パラレルGC
パラレルGCを使用した場合は、実行するハードウェアに搭載しているCPU数に依存した数のGC処理用スレッドがJavaプロセス内に作成されます。そのため、GC処理用スレッドの数分だけ、スタック領域などのスレッド用のメモリ領域が必要となります。
Javaプロセス内でのメモリ量を抑えるためなど、GC処理用スレッドの数を調整する場合には、以下のオプションでGC処理用スレッドの数を指定することにより、GC処理用スレッドの数を調整することができます。
なおGC処理用スレッドの数を抑制した分だけGC処理における性能がおちる場合もありますので、このオプションを用いる場合には、十分な性能確認を実施してください。また、一般的に、CPU数以上の数のGC処理用スレッドを作成しても、GC処理における性能向上にはつながりません。
-XX:ParallelGCThreads=GC用スレッドの数 |
GC用スレッドの数は、New世代領域用パラレルGC,およびパラレル圧縮に適用されます。
「0」が指定された場合は、デフォルト値となります。デフォルト値は以下のとおりです。
実行するハードウェアに搭載しているCPU数が7以下の場合 = CPU数分
実行するハードウェアに搭載しているCPU数が8以上の場合 = 8
CMS付きパラレルGC
CMS付きパラレルGCを使用した場合は、実行するハードウェアに搭載しているCPU数に依存した数のGC処理用スレッドがJavaプロセス内に作成されます。そのため、GC処理用スレッドの数分だけ、スタック領域などのスレッド用のメモリ領域が必要となります。
Javaプロセス内でのメモリ量を抑えるためなど、GC処理用スレッドの数を調整する場合には、以下のオプションでGC処理用スレッドの数を指定することにより、GC処理用スレッドの数を調整することができます。
なおGC処理用スレッドの数を抑制した分だけGC処理における性能がおちる場合もありますので、このオプションを用いる場合には、十分な性能確認を実施してください。また、一般的に、CPU数以上の数のGC処理用スレッドを作成しても、GC処理における性能向上にはつながりません。
-XX:ParallelGCThreads=New世代領域GC用スレッドの数 |
New世代領域用GC処理を行うGCスレッドの数を指定します。
最小値は「2」です。「0」または「1」が指定された場合は、デフォルト値となります。
デフォルト値は以下のとおりです。
実行するハードウェアに搭載しているCPU数が1の場合 = 2
実行するハードウェアに搭載しているCPU数が2以上7以下の場合 = CPU数分
実行するハードウェアに搭載しているCPU数が8以上の場合 = 8
CMS付きパラレルGCを使用した場合は、以下のCMS-GC処理用スレッドがJavaプロセス内に作成されます。そのため、CMS-GC処理用スレッドの数分だけ、スタック領域などのスレッド用のメモリ領域が必要となります。
CMSスレッド (必ず1つ作成されます)
コンカレント・マーク処理専用スレッド
CMSスレッドの他、CMS-GC処理の中のコンカレント・マーク処理を複数スレッドで並列化して実行するために、コンカレント・マーク処理専用スレッドを追加で作成することができます。以下のオプションでCMS-GC処理用スレッドの数を指定することにより、CMS-GC処理用スレッドの数を調整することができます。
なお一般的に、CPU数以上の数のCMS-GC処理用スレッドを作成しても、CMS-GC処理における性能向上にはつながりません。
-XX:ConcGCThreads=CMS-GC処理用スレッドの数 |
コンカレント・マーク処理専用スレッドの数を指定します。
最小値は「2」です。オプションの指定がない場合、または「1」が指定された場合は、CMSスレッドだけ生成されます。
「0」が指定された場合は、自動的に以下の値が設定されます。(実行するハードウェアに搭載しているCPU数の1/4(端数切り上げ)をAとした場合)
Aが1の場合 = 0(CMSスレッドだけ生成されます)
Aが2以上7以下の場合 = A
Aが8以上の場合 = 8
なお指定値および自動設定値どちらの場合も、「-XX:ParallelGCThreads」の値よりも大きい場合は、「-XX:ParallelGCThreads」の値となります。
パラレルGCについては、"7.4.3 New世代領域用制御処理並列化機能付きGC(パラレルGC)"を参照してください。