このファイルは、クラスタアプリケーションの構成でリソースとして使用するすべてのローカルファイルシステムおよびリモートファイルシステムのエントリを含んでいます。RMSは、実行中の構成の要求にしたがってファイルシステムのOnline化、Offline化を行うため、これらのマウントとアンマウントを行います。
各ファイルシステムをRMSに管理させるには、/etc/fstab.pclに標準fstabフィールドを含む行を作成し、先頭に#RMS#を挿入します。詳細については、fstabのマニュアルページを参照してください。
/etc/fstab.pclの作成に関しては次の制限があります。
標準の/etc/fstabエントリとRMSの/etc/fstab.pclエントリの両方に同じファイルシステムを指定しないでください。標準のエントリはシステム起動時にファイルシステムをマウントします。このため、RMSが起動し、同じファイルシステムをマウントしようとした時点で競合が生じます。
リモートファイルシステムを、<server_name>:<server_path>の形式で指定する場合、<server_name>には/etc/hostsファイルに記載されたホスト名を指定することはできません。また、IPアドレスを指定することもできません。DNSの名前解決を使用することもできません。
例
#RMS#/dev/sdb2 /fs2 ext2 defaults 1 2 #RMS#/dev/sda1 /mnt/data1 auto noauto,user 0 0 #RMS#/dev/sda2 /mnt/data2 auto noauto,user 0 0
#RMS:<appname>#の形式でRMSのコメントを記述すると、ファイルシステムのエントリは指定されたアプリケーションにのみ適用されます。RMSから見た場合、あるアプリケーションに割当てられたファイルシステムは他のアプリケーションに割当てられたファイルシステムからは独立しています。1つのファイルシステムを複数のアプリケーションに割当てることは可能です。ただしこの場合、複数のアプリケーションが同時にOnlineになることはできません。
例
#RMS:app1#/dev/sdb2 /data3 auto noauto,user 0 0 #RMS:app2#/dev/sdb6 /data4 auto noauto,user 0 0
1つのノード上で、リモートファイルシステムや共有ファイルのための制御エントリを/etc/fstab.pclに作成した場合は、クラスタ内でそのファイルシステムをマウントしないノードがあっても、通常はそのエントリをクラスタ内の全ノードに複製する必要があります。これにより、構成がクラスタ内のどこでも常に同じ動作をすることが保証されます。
ローカルのファイルシステムやマウントポイントを指定するエントリについても同じ手順を実行します。すべてのノードが同じアーキテクチャを採用している場合は、/etc/fstab.pcl制御ファイル全体をそのままコピーしてください。しかし、ノードによってローカルの物理ディスクデバイスが異なる場合は、同じマウントポイントについて個別にエントリを調整する必要があります。たとえば、node1とnode2のエントリ/mnt1とはそれぞれ次のようになります。
#RMS#/dev/sda3 /mnt1 ...
#RMS#/dev/sdb5 /mnt1 ...
いずれの場合でも、/etc/fstab.pclに記載された各マウントポイントについて、クラスタ内の全ノードで必ずディレクトリを作成してください。