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Interstage Application Server V13.0.0 GlassFish 設計・構築・運用ガイド
FUJITSU Software

4.9.2 Jakarta EEアプリケーションクライアントの運用操作

Jakarta EEアプリケーションクライアントを運用する場合、以下のように操作してください。

  1. クライアントJARファイルの生成

  2. EARファイルの生成

  3. 配備

  4. クライアントスタブJARファイルをダウンロード

  5. Jakarta EEアプリケーションクライアントの実行


以下に各操作について説明します。


1. クライアントJARファイルの生成

以下のファイル構成でクライアントJARファイルを生成してください。

ファイル構成

説明

クラスファイル

Jakarta EEアプリケーションクライアントのクラスファイル

META-INF

MANIFEST.MF

マニフェストファイル

application-client.xml

deployment descriptorファイル

glassfish-application-client.xml

GlassFish Serverのdeployment descriptorファイル

Jakarta EEアプリケーションクライアントのクラスファイル

Jakarta EEアプリケーションクライアントには、メインクラスが必要です。メインクラスとメインクラスから利用するクラスをクライアントJARファイルに含めてください。

メインクラスの作成方法については「3.1.5 クライアントアプリケーションの作成方法」を参照してください。

マニフェストファイル

マニフェストファイルにはJakarta EEアプリケーションクライアントのメインクラスを定義してください。

マニフェストファイルの定義方法については「3.1.5 クライアントアプリケーションの作成方法」を参照してください。

deployment descriptorファイル

Jakarta EEアプリケーションクライアントのdeployment descriptorファイル(application-client.xml)を定義します。このファイルは必須ではないため、必要な場合だけ作成してください。

GlassFish Serverのdeployment descriptorファイル

GlassFish ServerクラスターではGlassFish Serverのdeployment descriptor (glassfish-application-client.xml)を定義することによって、Jakarta EEアプリケーションクライアントの動作を拡張することが可能です。このファイルは必須ではないため、必要な場合だけ作成してください。詳細は、「3.2.1 GlassFish Serverのdeployment descriptor」を参照してください。

2. EARファイルの生成

Jakarta EEアプリケーションクライアントから参照するアプリケーションがある場合、Jakarta EEアプリケーションクライアントおよびJakarta EEアプリケーションクライアントから参照するアプリケーションを1つのEARファイルにパッケージして配備してください。

その際、Jakarta EEアプリケーションクライアントのマニフェストファイルのClass-Pathに、参照するアプリケーションのファイルをEARファイルのルートからの相対パスで設定してください。

Jakarta EEアプリケーションクライアントを以下のファイル構成で配備する場合

ファイル構成
←上位
下位→

説明

MyApplication.ear

EARファイル

  

MyClient.jar

Jakarta EEアプリケーションクライアント

  

com.mycompany.client.MyClass

メインクラス

META-INF

  

MANIFEST.MF

Jakarta EEアプリケーションクライアントのマニフェストファイル

MyEjb.jar

Jakarta EEアプリケーションクライアントが参照するejb-jarファイル

Module.jar

Jakarta EEアプリケーションクライアントが参照するJARファイル

META-INF

  

MANIFEST.MF

EARファイルのマニフェストファイル

MyClient.jarがMyEjb.jar、Module.jarを参照する場合、MyClient.jarのMANIFEST.MFに以下のように定義してください

Main-Class: com.mycompany.client.MyClass
Class-Path: MyEjb.jar Module.jar

3. 配備

ファイルをDASまたはGlassFish Serverクラスターに配備してください。

4. クライアントスタブJARファイルをダウンロード

配備時に生成されるクライアントスタブJARファイルおよびJakarta EEアプリケーションクライアントの実行に必要なファイルを内包するディレクトリーをダウンロードしてください。
JARファイルおよびJakarta EEアプリケーションクライアントの実行に必要なファイルを内包するディレクトリーのダウンロードには以下の方法があります。

クライアントスタブJARファイルおよびJakarta EEアプリケーションクライアントの実行に必要なファイルを内包するディレクトリーのダウンロードは配備担当者の権限が必要です。配備担当者がダウンロードした後、利用ユーザーへクライアントスタブJARファイル、およびJakarta EEアプリケーションクライアントの実行に必要なファイルが内包されているディレクトリーを配布してください。
なお、ディレクトリーの構成は下記のようになります。

なお、クライアントスタブJARファイルが生成されるため、取得したファイル全体のファイルサイズは配備したアプリケーションより増加する場合があります。

asadminコマンドの詳細は、「10.1 asadmin」を参照してください。

5. Jakarta EEアプリケーションクライアントの実行

アプリケーションクライアントコンテナを起動してJakarta EEアプリケーションクライアントを実行する場合にはappclientコマンドを使用します。以下のようにダウンロードしたクライアントスタブJARファイルを指定してappclientコマンドを実行してください。以下はクライアントスタブJARファイルがMyApplicationClient.jarファイルの場合です。appclientコマンドの詳細は、「10.3 appclient」を参照してください。

C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\appclient -client MyApplicationClient.jar -xml glassfish-acc.xml

/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/appclient -client MyApplicationClient.jar -xml glassfish-acc.xml

各種リソースにアクセスするJakarta EEアプリケーションクライアントが停止した場合、各リソースの接続プールでプーリングされている接続の解放処理が行われません。
JDBCリソースの接続に対して解放処理が行われなかった場合の影響については、データベースもしくはJDBCドライバのマニュアルを参照してください。Java DBを使用している場合、停止したタイミングでシステム運用資産は回収されるため問題ありません。

注意

Jakarta EEアプリケーションクライアントに渡す引数をダブルクォーテーション(")で囲う場合、ダブルクォーテーション(")で囲った引数の前後に必ず空白文字を指定してください。ただし最後の引数の後には空白文字は不要です。