本章では、Agentをインストールしていない被監視サーバをリモートで管理する方法について説明します。
インストールレス型Agentの機能については、解説書「インストールレス型Agentの運用モデル」および「インストールレス型Agent」を参照してください。
インストール型Agentとインストールレス型Agentの違いについては、解説書「Agent」を参照してください。
サーバ性能管理および仮想資源管理を行うことができます。
■環境
インストールレス型Agentの管理は、Manager/Proxy Managerで行うことができます。
■実行に必要な権限
【Windows版】
Administratorsグループに所属するユーザー権限が必要です。
【UNIX版】
システム管理者(スーパーユーザー)権限が必要です。
■通信方式
リモートで性能情報を収集するときの監視サーバと被監視サーバ(インストールレス型Agent)の通信方式は、WMI、TELNET、SSH、HTTPS、RESTのいずれかになります。詳細は、サーバ性能管理の場合「2.1.1 前提条件」、仮想資源管理の場合「2.2.1 前提条件」を参照してください。
注意
TELNETを使用する場合、監視サーバから被監視サーバにTELNET(ポート番号23)で接続できるように環境を設定してください。
SSHを使用する場合、監視サーバから被監視サーバとSSH(ポート番号22)で接続できるように環境を設定してください。
SSHを使用する場合、パスワードを使用したユーザー認証を行います。
SSHを使用する場合、使用可能な暗号化アルゴリズムは以下のとおりです。
3des-cbc
aes128-cbc
aes256-cbc
aes192-cbc
arcfour
cast128-cbc
aes128-ctr
aes192-ctr
aes256-ctr
「3des-cbc」の場合の、被監視サーバ側での設定方法は、以下のとおりです。
/etc/ssh/sshd_configの「Ciphers」に「3des-cbc」を追加します。
/etc/ssh/sshd_configに「Ciphers」が存在しない場合は「3des-cbc」が許可されているため、追加する必要はありません。
SSHを再起動します。
■システム時刻について
監視サーバと被監視サーバのシステム時刻は、同じ時刻になるように設定してください。
■管理対象
インストールレス型Agentで以下の性能管理を行うための設定について説明します。
■ヒアリングシートについて
サーバ性能管理および仮想資源管理の場合、以降の「2.1.3.1 定義方法」および「2.2.3.1 定義方法」で説明する接続アカウント定義ファイルおよびリモート監視定義ファイルは、ヒアリングシートを利用して作成することもできます。
ヒアリングシートを使用するためには、Microsoft(R) Excel 2007以降が必要です。
ヒアリングシートの利用手順は以下のとおりです。
以下のファイルをWindowsシステムの任意のディレクトリにコピーします。
DVD-ROMドライブ:\tools\Hearing\HearingSheet.exe |
HearingSheet.exeをダブルクリックし、展開します。
展開されたHearingSheetディレクトリ配下のHearingSheet.xlsmを開き、以下の手順でマクロ実行環境の準備を行います。
[Excel のオプション]画面で、左側の[セキュリティ センター]、右側の[セキュリティ センターの設定]ボタンを順にクリックします。
[セキュリティ センター]画面で、左側の[マクロの設定]をクリックします。
画面右側の[デジタル署名されたマクロを除き、すべてのマクロを無効にする]を選択し、[VBA プロジェクト オブジェクト モデルへのアクセスを信頼する]をチェックして、[OK]ボタンをクリックします。
[Excel のオプション]画面で[OK]ボタンをクリックします。
「ヒアリングシート」に記載されている手順に従って操作します。
注意
出力される接続アカウント定義ファイルではパスワードは暗号化されますが、「ヒアリングシート」に記入されたパスワードは平文のまま残ります。取り扱いには十分注意してください。
ヒアリングシートと、出力される接続アカウント定義ファイルおよびリモート監視定義ファイルの設定項目の対応は、以下のとおりです。
ヒアリングシート | 接続アカウント定義ファイル | リモート監視定義ファイル |
---|---|---|
システム名 | - | - |
ホスト名 | - | DISPLAYNAME |
IPアドレス | セクション名 | セクション名 |
OS/VM種別 | - | OSTYPE/VMTYPE |
接続方式 | CONNECTTYPE | - |
ドメイン名 | DOMAIN | - |
ユーザー名 | USER | - |
パスワード | PASSWORD | - |