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Systemwalker Desktop Patrol 導入ガイド
FUJITSU Software

2.7.3 Active Directory環境でインストールする

ここでは、Active Directory環境でのCT展開方法について説明します。

CTの展開方法の概要

Active Directory環境でのCT展開方法の流れを以下に示します。

  1. 管理対象となるPCにCTを展開します。

  2. 展開のための流れは以下となります。

    1. サイレントインストール対応のCTプログラムの作成

    2. インストールスクリプト"distributeDTPCT.bat"の編集

    3. グループポリシーを準備

    4. “1”で作成した資材を配置

    5. グループポリシーが適用されたPCにCTを自動インストール

  3. 展開されたCTが正常にインストールされたことを確認します。

  4. 展開のために定義した情報を削除します。

注意

  • 本手順ではActive Directoryのグループポリシーのスタートアップスクリプトを使用してCTの展開を行うため、SYSTEMアカウントでCTのインストールを行います。

  • 本手順は新規インストールのみ対応しています。

  • 本手順は管理者権限で実施してください。

  • インストールスクリプトには、暗号化していないパスワードを記述しますので、ユーザーの責任で管理してください。

2.7.3.1 サイレントインストール対応のCTプログラム作成

サイレントインストール対応のCTプログラムを作成します。作成方法は“インストール前の確認事項”の項番1~7を参照してください。

2.7.3.2 インストールスクリプトの編集

インストールスクリプトを、環境に合わせて編集します。

ファイル名

distributeDTPCT.bat

distributeDTPCT.batは、Systemwalker Desktop PatrolのDVD-ROMの“utilities\distribute”配下に格納されています。

文字コード

文字コードは、Shift JISです。

フォーマット

編集する箇所は以下です。

set SHARE_DIR=[CTプログラムを配置する共有フォルダのUNCパス]

set SHARE_ID=["SHARE_DIR"に指定したフォルダへアクセスするユーザーID]

set SHARE_PW=["SHARE_ID"に指定したユーザーIDのパスワード]

set INSTALLER_NAME=[CTプログラムの名前]

パラメーター

インストールスクリプトに設定する値について説明します。

No.

環境変数名

デフォルト値

説明

1

SHARE_DIR

なし

CTプログラムを配置する共有フォルダのUNCパスを指定してください。本環境変数は省略することはできません。

本値は“2.7.3.3 グループポリシーの登録”で使用します。

2

SHARE_ID

なし

"SHARE_DIR"に指定したフォルダへアクセスするユーザーIDを指定してください。

※書き込み権限のあるユーザーIDを指定してください。

3

SHARE_PW

なし

"SHARE_ID"に指定したユーザーIDのパスワードを指定してください。

4

INSTALLER_NAME

CT_Setup.exe

2.7.3.1 サイレントインストール対応のCTプログラム作成”で作成したCTプログラムの名前を指定してください。本環境変数は省略することはできません。

インストールスクリプトを編集した例を示します。

set SHARE_DIR=\\192.168.10.10\share

set SHARE_ID=user1@domain.local

set SHARE_PW=password

set INSTALLER_NAME=CT_Setup.exe

注意

  • "SHARE_ID"と"SHARE_PW"を省略した場合は、"SHARE_DIR"へはローカルのSYSTEMアカウントでアクセスを行います。

  • "SHARE_ID"と"SHARE_PW"で設定した値で"SHARE_DIR"への接続に失敗すると、"SHARE_DIR"へはローカルのSYSTEMアカウントでアクセスを行います。

2.7.3.3 グループポリシーの登録

Active Directoryのグループポリシーへの登録方法について説明します。

最初は少数のコンピュータに対してグループポリシーを登録し、展開テストを行うことを推奨します。

Windows Server 2016Windows Server 2019およびWindows Server 2022の場合

  1. [コントロールパネル]から[管理ツール]-[グループポリシーの管理]を選択します。

  2. [グループポリシーの管理]画面が表示されますので、[フォレスト:(ドメイン名)]-[ドメイン]-[(ドメイン名)]を展開します。

  3. CTを展開するコンピュータが存在するグループにグループポリシーオブジェクトを作成します。
    すでに存在するグループポリシーオブジェクトを使用する場合は作成する必要はありません。

  4. 使用するグループポリシーオブジェクトを右クリックし、[編集]を選択します。

  5. [グループポリシー管理エディタ]画面が表示されますので、[コンピュータの構成]-[ポリシー]-[Windowsの設定]-[スクリプト(スタートアップ/シャットダウン)]を選択します。

  6. [スタートアップ]を右クリックして[プロパティ]を選択します。

    [スタートアップのプロパティ]画面が開きます。

  7. [追加]ボタンを選択し、[スクリプト名]に"distributeDTPCT.bat"と入力して[OK]ボタンを選択します。

  8. [ファイルの表示]ボタンを選択して表示されるフォルダに、"distributeDTPCT.bat"をコピーします。

  9. サイレントインストール対応のCTプログラムをインストールスクリプトの"SHARE_DIR"に指定したフォルダにコピーします。

  10. [スタートアップのプロパティ]画面の[OK]ボタンを選択し、設定を有効にします。

  11. グループポリシーが適用されたPCでは起動時にCTが自動的にインストールされます。

注意

CTを展開したPCはインストール完了後にOSの再起動をする必要があります。

2.7.3.4 インストール結果の確認

以下のどちらかの方法でCTの展開が正常に終了しているかを確認します。

正常にインストールされなかった場合は、インストール結果のログに従い対処してください。

2.7.3.5 グループポリシーの解除

CTの展開が完了すると、グループポリシーの解除を行います。

Windows Server 2016Windows Server 2019およびWindows Server 2022の場合

  1. [コントロールパネル]から[管理ツール]-[グループポリシーの管理]を選択します。

  2. [グループポリシーの管理]画面が表示されますので、[フォレスト:(ドメイン名)]-[ドメイン]-[(ドメイン名)]を展開します。

  3. CTを展開したグループのグループポリシーオブジェクトを右クリックし、[編集]を選択します。

  4. [グループポリシー管理エディタ]画面が表示されますので、[コンピュータの構成]-[ポリシー]-[Windowsの設定]-[スクリプト(スタートアップ/シャットダウン)]を選択します。

  5. [スタートアップ]を右クリックして[プロパティ]を選択します。

    [スタートアップのプロパティ]画面が開きます。

  6. "distributeDTPCT.bat"を選択し、[削除]ボタンを選択します。

  7. [ファイルの表示]ボタンを選択して表示されるフォルダから、"distributeDTPCT.bat"を削除します。

  8. サイレントインストール対応のCTプログラムをインストールスクリプトの"SHARE_DIR"に指定したフォルダから削除します。

  9. [スタートアップのプロパティ]画面の[OK]ボタンを選択し、設定を有効にします。

  10. 手順3で選択したグループポリシーオブジェクトを削除します。

    他の用途で使用している場合は削除する必要はありません。