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Systemwalker Service Quality CoordinatorV15.2.4 使用手引書

2.1.2 被監視サーバの設定

被監視サーバの性能情報を収集するために必要な設定について以下に説明します。

2.1.2.1 被監視サーバがWindowsの場合

WMIで通信する場合

WMIでアクセスするためのアカウントの準備

リモート接続(ログイン)するために管理者アカウントを準備してください。

管理者アカウントは、[ユーザーは次回ログオン時にパスワードの変更が必要]を設定しないでください。

なお、ユーザーアカウント制御(UAC)を使用している場合、以下のどちらかの作業を実施してください。

注意

管理者アカウントとしてAdministratorでないユーザーを選択した場合、UACによって権限が制限され、一般ユーザーの権限で接続されます。これにより、アクセス拒否が発生し、性能情報を取得できないことがあります。

これを回避するためには、被監視サーバにおいて、以下の1,2のいずれかを行ってください。

  1. UACを無効化する場合

    ローカルセキュリティポリシーまたはグループポリシーでUACを無効にします。

  2. UACでリモート接続を許可するレジストリの設定を実施する場合

    コマンドプロンプトで、以下のコマンドを実行します。

    reg add HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System /v LocalAccountTokenFilterPolicy /t REG_DWORD /d 1 /f

    なお、元に戻す場合は、以下のコマンドを実行してください。

    reg delete HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System /v LocalAccountTokenFilterPolicy /f

ファイアーウォールの設定

ファイアーウォールでWMIを使用するポートを設定します。WMIは、135と1024以降の動的に割りあたるポートを設定します。

ファイアーウォールの環境では、以下の設定を実施します。

WMIサービスの設定

WMIのサービス(Windows Management Instrumentation)を自動起動に設定します。


最後に、設定したサーバにWMIで接続し、作成したユーザーでログインできることを確認してください。



2.1.2.2 被監視サーバがUNIXの場合

注意

  • Solarisのglobal zoneを監視する場合は、接続アカウントとしてシステム管理者(スーパーユーザー)を指定してください。

  • SolarisのUX_MEMSTATの情報を収集する場合は、接続アカウントとしてシステム管理者(スーパーユーザー)を指定してください。

■TELNETで通信する場合
  1. リモートで接続するためにユーザーを作成します。そのときに、ユーザーのホームディレクトリを設定してください。

    例えば、useraddまたはusermodコマンドを使う場合は、-dオプションなどでユーザーのホームディレクトリを設定してください。また、ホームディレクトリが存在しない場合は、ホームディレクトリを作成してください。ホームディレクトリには、ユーザーの書き込みできる権限を設定してください。

    また、そのユーザーのログインシェルは、sh、bash、kshのいずれかとしてください。

    注意

    被監視サーバがAIXの場合、sarコマンドを実行するためには、admグループに登録されているユーザーが必要です。
    リモートで接続するためのユーザーがrootでない場合、ユーザーをadmグループに登録してください。


  2. TELNETデーモンを自動起動に設定します。

    デーモンの起動、設定方法は、TELNETのマニュアルを参照してください。


  3. 設定したサーバに、TELNETで接続し、作成したユーザーでログインできることを確認してください。また、ログインしたときのカレントディレクトリが、作成したホームディレクトリになっていることを確認してください。


    注意


■SSHで通信する場合
  1. リモートで接続するためにユーザーを作成します。そのときに、ユーザーのホームディレクトリを設定してください。

    例えば、useraddまたはusermodコマンドを使う場合は、-dオプションなどでユーザーのホームディレクトリを設定してください。また、ホームディレクトリが存在しない場合は、ホームディレクトリを作成してください。ホームディレクトリには、ユーザーの書き込みできる権限を設定してください。

    また、そのユーザーのログインシェルは、sh、bash、kshのいずれかとしてください。

    注意

    被監視サーバがAIXの場合、sarコマンドを実行するためには、admグループに登録されているユーザーが必要です。
    リモートで接続するためのユーザーがrootでない場合、ユーザーをadmグループに登録してください。


  2. SSHデーモンを自動起動に設定します。

    SSHがインストールされていない環境では、SSH(またはOpenSSH)をインストールしてください。
    インストール方法やデーモンの起動、設定方法は、SSHのマニュアルを参照してください。

    注意

    SSHに接続する側(クライアント)の定期的な生存確認の設定を行う場合、設定値は以下のようにしてください。

    • ClientAliveInterval: 10以上

    • ClientAliveCountMax: 2以上


  3. 設定したサーバに、SSHで接続し、作成したユーザーでログインできることを確認してください。また、ログインしたときのカレントディレクトリが、作成したホームディレクトリになっていることを確認してください。


    注意


■被監視サーバがLinuxの場合

被監視サーバがLinuxで、監視サーバから一般利用者権限のユーザーで接続する場合は、「■TELNETで通信する場合」または「■SSHで通信する場合」の設定を行ったうえで、以下の手順を実施して作成したユーザーに性能情報を収集するために使用するコマンドを実行する権限を追加します。

  1. 被監視サーバにログインし、スーパーユーザーになります。


  2. visudoコマンドを実行し、sudoersファイルを編集します。

    # /usr/sbin/visudo


  3. sudoersファイルの最後に以下の行を追加して、保存します。

    以下は、接続アカウントが「user1」の場合の設定例です。接続アカウントにあわせて変更してください。

    【設定例】

    user1 ALL=(ALL) NOPASSWD: /sbin/fdisk

    user1 ALL=(ALL) NOPASSWD: /bin/df

    user1 ALL=(ALL) NOPASSWD: /sbin/ethtool

    user1 ALL=(ALL) NOPASSWD: /usr/sbin/dmidecode

    user1 ALL=(ALL) NOPASSWD: /sbin/chkconfig


  4. 接続アカウントでログインして、「sudo -l」コマンドを実行します。

    # sudo -l

    【実行結果例】

    # sudo -l

    User user1 may run the following commands on this host:
        (ALL) NOPASSWD: /sbin/fdisk
        (ALL) NOPASSWD: /bin/df
        (ALL) NOPASSWD: /sbin/ethtool
        (ALL) NOPASSWD: /usr/sbin/dmidecode
        (ALL) NOPASSWD: /sbin/chkconfig

■被監視サーバがSolarisの場合

被監視サーバがSolarisの場合は、「■TELNETで通信する場合」または「■SSHで通信する場合」の設定を行ったうえで、以下の手順を実施して接続アカウントに性能情報を収集するために使用するコマンドを実行する権限を追加します。

  1. 被監視サーバにログインし、スーパーユーザーになります。


  2. /etc/security/prof_attrファイルを編集します。

    【例】

    # vi /etc/security/prof_attr

    ファイルの最後に以下の行を追加して保存します。

    sqcprof-net:::SQC Network profile:


  3. /etc/security/exec_attrファイルを編集します。

    【例】

    # vi /etc/security/exec_attr

    ファイルの最後に以下の行を追加して保存します。

    sqcprof-net:suser:cmd:::/sbin/dladm:uid=0;gid=0


  4. /etc/user_attrファイルを編集します。

    【例】

    # vi /etc/user_attr

    ファイルの最後に以下の行を追加して保存します。

    以下は、接続アカウントが「user1」の場合の設定例です。接続アカウントにあわせて変更してください。

    【設定例】

    user1::::type=normal;profiles=sqcprof-net