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Interstage Application Server V13.0.0 GlassFish 設計・構築・運用ガイド
FUJITSU Software

4.6.3 多重度の違いによる運用形態

多重度の違いによる運用形態について説明します。

4.6.3.1 単一プロセスによる運用

小規模な単一業務のシステムや開発環境などで選択される運用形態です。

Webサーバーを経由しない場合

Webサーバー固有の機能を使用する必要がない場合はこの運用形態を選択します。

WebブラウザーからGlassFish Serverクラスター上に配備されたWebアプリケーションへアクセスするポート番号は80番ではなく、28797番からの連番です。必要に応じてHTTPリスナーやHTTPSリスナーのポート番号を変更してください。ポート番号の変更方法については、「付録D ポート番号」を参照してください。


Webサーバーを経由する場合

Webサーバー固有の機能を利用する場合はこの運用形態を選択します。

4.6.3.2 1台のマシンでの多重プロセスによる運用

小規模な複数業務のシステムを運用する場合に選択される運用形態です。
多重プロセスによる運用には、1つのGlassFish Serverクラスターの中に複数のGlassFish Serverインスタンスを作成する場合と、複数のGlassFish Serverクラスターを作成して運用する場合があります。
多重プロセスの詳細は、「2.4.2 GlassFish Serverクラスターの複数プロセス構成」を参照してください。

Webサーバーを経由しない場合

この運用形態を用いる場合、Webブラウザーから多重プロセスであることを意識させずにWebブラウザーからのリクエストを各プロセスに振り分けるために、負荷分散装置を別途用意する必要があります。GlassFish Serverクラスターを運用するマシンとは別に負荷分散装置を用意する必要があるため、小規模なシステムでは選択しません。また、負荷分散装置がない場合は、Webブラウザーでアクセスする際に、各プロセスのポート番号を指定する必要があります。

負荷分散装置の設定は、負荷分散装置のマニュアルを参照してください。

Webサーバーを経由する場合

Webブラウザーからのリクエストを各プロセスに振り分けるためにWebサーバー(Webサーバーコネクタ)を使用します。GlassFish Serverクラスターを運用するマシンと別に負荷分散装置を用意する必要がないため、小規模な複数業務を運用するシステムの場合はこの運用形態を選択します。
また、Webサーバー固有の機能を使用したい場合もこの運用形態を選択する必要があります。

Webサーバーコネクタによるリクエスト振り分けの詳細は、「2.8 Webサーバーコネクタ」を参照してください。

4.6.3.3 複数台のマシンによる運用

中規模・大規模なシステムで同一構成のマシンを複数用意し、負荷分散するシステムを運用する場合に、この運用形態を選択します。この運用形態では、GlassFish Serverクラスターを運用するマシンの他に負荷分散装置が必要になります。

また、負荷分散装置を用意せず、Webサーバーによって負荷分散を実現することも可能です。

Webサーバーを経由しない場合

Webサーバー固有の機能を使用しない場合は、この運用形態を選択します。リクエストが適切なGlassFish Serverインスタンスに割り振られるように、負荷分散装置を設定する必要があります。

Webサーバーを経由する場合

Webサーバー固有の機能を利用する場合はこの運用形態を選択します。
リクエストが適切なサーバーに割り振られるように、負荷分散装置を設定する必要があります。
Webサーバーに割り振られたリクエストは、WebサーバーコネクタによってGlassFish Serverインスタンスに割り振られます。

WebサーバーGlassFish Serverクラスターのマシンを別に運用する場合

WebサーバーをDMZに設置する場合に、この運用形態を選択します。GlassFish Serverクラスターの動作するサーバーを安全な内部ネットワークに配置することで、外部ネットワークから不正に操作される脅威の対策になります。