サーバ用の動作環境ファイルはコネクション接続時に読み込まれます。
サーバ用の動作環境ファイルのパラメタをチューニングする場合は、サーバ用の動作環境ファイルを編集後、コネクションを再接続する必要があります。
ここでは、サーバ用の動作環境ファイルを定義して、アプリケーション中のコネクション単位に動作環境を設定する方法について説明します。
コネクション単位に動作環境を変更するには、まず、汎用エディタを利用して、実行パラメタを設定します。ファイル形式は、テキスト形式です。次に、クライアント用の動作環境ファイルのSERVER_ENV_FILEパラメタで、サーバ用の動作環境ファイル名を指定します。
サーバ用の動作環境ファイルにおいて実行パラメタを省略した場合は、“表B.1 動作環境ファイルのパラメタ一覧”の優先順位に従い設定されます。
サーバ用の動作環境ファイルに指定できるパラメタを以下に示します。
表B.4 サーバ用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類分類 | 実行パラメタ | 概要 | 記述数 | 記述の 省略 |
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通信 | TRAN_TIME_LIMIT | 1つのトランザクションの最大使用可能時間 | 単一 | 省略可能 |
作業領域 | SORT_MEM_SIZE | 作業用ソート領域として使うメモリサイズ | 単一 | 省略可能 |
WORK_ALLOC_SPACESIZE | 作業用テーブルおよび作業用ソート領域として使用するファイルサイズ | 単一 | 省略可能 |
WORK_MEM_SIZE | 作業用テーブルとして使うメモリのサイズ | 単一 | 省略可能 |
WORK_PATH | 作業用テーブルおよび作業用ソート領域のパス | 単一 | 省略可能 |
データ処理 | SURROGATE_PAIR_NUMBER
| UNICODEの補助文字(1~16面の4バイト文字)の文字数 | 単一 | 省略可能 |
表・インデックス | DEFAULT_INDEX_SIZE(注) | 格納構造定義を行わないインデックスを作成する場合のインデックスのデータ格納域の初期量、拡張量、ページ長など | 単一 | 省略可能 |
DEFAULT_OBJECT_TABLE_SIZE(注) | 格納構造定義を行わない表を作成する場合のOBJECT構造の表のデータ格納域の初期量、拡張量、ページ長など | 単一 | 省略可能 |
DEFAULT_TABLE_SIZE(注) | 格納構造定義を行わない表を作成する場合の表のデータ格納域の初期量、拡張量、ページ長など | 単一 | 省略可能 |
INCLUSION_DSI(注) | アプリケーションで使用するDSIを限定する | 単一 | 省略可能 |
TEMPORARY_INDEX_SIZE(注) | 一時表にインデックスを定義する場合のインデックスのデータ格納域の初期量、拡張量など | 単一 | 省略可能 |
TEMPORARY_TABLE_SIZE(注) | 一時表を定義する場合の表のデータ格納域の初期量、拡張量など | 単一 | 省略可能 |
排他 | DSO_LOCK(注) | 使用するDSOの占有の単位、占有モード | 単一 | 省略可能 |
アクセスプラン・性能情報 | CHOOSE_TID_UNION | WHERE句にブール演算子”OR”、または、行値構成子を指定した場合、TIDユニオンマージのアクセスプランのみを作成するか否か | 単一 | 省略可能 |
GROUP_COL_COND_MOVE | 導出表を絞り込む探索条件を指定した場合、その探索条件を導出表のWHERE句に移動するか否か | 単一 | 省略可能 |
IGNORE_INDEX | インデックスを使用しないアクセスプランを選択するか否か | 単一 | 省略可能 |
INACTIVE_INDEX_SCAN | 非活性状態のインデックスDSIを含むインデックスを使用したアクセスプランを選択するか否か | 単一 | 省略可能 |
JOIN_ORDER | 結合表と他の表のジョイン順 | 単一 | 省略可能 |
JOIN_RULE | ジョインする方法 | 単一 | 省略可能 |
MAX_SCAN_RANGE | インデックス、クラスタキー、または分割キーの検索範囲の最大数 | 単一 | 省略可能 |
SAME_COST_JOIN_ORDER | 最適化情報を設定していない場合、ジョイン順をV5以前と同じにするか否か | 単一 | 省略可能 |
SCAN_KEY_ARITHMETIC_RANGE | 四則演算の検索範囲について、インデックスの範囲検索またはクラスタキーの検索を行うか否か | 単一 | 省略可能 |
SCAN_KEY_CAST | 探索条件のCASTオペランドに指定した列でインデックスの範囲検索、または、クラスタキー検索を行うか否か | 単一 | 省略可能 |
SORT_HASHAREA_SIZE | ソート処理がレコードをハッシングして格納するための領域サイズ | 単一 | 省略可能 |
SS_RATE | 述語ごとの検索範囲の選択率の値 | 単一 | 省略可能 |
TID_SORT | インデックス検索と表データ取得のアクセスモデルでTIDソートを利用するか否か | 単一 | 省略可能 |
TID_UNION | TIDユニオンマージのアクセスモデルを有効にするか否か | 単一 | 省略可能 |
USQL_LOCK | UPDATE文:探索またはDELETE文:探索の更新標的レコードを位置づける部分の占有モード | 単一 | 省略可能 |
並列クエリ | MAX_PARALLEL(注) | データベースを並列に検索する場合の多重度 | 単一 | 省略可能 |
PARALLEL_SCAN(注) | アプリケーション単位またはコネクション単位に、データベースを並列に検索するか否か | 単一 | 省略可能 |
注)データベース簡単運用の場合は、指定できません。