ログ破棄について説明します。
ログ破棄とは、RERUNログ抽出ファイルに格納された一部のRERUNログの反映処理でエラーが発生した場合に、RERUNログの反映処理を継続することで、RERUNログ抽出ファイルを反映完了状態にする機能です。ログ破棄は、反映処理がいったん異常終了した後のリカバリ処理でRLPが切り替えオフライン状態でないと実施できない処理(全件複写など)を利用する場合に、エラーになるRERUNログを破棄します。ログ破棄により、RERUNログ抽出ファイルを反映済みの状態とすることで、切り替えオフラインを可能にし、その後、全件複写などを実行することができます。
rdbbcrefコマンドを実行してログ破棄を実施します。
以下の場合にログ破棄の対象になります。正常な状態になるとログ破棄対象外になります。
RERUNログの反映実行時に閉塞したDSI資源
RERUNログの反映実行時に資源識別子が登録されていない資源
エラー種別 | エラーの内容 | 破棄手順 | 固有のリカバリ処理 |
---|---|---|---|
RERUNログ矛盾 | INSERTログ適用でレコード有り | -f inh | |
UPDATEログ適用でレコードなし | -f inh | ||
DELETEログ適用でレコードなし | -f inh | ||
定義不一致 | レコード更新履歴の不一致 | -f inh | 表定義から再作成DSIの全件複写 |
INDEXのDSO未定義 | -f inh | ||
INDEXのDSI未定義 | -f inh | INDEX DSIの定義 | |
未フォーマット | 表のDSI未フォーマット | -f inh | |
INDEXのDSI未フォーマット | -f inh | ||
閉塞 | INDEXのDSI閉塞 | -f inh | 閉塞原因を取り除く |
INDEXのDSIのI/Oエラー | -f inh | ||
表のDSI閉塞 | -f inh | 閉塞原因を取り除く | |
表のDSIのI/Oエラー | -f inh | ||
セットアップ未 | 資源識別子の登録未 | -f map | 資源識別子の登録 |
注1) Symfoware Serverのメディアリカバリ機能で最新までリカバリできれば、ログ破棄を実施する必要はありません。
注2) 閉塞状態になっていない資源を破棄対象とするためには、Symfoware Serverのrdbinhコマンドで閉塞に設定します。
注3) インデックスのDSIをログ破棄対象とするためには、インデックスの属する表のDSIをSymfoware Serverのrdbinhコマンドで閉塞に設定します。
ポイント
バックアップセンタ運用でログ破棄を実施した場合は、対象資源に関して全件複写を行う必要があります。全件複写の詳細については“4.4.6 全件複写によるデータの移行”を参照してください。
インデックスのDSIを指定したSymfoware ServerのrdbfmtコマンドのRERUNログについては、インデックスのDSIが閉塞となっている場合にも破棄されます。
参照
Symfoware Serverのrdbinhコマンドおよびrdbfmtコマンドについては“Symfoware Server コマンドリファレンス”を参照してください。