クライアント用の動作環境ファイルには、アプリケーションの実行に必要な環境情報として実行パラメタを記述します。
参照
クライアント用の動作環境ファイルの詳細については、以下を参照してください。
“アプリケーション開発ガイド(埋込みSQL編)”の“クライアント用の動作環境ファイルによる定義”
“アプリケーション開発ガイド(JDBCドライバ編)”の“クライアント用の動作環境ファイルの指定について”
アクセスプランおよび性能情報に関する実行パラメタの詳細については、“SQLTOOLユーザーズガイド”を参照してください。
実行パラメタは、以下に示す種類があります。
分類 | 実行パラメタ | 概要 | 記述数 | 記述の省略 | 埋込みSQL | JDBC |
---|---|---|---|---|---|---|
通信 | BUFFER_SIZE | 通信に利用するバッファ(クライアント側)のサイズ | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ |
CLUSTER_SERVICE_NAME | アプリケーションをフェイルオーバ運用で実行する場合に必要な情報 | 単一 | 省略可能 | ○ | - | |
DEFAULT_CONNECTION | サーバとの結合情報のデフォルト | 単一 | CONNECT文にDEFAULTを指定する場合は省略不可。 | ○ | - | |
SERVER_ENV_FILE | 使用するサーバ用の動作環境ファイル名 | 複数可 | 省略可能 | ○ | ○ | |
SERVER_SPEC | リモートのサーバと通信するための情報 | 複数可 | リモートのデータベースにアクセスする場合省略不可。ローカルの場合は指定できない。 | ○ | - | |
TRAN_SPEC | SQLエラー発生時のトランザクション | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
TRAN_TIME_LIMIT | 1つのトランザクションの最大使用可能時間 | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
WAIT_TIME | 通信時の待ち時間 | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
通信データの暗号化 | SSL_CLI_CA_CERT_FILE | サーバ認証を行う場合のCA証明書ファイル名 | 複数可 | サーバ認証を行う場合は省略不可。 | ○ | ○ |
作業領域など | DESCRIPTOR_SPEC | 動的SQLのSQL記述子の情報 | 単一 | 省略可能 | ○ | - |
MAX_SQL | 同時に操作できるSQL文の数 | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
OPL_BUFFER_SIZE | SQL文の実行手順を格納しておくバッファのサイズ | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
RESULT_BUFFER | 一括FETCHを行う場合のバッファの数とサイズ | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
SORT_MEM_SIZE | 作業用ソート領域として使うメモリサイズ | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
WORK_ALLOC_SPACESIZE | 作業用テーブルおよび作業用ソート領域として使用するファイルサイズ | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
WORK_MEM_SIZE | 作業用テーブルとして使うメモリのサイズ | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
WORK_PATH | 作業用テーブルおよび作業用ソート領域のパス | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
データ処理 | CAL_ERROR | 代入処理でオーバフローが起きた場合の処理 | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ |
CHARACTER_TRANSLATE | 文字コードの変換をクライアントで行うか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
CHAR_SET | アプリケーション中の文字のコード | 単一 | 省略可能 | ○ | - | |
JAVA_CONVERTER | JDBCドライバがコード変換時に使用するJavaのエンコーディング方法 | 単一 | 省略可能 | - | ○ | |
LOWERCASE_NAME | JDBCドライバ利用時において、列名に全角小文字を使用し、かつResultSet.getXXXメソッドを使用する場合に、引数に指定した列名を正しく認識させるか否か | 単一 | 省略可能 | - | ○ | |
NCHAR_CODE | アプリケーション中の日本語文字のコード | 単一 | 省略可能 | ○ | - | |
| UNICODEの補助文字(1~16面の4バイト文字)の文字数 | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
表・インデックス | DEFAULT_DSI_TYPE | 格納構造定義を行わない表を作成する場合、Symfoware/RDBが自動的に生成する表のDSOの格納構造の選択 | 単一 | 省略可能 | ○ | - |
DEFAULT_INDEX_SIZE | 格納構造定義を行わないインデックスを作成する場合のインデックスのデータ格納域の初期量、拡張量、ページ長など | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
DEFAULT_OBJECT_TABLE_SIZE | 格納構造定義を行わない表を作成する場合のOBJECT構造の表のデータ格納域の初期量、拡張量、ページ長など | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
DEFAULT_TABLE_SIZE | 格納構造定義を行わない表を作成する場合の表のデータ格納域の初期量、拡張量、ページ長など | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
DSI_EXPAND_POINT | DSIの容量拡張を起動するか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
INCLUSION_DSI | アプリケーションで使用するDSIを限定する | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
TEMPORARY_INDEX_SIZE | 一時表にインデックスを定義する場合のインデックスのデータ格納域の初期量、拡張量など | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
TEMPORARY_TABLE_SIZE | 一時表を定義する場合の表のデータ格納域の初期量、拡張量など | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
排他 | DSO_LOCK | 使用するDSOの占有の単位、占有モード | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ |
ISOLATION_WAIT | 占有待ちの方式 | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
R_LOCK | 占有の単位を行とする | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
トランザクション | DEFAULT_ACCESS_MODE | トランザクションアクセスモードの初期値を指定する | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ |
DEFAULT_ISOLATION | 独立性水準の初期値を指定する | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
デバッグ |
| アプリケーションで異常が発生した場合のダンプ出力先 | 単一 | 省略可能 | ○ | - |
DIV_TRACE_FILE | 複数プロセス配下でアプリケーションが動作している場合、個別のトレース情報を出力するか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | - | |
ROUTINE_SNAP | ROUTINE_SNAP機能を利用するか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
SET_CALLBACK | コールバック関数の動的登録機能を利用するか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | - | |
SQL_SNAP | SQL_SNAP機能を利用するか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | - | |
アクセスプランおよび性能情報 | アプリケーション単位でアクセスプランを取得するか否かおよびSQL文に対するアドバイスを出力するか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
CHOOSE_TID_UNION | WHERE句にブール演算子”OR”、または、行値構成子を指定した場合、TIDユニオンマージのアクセスプランのみを作成するか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
GROUP_COL_COND_MOVE | 導出表を絞り込む探索条件を指定した場合、その探索条件を導出表のWHERE句に移動するか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
IGNORE_INDEX | インデックスを使用しないアクセスプランを選択するか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
INACTIVE_INDEX_SCAN | 非活性状態のインデックスDSIを含むインデックスを使用したアクセスプランを選択するか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
結合表と他の表のジョイン順 | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | ||
ジョインする方法 | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | ||
MAX_SCAN_RANGE | インデックス、クラスタキー、または分割キーの検索範囲の最大数 | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
SAME_COST_JOIN_ORDER | 最適化情報を設定していない場合、ジョイン順をV5以前と同じにするか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
SCAN_KEY_ARITHMETIC_RANGE | 四則演算の検索範囲について、インデックスの範囲検索またはクラスタキーの検索を行うか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
SCAN_KEY_CAST | 探索条件のCASTオペランドに指定した列でインデックスの範囲検索、または、クラスタキー検索を行うか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
SORT_HASHAREA_SIZE | ソート処理がレコードをハッシングして格納するための領域サイズ | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
アプリケーション単位でSQL性能情報を取得するか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | ||
述語ごとの検索範囲の選択率の値 | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | ||
インデックス検索と表データ取得のアクセスモデルでTIDソートを利用するか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | ||
TIDユニオンマージのアクセスモデルを有効にするか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | ||
UPDATE文:探索またはDELETE文:探索の更新標的レコードを位置づける部分の占有モード | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | ||
メッセージ |
| 表示するメッセージの言語種を設定する | 単一 | 省略可能 | ○ | - |
MSG_PRINT | SQL文実行時にエラーメッセージを表示するか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | - | |
リカバリ | RCV_MODE | アプリケーションのリカバリ水準を指定する | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ |
予約語とSQL機能 | SQL_LEVEL | アプリケーションの予約語とSQL機能のレベルを設定する | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ |
並列クエリ | MAX_PARALLEL | データベースを並列に検索する場合の多重度 | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ |
PARALLEL_SCAN | アプリケーション単位またはコネクション単位に、データベースを並列に検索するか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
その他 | ALTER_CHECK | 表の設計変更により表の列を変更した場合、アプリケーションへの影響をチェックするか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | - |
ARC_FULL | アーカイブログ満杯時にエラー復帰するか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | ○ | |
| シグナルをアプリケーションで利用するか否か | 単一 | 省略可能 | ○ | - |
埋込みSQL : 埋込みSQLを利用したアプリケーションにおいてパラメタが有効になるか否かを表します。
JDBC : JDBCドライバを利用したアプリケーションにおいてパラメタが有効になるか否かを表します。
○:指定可
-:指定不可
注)データベース簡単運用の場合は、指定できません。