DBミラーリングシステムによる、システムの異常状態の監視機能には以下の2種類があります。
ノードの自動切替え
監視対象となっているシステム資源で異常が発生した場合に、DBミラーリングシステムがノードの自動切替えを行う機能です。
監視対象および切替え対象となる資源については、DBミラーリング動作環境ファイルで指定できます。
メッセージ出力
監視対象となっているシステム資源で異常が発生した場合に、DBミラーリングシステムがメッセージを出力する機能です。利用者は出力されるメッセージを監視して、ノード切替えを行うかどうか判断し、必要に応じて手動でノード切替えを行います。
監視対象およびメッセージ出力対象となる資源については、DBミラーリング動作環境ファイルで指定できます。
モニタデーモンが、副系ノードを正系ノードに自動で切替える場合や、dxswitchコマンド(オプションなし)で切替える場合、副系ノードのモニタデーモンから正本のデータベースの強制停止を実行します。
その後、副系ノードのモニタデーモンが正本のデータベースの強制停止を確認してから、副系ノードを正系ノードに切替えます。
ポイント
モニタデーモンのノード間通信環境は、以下のように設計してください。これにより、ノード間の通信環境の異常が原因で、Symfoware Serverの強制停止の結果が無応答になるのを防ぐことが可能です。
監視や切替えを正しく動作させるために、専用のLANポートを利用したシステム管理用のLANとして、サーバおよびネットワークを専用に接続してください。
2系統のLAN構成とすることを推奨します。
正系ノードのデータベースを停止しない状態で副系ノードに切替えを行った場合、スプリットブレインが発生する可能性があります。
モニタデーモンによる切替えでは強制停止の待ち合わせを行うため、副系ノードのデータベースで業務を開始する時間には、強制停止の待ち合わせ時間が含まれます。
待ち合わせ時間は、“Symfoware Serverの強制停止の応答がない原因”が発生した場合に考慮が必要となります。このため、上記で説明したノード間通信環境の対策(専用のLANポートや二重化など)を実施してください。“Symfoware Serverの強制停止の応答がない原因”を正しく検知するために、これらの対策を実施してください。
ノード間の通信環境の異常
相手側のモニタデーモンのダウン
OSのダウンおよびスローダウン
参照
ノード切替え時に発生するスプリットブレインについては“11.5.3 ノードの切替え時のスプリットブレイン検知”を参照してください。
DBミラーリングシステムの監視設定の詳細は“D.1 DBミラーリング動作環境ファイルの編集”を参照してください。