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Interstage Charset Manager Standard Edition V9 システム構築ガイド バリデーション編
FUJITSU Software

2.1.1 バリデーションポリシーファイルの作成

バリデーションポリシーとは、システムで運用している文字コード系および文字の集合(運用文字コード)と、どの文字を有効/無効とするかを定義したものです。

バリデーションポリシーを保存したファイルをバリデーションポリシーファイルといいます。バリデーションポリシーファイルは、バリデーションライブラリの入力となり、それに従ってデータのバリデーションを行います。

バリデーションポリシーファイルは、Charset Manager-Mがインストールされている資源管理サーバで作成してください。バリデーションポリシーファイルの作成方法は以下のとおりです。

  1. 運用文字コードを決めます。運用文字コードについては、“運用文字コードについて”を参照してください。

  2. 運用文字コードの各文字の扱い(有効/無効)を決めます。

  3. バリデーションポリシー定義ファイルを作成します。
    バリデーションポリシー定義ファイルはテキストファイルで作成します。バリデーションポリシー定義ファイルの記述方法については、“3.1.2 バリデーションポリシー定義ファイル”を参照してください。

  4. バリデーションポリシー生成コマンドを実行します。
    バリデーションポリシー生成コマンドは、C言語用とJava用の2種類があります。アプリケーションのプログラム言語に応じて選択してください。バリデーションポリシー生成コマンドについては、“3.1 バリデーションポリシー生成コマンド”を参照してください。

運用文字コードについて

運用文字コードとは、システムで運用している文字コード系と文字の集合を組み合わせたものです。例えば、文字コード系としてはUnicodeを使用しているが、システムとして入力できる範囲は、シフトJISの範囲の文字のみという場合もあります。このため、文字コード系と文字の集合を組み合わせて考える必要があります。

運用文字コードは、“表2.1 運用文字コード一覧”の中からシステムに合った運用文字コードを選んでください。

表2.1 運用文字コード一覧

運用文字コード

文字コード系

文字の集合

備考

Unicode(MS932)

Unicode

- マイクロソフト標準キャラクタセット
- 利用者定義文字(1880文字)

Windowsで使われているシフトJISの文字セット。「」や「」などのようなNEC/IBM拡張漢字が含まれる。

Unicode(MS932ex)

- マイクロソフト標準キャラクタセット
- JIS補助漢字(JIS X 0212)
- JIS X 0221 日本文字部分レパートリで定義される
JAPANESE NON IDEOGRAPHICS

SUPPLEMENT(追加非漢字集合)等
- 利用者定義文字(6400文字)

JIS90ベースのMS 明朝(Version2.31)で使用されている文字セット。

Unicode(2004MS)

- マイクロソフト標準キャラクタセット
- JIS X 0212:1990
- JIS X 0213:2004
- JIS X 0221(JAPANESE NON IDEOGRAPHICS SUPPLEMENT)等
- 利用者定義文字(6400文字)

JIS2004ベースのMS 明朝(Version5.30)で使用されている文字セット。

Unicode(UCS2)

UCS-2すべて

Unicodeの2バイト範囲すべて。Unicodeにおいて、使用できる文字を2バイト範囲だけに抑えたい場合に有効な運用文字コード。
・有効範囲は、U+0000~U+FFFD。

・サロゲート文字(U+D800~U+DFFF)は無効として扱う。

Unicode(UCS4_IVS)

UCS-4(0~16面)

UCS-4(0~16面)+VS(Variation Selector)

基底文字の有効範囲は、U+0000~U+FFFD、U+10000~10FFFF。

サロゲート文字(U+D800~U+DFFF)は無効として扱う。

VSの有効範囲は「U+E0100~U+E01EF」

参考

各運用文字コードに定義されている文字コードは、バリデーションポリシー確認コマンドで確認することが可能です。

IVSの利用方法については、"The Unicode Standard"の"Variation Selectors"および"Unicode Technical Standard #37"を参照してください。