ポリシー情報の抽出/配付では移行できない“カレンダ”および“出口ファイル”を、移行元サーバから移行先サーバに移行する手順について説明します。
1)カレンダの移行【移行元/移行先】
カレンダの移行手順を以下に示します。
【移行元サーバでの手順】
jobschprint -vコマンドを実行し、カレンダ名の一覧を出力します。
1.で出力されたすべてのカレンダに対して、jobschprint -hコマンドを実行し、結果をファイルに出力します。出力結果は、カレンダごとに異なるファイルに保存してください。
1.で出力されたすべてのカレンダに対して、クライアントで[年間休日の設定]を確認します。
【移行先サーバでの手順】
【移行元サーバでの手順】の手順1.で出力した各カレンダを、移行先サーバに接続したクライアント上で、下記の手順で新規登録します。
【移行元サーバでの手順】の手順3.で確認した[年間休日の設定]を、同様に設定します。
jobschprint -hコマンドを実行します。
【移行元サーバでの手順】の手順2.で保存した各カレンダ情報を比較し、異なる日付箇所は、移行元サーバに合わせて修正します。
2)出口ファイルの移行【移行元/移行先】
出口ファイルの移行イメージを以下に示します。
出口ファイルの移行手順を以下に示します。
移行元サーバから移行を行う出口ファイル(例:jobschexit.exe)と同名の出口ファイルについて、移行先サーバにおいてあらかじめ任意の名前に変更します。
例)変更前:jobschexit.exe → 変更後:jobschexit_A.exe
移行元サーバの出口ファイルを移行先サーバの出口ファイルの格納先(注1)に複写します。この際、出口ファイル名を任意の名前に変更します。
例)変更前:jobschexit.exe → 変更後:jobschexit_B.exe
移行先サーバの出口プログラムを作成します。(注2)
移行先サーバ出口プログラムのファイル名は、対象の出口ファイル(例:jobschexit.exe)と同じ名前にします。また、出口プログラムは、呼び出し時に引数で渡されるサブシステム番号を判定して、1.の出口ファイルを呼び出すのか、2.の出口ファイルを呼び出すのかを切り分けるような仕様にします。(下記プログラム例を参考)
出口プログラムを移行先サーバの出口ファイルの格納先(注1)に配置します。
出口ファイルの格納先については、“Systemwalker Operation Manager リファレンス集”を参照してください。
既に出口プログラムを作成/配置済みの場合には、出口プログラムから2.の出口ファイルが呼ばれるように処理を修正してください。
別の出口ファイルを内部的に呼び出すようなジョブネット異常終了出口ファイル(jobschexit.exe、またはjobsch.exit)のプログラム例を以下に示します。
【Windows版】
@ECHO OFF SET bin_path="C:\Systemwalker\MPWALKER.JM\bin" SET common_bat="%bin_path%\jobschexit_common.bat" SET common_exe="%bin_path%\jobschexit_common.exe" SET subsystem_bat="%bin_path%\jobschexit_subsys%7.bat" SET subsystem_exe="%bin_path%\jobschexit_subsys%7.exe" IF EXIST %subsystem_bat% (GOTO SUBSYS_BAT_EXEC) IF EXIST %subsystem_exe% (GOTO SUBSYS_EXE_EXEC) IF EXIST %common_bat% (GOTO COMMON_BAT_EXEC) IF EXIST %common_exe% (GOTO COMMON_EXE_EXEC) ELSE GOTO BAT_END :SUBSYS_BAT_EXEC %subsystem_bat% %* GOTO BAT_END :SUBSYS_EXE_EXEC %subsystem_exe% %* GOTO BAT_END :COMMON_BAT_EXEC %common_bat% %* GOTO BAT_END :COMMON_EXE_EXEC %common_exe% %* GOTO BAT_END :BAT_END exit /b 0
【UNIX版】
#!/bin/sh bin_path="/opt/FJSVJOBSC/bin" common_exit="$bin_path/jobsch_common.exit" subsystem_exit="$bin_path/jobsch_subsys$7.exit" echo $common_exit echo $subsystem_exit if [ -f $subsystem_exit ]; then `$subsystem_exit $*` elif [ -f $common_exit ]; then `$common_exit $*` fi exit 0
注意
出口ファイルの移行作業は、出口ファイルが動作しないタイミング(ジョブ終了出口であれば、ジョブのスケジュールが行われていない時間帯など)に実施してください。
出口ファイル名を変更した場合には、バックアップ・リストアの対象外となるため、個別にバックアップ・リストアを行ってください。
3)日変わり時刻の設定【移行先】
移行元サーバと移行先サーバでシステムの日変わり時刻が異なっている場合、移行元サーバの日変わり時刻に合わせて、移行先となるサブシステムの日変わり時刻を設定します。