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ETERNUS SF Express 16.9 / Storage Cruiser 16.9 / AdvancedCopy Manager 16.9 移行ガイド
FUJITSU Storage

4.2.2 クラスタ運用の場合のアップグレードインストール

注意

本手順により、15.0Bから本バージョンレベルへアップグレード後、クラスタアンセットアップを実行しても、旧版のstgclsetで始まるコマンドにより作成されたクラスタリソースおよびスクリプトは削除されません。

4.2.2.1 運用環境の手動退避

以下の情報は自動で退避されません。旧バージョンレベルの以下の情報を、手動で退避してください。

4.2.2.2 アップグレードインストール前の作業

ポイント

アップグレードインストール中に異常が発生すると、アップグレードインストール前の状態に戻すこと(ロールバック)ができません。このため、アップグレードインストール前の状態に戻す場合は、システムをバックアップすることを推奨します。

アップグレードインストール中に異常が発生し、アップグレードインストール前の状態に戻す場合は、バックアップからシステムを復元(リストア)してください。

  1. セカンダリノードで、クラスタアプリケーション(業務)の停止を確認します。

    セカンダリノードで、ETERNUS SF Managerが属するクラスタアプリケーション(業務)が停止していることを確認します。
    停止していない場合は、クラスタアプリケーション(業務)を停止します。停止手順は、使用しているクラスタ製品のマニュアルを参照してください。

  2. プライマリノードで、クラスタアプリケーション(業務)を停止します。

    プライマリノードで、ETERNUS SF Managerが属するクラスタアプリケーション(業務)を停止します。停止手順は、使用しているクラスタ製品のマニュアルを参照してください。
    ただし、ETERNUS SF Managerの共有データ用共有ディスクはマウントした状態にします。

  3. クラスタシステムに管理対象サーバ業務が共存している場合は、以下の手順を実施します。

    1. 対象業務のセカンダリノードで、管理対象サーバ業務が停止していることを確認します。

      管理対象サーバ業務が停止していない場合は、セカンダリノードで、管理対象サーバ業務を停止します。
      管理対象サーバ業務が複数存在する場合は、それぞれの管理対象サーバ業務のセカンダリノードで本手順を実施します。

      管理対象サーバ業務を停止する手順は、使用しているクラスタ製品のマニュアルを参照してください。

    2. 対象業務のプライマリノードで、管理対象サーバ業務を停止します。

      使用しているクラスタ製品のマニュアルを参照して、管理対象サーバ業務を停止します。
      ただし、管理対象サーバ業務の共有データ用共有ディスクはマウントした状態にします。
      管理対象サーバ業務が複数存在する場合は、それぞれの管理対象サーバ業務のプライマリノードで本手順を実施します。

  4. すべてのノードのローカル業務を停止します。

    AdvancedCopy Managerマネージャーのローカル業務用通信デーモンを停止します。

    デーモンの停止方法は、運用管理サーバのOSに対応する、本バージョンレベルの『AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「通信デーモンの起動と停止」を参照してください。

  5. プライマリノードで、旧バージョンレベルのStorage Cruiserマネージャー運用環境をバックアップします。
    バックアップに必要な容量は、「A.7 旧バージョンレベルのバックアップに必要な容量」を参照してください。

    1. 作業を行うサーバにログインします。ログイン後の操作は、root(スーパーユーザー)で実施してください。

    2. 本バージョンレベルのDVD媒体「ETERNUS SF SC/ACM メディアパック (Solaris版) (16.9以降) マネージャープログラム (2/2)」または「ETERNUS SF SC/ACM/Express メディアパック (Linux 64bit版) (16.9以降) マネージャープログラム (2/2)」を、DVDドライブに挿入します。

    3. DVD媒体をマウントします。

      • Solaris環境でのマウント例

        # mount -F hsfs -o ro /dev/dsk/c0t4d0s0 <DVDマウントポイント>

        DVDドライブのデバイス名は装置によって異なります。例では、DVDドライブのデバイス名を「/dev/dsk/c0t4d0s0」としています。

      • Linux環境でのマウント例

        # mount -t iso9660 -r /dev/cdrom <DVDマウントポイント>

        DVDドライブのデバイス名は装置によって異なります。例では、DVDドライブのデバイス名を「/dev/cdrom」としています。

    4. 以下のコマンドを実行して、旧バージョンレベルのバックアップを実施します。

      backupDir には、バックアップデータを格納するディレクトリを絶対パスで指定してください。tmpDir には、性能管理機能に関するファイルの一時退避先ディレクトリを絶対パスで指定してください。性能管理機能を使用していない場合、tmpDir の指定は不要です。

      # <DVDマウントポイント>/Manager_unix/vuptools/esfpreinst_cluster.sh backupDir [tmpDir] -primary

      バックアップに失敗した場合は、出力エラーメッセージを確認して失敗した原因を取り除いたあと、コマンドを再実行してください。

      ポイント

      • ディレクトリ名には、全角文字、日本語、空白(全角、半角)、および半角記号【 " / ` * ? \ $ [ ] , % ! { } 】を使用できません。

      • ディレクトリ名に指定できる文字数は、220文字までです。

      • 性能管理機能に関するファイルは、/var/opt配下に退避してください。/var/opt配下と異なる場所に退避する場合、退避および復元に時間がかかることがあります。

    5. DVD媒体内以外のディレクトリに移動します。

      例:

      # cd
    6. DVD媒体をアンマウントします。

      # umount <DVDマウントポイント>
    7. DVD媒体を装置から取り出します。
      セカンダリノードで作業をするために、DVD媒体を装置から取り出してください。

  6. プライマリノードで、ディスクの空き容量の確認をします。
    アップグレードインストールを行うサーバのディスクに、アップグレードインストールに必要な容量が空いているかを確認してください。
    アップグレードインストールに必要な空き容量は、「本バージョンレベルに必要な空き容量」から「旧バージョンレベルに必要な空き容量」を引いた値です。

    本バージョンレベルに必要な空き容量

    本バージョンレベルのETERNUS SF Managerプログラムをインストールするのに必要な空き容量です。
    必要な空き容量は、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerの動作環境」を参照してください。

    旧バージョンレベルに必要な空き容量

    旧バージョンレベルのETERNUS SF Managerプログラムをインストールするのに必要な空き容量です。
    必要な空き容量は、該当する旧バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerの動作環境」を参照してください。

  7. プライマリノードで、排他ソフトウェアのアンインストールを実施します。
    本バージョンレベルのETERNUS SF Managerプログラムに対する排他ソフトウェアの、インストール状況を確認してください。インストールされている場合は、排他ソフトウェアのマニュアルを参照して、排他ソフトウェアをアンインストールしてください。

    参照

    排他ソフトウェアは、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerの動作環境」を参照してください。

  8. Linux版バージョン15.3からのアップグレードの場合は、プライマリノードで、FJSVswsttパッケージ(SNMPトラップデーモンパッケージ)をアンインストールします。

    以下のコマンドを実行して、FJSVswsttパッケージがインストールされているか確認してください。

    # rpm -q FJSVswstt

    FJSVswsttパッケージの情報が表示されたときは、以下のコマンドを実行して、FJSVswsttパッケージをアンインストールしてください。

    # rpm -e FJSVswstt
  9. プライマリノードで、データベース領域の見積りを実施します。
    本バージョンレベルのStorage Cruiserマネージャーの運用には、データベース領域が必要です。
    アップグレードインストールを行う前に、データベース領域を見積ってください。

    参照

    詳細は、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」にある「インストール前の作業」を参照してください。

  10. プライマリノードで、通信サービスに用いるポート番号の確認をします。
    アップグレードインストールを行う前に、使用するポート番号が空いていることを確認してください。

    参照

    使用するポート番号は、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」にある「インストール前の作業」を参照してください。

  11. プライマリノードで、カーネルパラメーターをチューニングします。
    アップグレードインストールを行う前に、カーネルパラメーターをチューニングしてください。

    参照

    チューニング方法は、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」にある「インストール前の作業」を参照してください。

  12. セカンダリノードで、旧バージョンレベルのStorage Cruiserマネージャー運用環境をバックアップします。
    バックアップに必要な容量は、10MBです。

    1. 作業を行うサーバにログインします。ログイン後の操作は、root(スーパーユーザー)で実施してください。

    2. 本バージョンレベルのDVD媒体「ETERNUS SF SC/ACM メディアパック (Solaris版) (16.9以降) マネージャープログラム (2/2)」または「ETERNUS SF SC/ACM/Express メディアパック (Linux 64bit版) (16.9以降) マネージャープログラム (2/2)」を、DVDドライブに挿入します。

    3. DVD媒体をマウントします。

      • Solaris環境でのマウント例

        # mount -F hsfs -o ro /dev/dsk/c0t4d0s0 <DVDマウントポイント>

        DVDドライブのデバイス名は装置によって異なります。例では、DVDドライブのデバイス名を「/dev/dsk/c0t4d0s0」としています。

      • Linux環境でのマウント例

        # mount -t iso9660 -r /dev/cdrom <DVDマウントポイント>

        DVDドライブのデバイス名は装置によって異なります。例では、DVDドライブのデバイス名を「/dev/cdrom」としています。

    4. ETERNUS SF Managerの共有データ用共有ディスクをマウントします。
      プライマリノードでマウント済みの場合は、アンマウントしてから、セカンダリノードでマウントします。

    5. 以下のコマンドを実行して、旧バージョンレベルのバックアップを実施します。

      backupDir には、バックアップデータを格納するディレクトリを絶対パスで指定してください。tmpDir には、性能管理機能に関するファイルの一時退避先ディレクトリを絶対パスで指定してください。性能管理機能を使用していない場合、tmpDir の指定は不要です。

      # <DVDマウントポイント>/Manager_unix/vuptools/esfpreinst_cluster.sh backupDir [tmpDir] -secondary

      バックアップに失敗した場合は、出力エラーメッセージを確認して失敗した原因を取り除いたあと、コマンドを再実行してください。

      ポイント

      • ディレクトリ名には、全角文字、日本語、空白(全角、半角)、および半角記号【 " / ` * ? \ $ [ ] , % ! { } 】を使用できません。

      • ディレクトリ名に指定できる文字数は、220文字までです。

      • 性能管理機能に関するファイルは、/var/opt配下に退避してください。/var/opt配下と異なる場所に退避する場合、退避および復元に時間がかかることがあります。

    6. ETERNUS SF Managerの共有データ用共有ディスクをアンマウントします。
      プライマリノードの作業で必要な場合は、プライマリノードでマウントします。

    7. DVD媒体内以外のディレクトリに移動します。

      例:

      # cd
    8. DVD媒体をアンマウントします。

      # umount <DVDマウントポイント>
    9. DVD媒体を装置から取り出します。
      プライマリノードで作業をするために、DVD媒体を装置から取り出してください。

  13. セカンダリノードで、ディスクの空き容量の確認をします。
    アップグレードインストールを行うサーバのディスクに、アップグレードインストールに必要な容量が空いているかを確認してください。
    アップグレードインストールに必要な空き容量は、「本バージョンレベルに必要な空き容量」から「旧バージョンレベルに必要な空き容量」を引いた値です。

    本バージョンレベルに必要な空き容量

    本バージョンレベルのETERNUS SF Managerプログラムをインストールするのに必要な空き容量です。
    必要な空き容量は、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerの動作環境」を参照してください。

    旧バージョンレベルに必要な空き容量

    旧バージョンレベルのETERNUS SF Managerプログラムをインストールするのに必要な空き容量です。
    必要な空き容量は、該当する旧バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerの動作環境」を参照してください。

  14. セカンダリノードで、排他ソフトウェアのアンインストールを実施します。
    本バージョンレベルのETERNUS SF Managerプログラムに対する排他ソフトウェアの、インストール状況を確認してください。インストールされている場合は、排他ソフトウェアのマニュアルを参照して、排他ソフトウェアをアンインストールしてください。

    参照

    排他ソフトウェアは、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerの動作環境」を参照してください。

  15. Linux版バージョン15.3からのアップグレードの場合は、セカンダリノードで、FJSVswsttパッケージ(SNMPトラップデーモンパッケージ)をアンインストールします。

    以下のコマンドを実行して、FJSVswsttパッケージがインストールされているか確認してください。

    # rpm -q FJSVswstt

    FJSVswsttパッケージの情報が表示されたときは、以下のコマンドを実行して、FJSVswsttパッケージをアンインストールしてください。

    # rpm -e FJSVswstt
  16. セカンダリノードで、通信サービスに用いるポート番号の確認をします。
    アップグレードインストールを行う前に、使用するポート番号が空いていることを確認してください。

    参照

    使用するポート番号は、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」にある「インストール前の作業」を参照してください。

  17. セカンダリノードで、カーネルパラメーターをチューニングします。
    アップグレードインストールを行う前に、カーネルパラメーターをチューニングしてください。

    参照

    チューニング方法は、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」にある「インストール前の作業」を参照してください。

  18. クラスタシステムに管理対象サーバ業務が共存している場合は、管理対象サーバ業務のAdvancedCopy Managerデーモン起動停止スクリプトを退避します。

    プライマリノードとセカンダリノードで、管理対象サーバ業務のAdvancedCopy Managerデーモン起動停止スクリプトを退避してください。

  19. クラスタのアンセットアップを実施します。
    該当する旧バージョンレベルの『クラスタ適用ガイド』の「運用管理サーバ業務のクラスタ環境削除」にある「ETERNUS SF Managerのアンインストール」を参照し、不要な資源を削除してください。

    注意

    • ETERNUS SF Managerプログラムは、アンインストールしないでください。

    • 管理対象サーバ業務が共存している場合、管理対象サーバ業務の設定は解除しないでください。

4.2.2.3 アップグレードインストール手順(プライマリノード)

C.2 Express/Storage Cruiser/AdvancedCopy Manager 15.xのマネージャー機能のアップグレードインストール手順(Solaris版、Linux版)」を参照して、アップグレードインストールを実施してください。

参考

アップグレードインストールが異常終了した場合は、異常の原因を取り除いたあと、以下の手順で復旧してください。

  1. 本バージョンレベルをインストールしてください。

  2. インストールが正常終了したら、「4.2.2.4 アップグレードインストール手順(セカンダリノード)」から継続してください。

4.2.2.4 アップグレードインストール手順(セカンダリノード)

セカンダリノードでアップグレードインストールを実施してください。
アップグレード手順はプライマリノードと同じです。「4.2.2.3 アップグレードインストール手順(プライマリノード)」を参照してください。

参考

アップグレードインストールが異常終了した場合は、異常の原因を取り除いたあと、以下の手順で復旧してください。

  1. 本バージョンレベルをインストールしてください。

  2. インストールが正常終了したら、下記に示す作業から継続してください。

プライマリノードとセカンダリノードでアップグレードインストールを実施したあとは、クラスタのセットアップを実施します。クラスタのセットアップの詳細は、本バージョンレベルの『クラスタ適用ガイド』の「運用管理サーバ業務のカスタマイズの準備」および「運用管理サーバ業務のカスタマイズ」を参照してください。

クラスタシステムに管理対象サーバ業務が共存している場合は、「4.2.2.2 アップグレードインストール前の作業」の手順17で退避した、管理対象サーバ業務のAdvancedCopy Managerデーモン起動停止スクリプトを復元してください。

4.2.2.5 アップグレードインストール後の作業(プライマリノード)

プライマリノードで以下の作業を実施してください。

  1. クラスタアプリケーション(業務)を停止します。

    ETERNUS SF Managerが属するクラスタアプリケーション(業務)を停止します。停止手順は、使用しているクラスタ製品のマニュアルを参照してください。
    ただし、ETERNUS SF Managerの共有データ用共有ディスクはマウントした状態にします。

  2. クラスタシステムに管理対象サーバ業務が共存している場合は、管理対象サーバ業務の共有データ用共有ディスク上の、AdvancedCopy Managerの環境設定ファイルを編集します。

    対象業務のプライマリノードで以下のファイルを編集します。

    • <管理対象サーバ業務の共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc/opt/swstorage/clsetup.ini

    • <管理対象サーバ業務の共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc/opt/swstorage/swstg.ini

    それぞれのファイル内のVersion情報を、アップグレード後の文字列に変更します。

    Version情報の記述内容

    アップグレード前

    アップグレード後

    Version=V15.x

    Version=V16.9

    注意

    Version行以外は、変更しないでください。

  3. 旧バージョンレベルのStorage Cruiserマネージャー運用環境をリストアします。
    なお、手順a~手順cがすでに実施されている場合は、手順dから実施してください。

    1. 作業を行うサーバにログインします。ログイン後の操作は、root(スーパーユーザー)で実施してください。

    2. 本バージョンレベルのDVD媒体「ETERNUS SF SC/ACM メディアパック (Solaris版) (16.9以降) マネージャープログラム (2/2)」または「ETERNUS SF SC/ACM/Express メディアパック (Linux 64bit版) (16.9以降) マネージャープログラム (2/2)」を、DVDドライブに挿入します。

    3. DVD媒体をマウントします。

      • Solaris環境でのマウント例

        # mount -F hsfs -o ro /dev/dsk/c0t4d0s0 <DVDマウントポイント>

        DVDドライブのデバイス名は装置によって異なります。例では、DVDドライブのデバイス名を「/dev/dsk/c0t4d0s0」としています。

      • Linux環境でのマウント例

        # mount -t iso9660 -r /dev/cdrom <DVDマウントポイント>

        DVDドライブのデバイス名は装置によって異なります。例では、DVDドライブのデバイス名を「/dev/cdrom」としています。

    4. 以下のコマンドを実行して、旧バージョンレベルのリストアを実施します。

      backupDir には、バックアップデータを格納したディレクトリを絶対パスで指定してください。tmpDir には、性能管理機能に関するファイルの一時退避先ディレクトリを絶対パスで指定してください。性能管理機能に関するファイルを退避していない場合、tmpDir の指定は不要です。

      # <DVDマウントポイント>/Manager_unix/vuptools/esfpostinst_cluster.sh backupDir [tmpDir] -primary

      リストアに失敗した場合は、出力エラーメッセージを確認して失敗した原因を取り除いたあと、コマンドを再実行してください。

      ポイント

      • ディレクトリ名には、全角文字、日本語、空白(全角、半角)、および半角記号【 " / ` * ? \ $ [ ] , % ! { } 】を使用できません。

      • ディレクトリ名に指定できる文字数は、220文字までです。

    5. DVD媒体内以外のディレクトリに移動します。

      例:

      # cd
    6. DVD媒体をアンマウントします。

      # umount <DVDマウントポイント>
    7. DVD媒体を装置から取り出します。
      セカンダリノードで作業をするために、DVD媒体を装置から取り出してください。

    8. SNMPトラップXML定義ファイルをカスタマイズしていた場合、カスタマイズの再実施が必要です。
      以下のディレクトリに格納されている旧バージョンレベル用のSNMPトラップXML定義ファイルを、任意の場所に退避します。
      その後、『Storage Cruiser 運用ガイド』の「SNMPトラップXML定義ファイル説明」を参照して、本バージョンレベル用のSNMPトラップXML定義ファイルをカスタマイズします。カスタマイズの内容は、任意の場所に退避した旧バージョンレベル用のSNMPトラップXML定義ファイルを参照してください。

      カスタマイズ定義ファイル格納ディレクトリ

      /etc/opt/FJSVssmgr/current/snmpth

    9. ポーリングサービス設定ファイルをカスタマイズしていた場合、カスタマイズの再実施が必要です。
      以下の旧バージョンレベル用のポーリングサービス設定ファイルを、任意の場所に退避します。
      その後、『Storage Cruiser 運用ガイド』の「ポーリングサービス設定ファイル説明」を参照して、本バージョンレベル用のポーリングサービス設定ファイルをカスタマイズします。カスタマイズの内容は、任意の場所に退避した旧バージョンレベル用のポーリングサービス設定ファイルを参照してください。

      カスタマイズ定義ファイル

      /etc/opt/FJSVssmgr/current/polling/pollingService.xml

    10. Brocade seriesに対するリモート通報機能(REMCS)を利用していた場合、任意の場所に退避しておいた定義ファイル(remcsmail.confファイルおよびremcsproduct.confファイル)を以下のディレクトリに格納してください。ディレクトリが存在しない場合は、ディレクトリを作成してください。

      定義ファイル格納ディレクトリ

      /etc/opt/FJSVssmgr/current/eventmail/remcs

  4. 必要に応じて、SNMPトラップの設定を実施します(Linux環境だけ)。

    4.2.2.2 アップグレードインストール前の作業」の手順8でFJSVswsttパッケージがインストールされていた場合だけ、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのセットアップ」の章にある以下の箇所の手順を実施してください。

    • 「Storage Cruiserマネージャーのセットアップ」>「SNMPトラップの設定」>「SNMPトラップ設定(Linux環境の場合)」>「ETERNUS SF SNMPトラップ監視デーモンを利用する場合」の手順4

  5. クラスタアプリケーション(業務)を起動します。
    プライマリノードで、ETERNUS SF Managerが属するクラスタアプリケーション(業務)を起動します。起動手順は、使用しているクラスタ製品のマニュアルを参照してください。

  6. クラスタシステムに管理対象サーバ業務が共存している場合は、管理対象サーバ業務のサーバ情報を変更します。

    データの整合性を確保するために、stgxfwcmmodsrvコマンドを使用してサーバ情報を変更します。
    -nオプションに管理対象サーバ名を指定して、stgxfwcmmodsrvコマンドを実行してください。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmmodsrv -n <サーバ名>

    本操作は、運用管理サーバ業務のプライマリノードで実行してください。
    管理対象サーバ業務が複数存在する場合は、それぞれの管理対象サーバ業務に対して本手順を実施します。

    注意

    サーバ情報の変更は、コマンド実行用に新しく画面を起動し、その画面で実施してください。

    参照

    コマンドの詳細は、運用管理サーバのOSに対応する、本バージョンレベルの『AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「コマンドリファレンス」を参照してください。

  7. 管理者権限でesfadm devconf importコマンドを実行して、旧バージョンレベルの構成情報を移行します。
    esfadm devconf importコマンドを実行する前に、管理対象の装置・サーバにアクセスできる状態であることを確認してください。

    # /opt/FJSVesfcm/bin/esfadm devconf import -all

    esfadm devconf importコマンドを実行したあとは、esfadm devconf importstatusコマンドで[IMPORT STATUS]欄が"Complete"になることを確認してください。
    また、移行対象のインポート状況の[STATUS]欄が"Complete"になることを確認してください。"Failed"の場合、構成情報の移行に失敗しているため、「9.2 異常発生時の対処」を参照し対処してください。

    ポイント

    本製品とファイバーチャネルスイッチ間の通信方法を、telnetからSSHに変更しています。対象スイッチのSSH機能が無効になっている場合は、SSH機能を有効にしてください。設定方法の詳細は、装置に付属のマニュアルを参照してください。

    注意

    esfadm devconf importコマンド実行時に管理対象の装置・サーバにアクセスできない状態の場合、装置の構成情報が移行されていないため、esfadm devconf importコマンドの再実行が必要です。

  8. SymfowareがETERNUS SF Managerだけに利用されていた場合に限り、Symfowareをアンインストールしてください。
    Symfowareをアンインストールする手順は、以下のとおりです。

    1. Symfowareのアンインストーラーを起動してパッケージを削除します。
      このパッケージ機能をETERNUS SF Manager以外、利用していないことを確認してから削除してください。

      # /opt/symfoware/setup/symfo_remove
    2. Symfowareのアンインストールを実行する確認メッセージが表示されます。実行する場合は"y"を、実行しない場合は"q"を入力します。
      "y"を入力すると、アンインストールする機能を選択するメッセージが表示されます。"all"または"削除する番号"を入力して、アンインストールする機能を選択します。
      再度アンインストールの確認メッセージが表示されます。アンインストールを実行する場合は"y"を、実行しない場合は"q"を入力します。

      allを指定して、アンインストールする場合の例
      インストール環境のチェックを開始します。
      インストール環境のチェックが終了しました。
      
      警告:他製品が "Symfoware Server Enterprise Edition" を利用している可能性があります。
      
      アンインストールを継続しますか?
      y: アンインストールを継続します
      q: アンインストールせずに終了します
      [y,q]: y
      
      "Symfoware Server Enterprise Edition"をアンインストールします。
      
      アンインストールする機能を選択してください。
      1: 基本機能(サーバ機能、クライアント機能)
      複数選択する場合は","で区切ります。(例: 1,2)
      [all:全機能,1,q]: all
      
      選択した機能
      - 基本機能(サーバ機能、クライアント機能)
      
      上記の機能のアンインストールを開始しますか?
      y: アンインストールを開始します
      n: 再び機能を選択します
      q: アンインストールせずに終了します
      [y,n,q]: y
      
      アンインストールを開始します。
    3. Symfowareのアンインストールが正常に終了すると、以下のメッセージが表示されます。

      "Symfoware Server Enterprise Edition"のアンインストールが正常終了しました。
    4. FSUNiconvパッケージがインストールされている場合、FSUNiconvパッケージを削除します(Solaris環境だけ)。
      このパッケージの機能をETERNUS SF Manager以外、利用していないことを確認してから削除してください。

      # pkgrm FSUNiconv

4.2.2.6 アップグレードインストール後の作業(セカンダリノード)

セカンダリノードで以下の作業を実施してください。

  1. クラスタアプリケーション(業務)が停止していることを確認します。
    停止していない場合は、ETERNUS SF Managerが属するクラスタアプリケーション(業務)を停止します。停止手順は、使用しているクラスタ製品のマニュアルを参照してください。

  2. 旧バージョンレベルのStorage Cruiserマネージャー運用環境をリストアします。
    なお、手順a~手順cがすでに実施されている場合は、手順dから実施してください。

    1. 作業を行うサーバにログインします。ログイン後の操作は、root(スーパーユーザー)で実施してください。

    2. 本バージョンレベルのDVD媒体「ETERNUS SF SC/ACM メディアパック (Solaris版) (16.9以降) マネージャープログラム (2/2)」または「ETERNUS SF SC/ACM/Express メディアパック (Linux 64bit版) (16.9以降) マネージャープログラム (2/2)」を、DVDドライブに挿入します。

    3. DVD媒体をマウントします。

      • Solaris環境でのマウント例

        # mount -F hsfs -o ro /dev/dsk/c0t4d0s0 <DVDマウントポイント>

        DVDドライブのデバイス名は装置によって異なります。例では、DVDドライブのデバイス名を「/dev/dsk/c0t4d0s0」としています。

      • Linux環境でのマウント例

        # mount -t iso9660 -r /dev/cdrom <DVDマウントポイント>

        DVDドライブのデバイス名は装置によって異なります。例では、DVDドライブのデバイス名を「/dev/cdrom」としています。

    4. ETERNUS SF Managerの共有データ用共有ディスクをマウントします。
      プライマリノードでマウント済みの場合は、アンマウントしてから、セカンダリノードでマウントします。

    5. 以下のコマンドを実行して、旧バージョンレベルのリストアを実施します。

      backupDir には、バックアップデータを格納したディレクトリを絶対パスで指定してください。tmpDir には、性能管理機能に関するファイルの一時退避先ディレクトリを絶対パスで指定してください。性能管理機能に関するファイルを退避していない場合、tmpDir の指定は不要です。

      # <DVDマウントポイント>/Manager_unix/vuptools/esfpostinst_cluster.sh backupDir [tmpDir] -secondary

      リストアに失敗した場合は、出力エラーメッセージを確認して失敗した原因を取り除いたあと、コマンドを再実行してください。

      ポイント

      • ディレクトリ名には、全角文字、日本語、空白(全角、半角)、および半角記号【 " / ` * ? \ $ [ ] , % ! { } 】を使用できません。

      • ディレクトリ名に指定できる文字数は、220文字までです。

    6. ETERNUS SF Managerの共有データ用共有ディスクをアンマウントします。
      プライマリノードの作業で必要な場合は、プライマリノードでマウントします。

    7. DVD媒体内以外のディレクトリに移動します。

      例:

      # cd
    8. DVD媒体をアンマウントします。

      # umount <DVDマウントポイント>
    9. DVD媒体を装置から取り出します。

  3. SymfowareがETERNUS SF Managerだけに利用されていた場合に限り、Symfowareをアンインストールしてください。
    Symfowareをアンインストールする手順は、以下のとおりです。

    1. Symfowareのアンインストーラーを起動してパッケージを削除します。
      このパッケージ機能をETERNUS SF Manager以外、利用していないことを確認してから削除してください。

      # /opt/symfoware/setup/symfo_remove
    2. Symfowareのアンインストールを実行する確認メッセージが表示されます。実行する場合は"y"を、実行しない場合は"q"を入力します。
      "y"を入力すると、アンインストールする機能を選択するメッセージが表示されます。"all"または"削除する番号"を入力して、アンインストールする機能を選択します。
      再度アンインストールの確認メッセージが表示されます。アンインストールを実行する場合は"y"を、実行しない場合は"q"を入力します。

      allを指定して、アンインストールする場合の例
      インストール環境のチェックを開始します。
      インストール環境のチェックが終了しました。
      
      警告:他製品が "Symfoware Server Enterprise Edition" を利用している可能性があります。
      
      アンインストールを継続しますか?
      y: アンインストールを継続します
      q: アンインストールせずに終了します
      [y,q]: y
      
      "Symfoware Server Enterprise Edition"をアンインストールします。
      
      アンインストールする機能を選択してください。
      1: 基本機能(サーバ機能、クライアント機能)
      複数選択する場合は","で区切ります。(例: 1,2)
      [all:全機能,1,q]: all
      
      選択した機能
      - 基本機能(サーバ機能、クライアント機能)
      
      上記の機能のアンインストールを開始しますか?
      y: アンインストールを開始します
      n: 再び機能を選択します
      q: アンインストールせずに終了します
      [y,n,q]: y
      
      アンインストールを開始します。
    3. Symfowareのアンインストールが正常に終了すると、以下のメッセージが表示されます。

      "Symfoware Server Enterprise Edition"のアンインストールが正常終了しました。
    4. FSUNiconvパッケージがインストールされている場合、FSUNiconvパッケージを削除します(Solaris環境だけ)。
      このパッケージの機能をETERNUS SF Manager以外、利用していないことを確認してから削除してください。

      # pkgrm FSUNiconv
  4. 必要に応じて、SNMPトラップの設定を実施します(Linux環境だけ)。

    4.2.2.2 アップグレードインストール前の作業」の手順15でFJSVswsttパッケージがインストールされていた場合だけ、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのセットアップ」の章にある以下の箇所の手順を実施してください。

    • 「Storage Cruiserマネージャーのセットアップ」>「SNMPトラップの設定」>「SNMPトラップ設定(Linux環境の場合)」>「ETERNUS SF SNMPトラップ監視デーモンを利用する場合」の手順4

4.2.2.7 ETERNUS SF Managerの起動

以下の作業を行います。

  1. プライマリノードで、クラスタアプリケーション(業務)が起動していることを確認します。

    起動していない場合は、プライマリノードで、ETERNUS SF Managerが属するクラスタアプリケーション(業務)を起動します。起動手順は、使用しているクラスタ製品のマニュアルを参照してください。

  2. クラスタシステムに管理対象サーバ業務が共存している場合は、対象業務のプライマリノードで、管理対象サーバ業務を開始します。

    使用しているクラスタ製品のマニュアルを参照して、管理対象サーバ業務を開始します。

    管理対象サーバ業務が複数存在する場合は、それぞれの管理対象サーバ業務に対して本手順を実施します。

  3. すべてのノードのローカル業務を起動します。

    • AdvancedCopy Managerマネージャーのローカル業務用通信デーモンを起動します。
      デーモンの起動方法は、運用管理サーバのOSに対応する、本バージョンレベルの『AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「通信デーモンの起動と停止」を参照してください。

    • Solaris環境の場合、すべてのローカルノードでSNMPトラップ監視デーモンを起動します。すでに起動している場合は、対処不要です。デーモンの起動方法は、本バージョンレベルの『Storage Cruiser 運用ガイド』の「デーモンの起動と停止(Solaris環境)」を参照してください。

ポイント

  • アップグレード後に正常動作を確認できたら、「4.2.2.2 アップグレードインストール前の作業」の手順5-dおよび手順12-eで作成したバックアップ先ディレクトリ内のバックアップデータを削除して問題ありません。

  • クラスタアプリケーション(業務)起動時に、システムログにメッセージ"A1001 : Could not establish connection with SNMP Trap daemon/service"が出力される場合がありますが、問題はないため、対処は不要です。

4.2.2.8 運用環境の再定義

続いて「4.2.3 運用再開」を実施してください。