlのIPアドレスおよびホスト名に関する項目を設定している場合、本オプションを使用して移行先のマシンのdomain.xmlのIPアドレスおよびホスト名に関する項目を設定できます。
domain.xmlをデフォルトの設定から変更していない場合は、本オプションを指定する必要はありません。

IPアドレス・ホスト名設定ファイルの記述形式

# コメント行↑
定義項目名1=値↑
定義項目名2=値↑
定義項目名3=値↑

↑: 改行区切り


※「#」から始まる行はコメント行として扱われます。
※行頭/行末の空白は無視されます。
※「=」の両側には空白を指定しないでください。

IPアドレス・ホスト名設定ファイルに記述する定義項目

注意

GlassFish Serverクラスター名やGlassFish Serverインスタンス名ではなく、設定名(GlassFish Serverクラスター名-config)を指定してください。GlassFish Serverクラスター名やGlassFish Serverインスタンス名を指定した場合、エラーが発生します。

IPアドレス・ホスト名設定ファイルの記述例

ホスト名「samplehost」、IPアドレスを「192.0.2.1」に設定する場合の記述例

# HTTPリスナーのネットワークアドレス
server-config.network-config.network-listeners.network-listener.http-listener-1.address=192.0.2.1
server-config.network-config.network-listeners.network-listener.http-listener-2.address=192.0.2.1
GFServer001-config.network-config.network-listeners.network-listener.http-listener-1.address=192.0.2.1
GFServer001-config.network-config.network-listeners.network-listener.http-listener-2.address=192.0.2.1
GFServer002-config.network-config.network-listeners.network-listener.http-listener-1.address=192.0.2.1
GFServer002-config.network-config.network-listeners.network-listener.http-listener-2.address=192.0.2.1

# IIOPサービスのネットワークアドレス
server-config.iiop-service.iiop-listener.orb-listener-1.address=192.0.2.1
GFServer001-config.iiop-service.iiop-listener.orb-listener-1.address=192.0.2.1
GFServer002-config.iiop-service.iiop-listener.orb-listener-1.address=192.0.2.1

# 管理サービスのネットワークアドレス
server-config.admin-service.jmx-connector.system.address=192.0.2.1
GFServer001-config.admin-service.jmx-connector.system.address=192.0.2.1
GFServer002-config.admin-service.jmx-connector.system.address=192.0.2.1

# JMSサービスのホスト
server-config.jms-service.jms-host.default_JMS_host.host=samplehost
GFServer001-config.jms-service.jms-host.default_JMS_host.host=samplehost
GFServer002-config.jms-service.jms-host.default_JMS_host.host=samplehost

オペランド

なし

戻り値

0: 正常終了
1: 異常終了

注意

  • 本コマンドを実行する場合には、「3.4 リストアする」に記載されている手順で実行してください。

  • GlassFishがインストールされていない場合、本コマンドは正常終了し、資源はリストアされません。

  • 本コマンドは、GlassFishをセットアップした状態で実行してください。GlassFishのセットアップの方法については、「GlassFishユーザーズガイド」の「GlassFishのセットアップ」を参照してください。

  • GlassFishのセットアップ時にijsetupコマンドを実行する際は、バックアップ元とリストア先で運用資産管理ディレクトリーを一致させてください。ijsetupコマンドで指定できる、その他のオプションについては、本コマンドでバックアップ元の設定を反映するため、バックアップ元と一致させる必要はありません。

  • 本コマンドを実行すると、運用資産格納ディレクトリー配下の資源を追加、削除、または更新します。そのため、カレントディレクトリーが本製品の運用資産格納ディレクトリー配下の状態で、本コマンドを実行しないでください。

  • 本コマンドを複数同時に実行した場合、予期しない障害が発生する場合があります。複数同時に実行した場合は、本コマンドを再実行してください。コマンドを再実行すれば問題ありません。

  • データのリストアの開始後は、処理が終了するまでコマンドを強制終了させないでください。


  • 移行元のマシンまたは移行先のマシンで運用ユーザーを変更している場合、サービス関連のセキュリティ権限は移行先のマシンに合わせます。

  • バックアップ資源が格納されたディレクトリーのパス名およびIPアドレス・ホスト名設定ファイルに指定可能なパス長、文字種は、オペレーティングシステムに依存します。

使用例

以下のように実行します。


「X:\Backup」ディレクトリーからリストアします。

C:\eapf\bin\eapfrestore -d X:\Backup
eapfrestore: INFO: eapf10003 Restore of Enterprise Application Platform resources has started.
eapfrestore: INFO: OM4003: Restore of GlassFish resources has started. (GLASSFISH)
eapfrestore: INFO: OM4004: Restore of GlassFish resources is complete. (GLASSFISH)
eapfrestore: INFO: eapf10004: Restore of Enterprise Application Platform resources is complete.


「/backup」ディレクトリーからリストアします。

/opt/FJSVeapf/bin/eapfrestore -d /backup
eapfrestore: INFO: eapf10003 Restore of Enterprise Application Platform resources has started.
eapfrestore: INFO: OM4003: Restore of GlassFish resources has started. (GLASSFISH)
eapfrestore: INFO: OM4004: Restore of GlassFish resources is complete. (GLASSFISH)
eapfrestore: INFO: eapf00001: The operation user was changed to root.
eapfrestore: INFO: eapf10004: Restore of Enterprise Application Platform resources is complete.