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Interstage Business Application Server アプリケーション開発ガイド
FUJITSU Software

14.1 概要

ユーザがCOBOLで作成した業務ロジックを、アプリケーション連携実行基盤で動作させるためには、業務ロジックとアプリケーション連携実行基盤をつなぐための実行基盤インタフェースが必要になります。これを、COBOL実行基盤インタフェースといいます。以下に、それぞれの位置付けを示します。

非同期アプリケーション連携実行基盤の場合


同期アプリケーション連携実行基盤の場合

COBOL実行基盤インタフェースは、アプリケーション連携実行基盤から受け取ったデータを、COBOLの業務ロジックで使用できるデータ形式に変換します。また、COBOLの業務ロジックから返されたデータを、アプリケーション連携実行基盤で扱う形式に変換して返します。
COBOL実行基盤インタフェースは、COBOL開発支援ツールで作成することができます。
COBOL開発支援ツールでは、サーバアプリケーションのパラメタを定義したCOBOL登録集を入力として、以下の情報を生成します。

COBOLで作成した業務ロジックと、ツールで生成されたCOBOL実行基盤インタフェースをコンパイルおよびリンクして、サーバアプリケーション(ライブラリ)を作成します。このライブラリと、ツールで生成されたアプリケーションインタフェース定義ファイル、およびアプリケーション呼出し定義ファイルをアプリケーション連携実行基盤に配備することで、アプリケーション連携実行基盤から業務ロジックを実装したサーバアプリケーションを実行できるようになります。
以下に、COBOL開発支援ツールの機能概要を示します。

ポイント

以下のソースファイルはクライアントアプリケーションを作成するときに使用します。サーバアプリケーションを作成する場合には必要ありません。

  • Javaのクラスおよびbeanのソース

  • C言語クライアントソース、およびデータ変換ソース

ポイント

COBOLサーバアプリケーションをWebサービスとして呼び出す場合は、Webサービスアプリケーションを作成する必要があります。Webサービスインタフェースの詳細、および作成方法については、“11.2 Webサービスアプリケーションの作成(Java EE 6、 Java EE 7)”を参照してください。

サーバアプリケーション資産の分類

サーバアプリケーション資産の分類を以下に示します。

開発資産とは、アプリケーションの開発に必要な資産です。バージョン管理対象、および開発環境のバックアップ対象となります。

運用資産とは、アプリケーションの実行に必要な資産です。運用環境のバックアップ対象となります。

資産名

開発資産

運用資産

COBOL登録集

COBOL実行基盤インタフェースソースファイル

(注1)

ユーザ作成ソースファイル

アプリケーションインタフェース定義ファイル

(注1)

アプリケーション呼出し定義ファイル

(注1)

アプリケーション動作定義ファイル

(注2)

アプリケーション連携実行基盤定義ファイル

ログ定義ファイル

ログメッセージファイル

ユーザ作成ライブラリ

アプリケーション情報入力ファイル

(注1)

○:対象資産であることを示します。  -:対象資産ではありません。
注1)COBOL開発支援ツールによって生成されます。
注2)同期アプリケーション連携実行基盤で、必要な場合にだけ作成します。

ポイント

  • COBOL実行基盤インタフェースを生成するためにCOBOL開発支援ツール上で設定したアプリケーション情報は、アプリケーション情報入力ファイルとしてエクスポートして管理することができます。アプリケーション情報をアプリケーション情報入力ファイルへエクスポートする方法については、“14.4.5.7 アプリケーション情報入力ファイルのインポート・エクスポート”を参照してください。

  • アプリケーション動作定義ファイルは、同期アプリケーション連携実行基盤でだけ利用するファイルです。詳細は、“Interstage Business Application Server リファレンス”の“アプリケーション動作定義ファイルリファレンス”を参照してください。

  • ログ定義ファイルについての詳細は、“Interstage Business Application Server リファレンス”の“ログ定義ファイルリファレンス”を参照してください。

  • ログメッセージファイルについての詳細は、“Interstage Business Application Server リファレンス”を参照してください。