伝送路二重化機能4.6A00において、RHEL8以降で伝送路二重化機能を使用した場合、RHEL7からの仕様変更点は以下の通りです。
(1) 環境設定
【内容1】
GLSにおけるOSの設定ファイル(ifcfg-ethXファイル)の扱いが変更となりました。
【変更点1】
RHEL7
GLSはOSの設定ファイル(ifcfg-ethXファイル)を更新しません。
RHEL8以降
GLSはOSの設定ファイル(ifcfg-ethXファイル)を更新します。
【内容2】
GLS導入時にユーザが実施したシステム設定とGLSが実施した設定に差異があった場合の動作が変更となりました。
【変更点2】
RHEL7
GLS起動前はシステム定義に従ってIPアドレスが設定され、GLS起動後はGLS定義に従ってIPアドレスが設定されます。
RHEL8以降
常にGLS定義に従ってIPアドレスが設定されます。
【内容3】
仮想NIC方式においてタグVLANインタフェースを使用する際の設定が変更となりました。
【変更点3】
RHEL7
仮想インタフェース上にタグVLANインタフェースを設定する場合にリンク状態に関するOSの設定変更は不要です。
RHEL8以降
仮想インタフェース上にタグVLANインタフェースを設定する場合にリンク状態に関するOSの設定変更が/etc/NetworkManager/NetworkManager.confに必要です。
詳細については、“3.3.3 仮想NIC方式”を参照してください。
【内容4】
環境設定時に実行するOSコマンドおよびファイル編集の手順が変更となりました。
【変更点4】
RHEL7
RHEL7では、NetworkManagerに対応していません。
RHEL8以降
RHEL8以降では、NetworkManagerに対応しています。そのため、実行するOSコマンドおよびファイル編集の手順がRHEL7とは異なります。
(2) 物理インタフェース(ifcfg-ethXファイル)の設定
(3) サポート範囲の変更
【内容1】
KVMホスト(管理OS)で利用可能な二重化方式のサポート範囲が変更となりました。
【変更点1】
RHEL7
KVMホスト(管理OS)においてNIC切替方式を使用して、仮想インタフェースで仮想ブリッジを束ねる構成をサポートします。
RHEL8以降
KVMホスト(管理OS)においてNIC切替方式を使用して、仮想インタフェースで仮想ブリッジを束ねる構成は使用できません。
RHEL8以降でクラスタシステムのKVMホスト上でゲストドメインのネットワークを高信頼化する場合には、“C.6.3 クラスタシステムのKVMホスト上でゲストドメインのネットワークを高信頼化する設定例”の構成を使用してください。
【内容2】
GLSの仮想インタフェースが束ねることのできるインタフェースが変更となりました。
【変更点2】
RHEL7
仮想NIC方式で、GLS以外の仮想インタフェース(bonding)を束ねることができます。
RHEL8以降
GLS以外の仮想インタフェース(bonding)を束ねることはできません。