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Enterprise Postgres 15 オペレーターユーザーズガイド

2.3.9 レプリカの拡張

データベースの平均CPU使用率またはコネクション数がしきい値を超えると、自動スケールアウトが発生します。データベースのボトルネックとなっているリソースに応じて、自動スケールアウトの基準をCPU使用率とするか、コネクション数とするかを選択してください。

マスターコンテナを除くレプリカコンテナの最大数は15です。

CPU使用率に基づくスケールアウト

FEPClusterに含まれるすべてのPod(プライマリPodとすべてのレプリカPod)のCPU使用率の平均が、一定の期間、しきい値を超えていた場合にスケールアウトを実行します。

CPU使用率は、FEPClusterカスタムリソースに指定する、spec.fep.mcSpec.requests.cpu に指定する値を分母として計算されます。


コネクション数に基づくスケールアウト

FEPClusterに含まれるすべてのPod(プライマリPodとすべてのレプリカPod)のコネクション数の平均が、一定の期間、しきい値を超えていた場合にスケールアウトを実行します。

自動スケールアウトを実行するコネクション数のしきい値を、FEPサーバのmax_connectionsパラメータ以下の値で指定します。

コネクション数に基づくスケールアウト機能を利用する場合の前提条件は、以下のとおりです。

  • モニタリング機能(“2.3.8 モニタリングおよびアラート(FEPExporter)”参照)が有効になっている

  • モニタリング機能によってFEPサーバのコネクション数のメトリクスが収集されている

  • OCP/Kubernetesクラスタにカスタムメトリクスサーバが導入されている

  • カスタムメトリクスサーバが、モニタリング機能によって収集されたコネクション数の平均値を公開している


コネクション数に基づくスケールアウト機能を使用する場合、自動スケールアウト機能はカスタムメトリクスサーバに、以下のKubernetesリソースに紐づいたメトリクスを要求します。

  • kind: FEPCluster

  • apiVersion: fep.fujitsu.io/v2

  • name: FEPClusterの名称

  • namespace: FEPClusterを配備した名前空間の名称

要求するメトリクスの名称は、metricNameパラメタに指定した名前です。

このメトリクスは、指定されたFEPClusterの各Podのコネクション数の平均値の数値を表現している必要があります。


制限事項
  • コネクション数に基づくスケールアウト機能を利用する場合は、FEPExporterは“4.3 FEPExporterのデプロイ”の手順で配備してください。

  • FEPClusterのメトリクスがスタンドアロンモードのFEPExporter(“4.4 スタンドアロンモードでのFEPExporter”参照)で収集される場合、コネクション数に基づくスケールアウト機能を利用できません。

注意

自動スケールアウト機能を使用する場合、FEPCluster同期モードは“off”である必要があります。

自動スケールアウトの設計時の注意事項

2.3.9.1 FEPClusterカスタムリソースへの変更-自動スケールアウト

自動スケールアウトを使用する場合は、パラメータをFEPClusterカスタムリソースに設定します。

FEPClusterのパラメータについては、“オペレーターリファレンス”の“FEPClusterパラメータ”を参照してください。