PowerCOBOLを使ってアプリケーションを作成する手順は、従来のメインフレームやオフコンで使用していたバッチ型アプリケーションを開発する手順と大きな違いはありません。従来のアプリケーションとの違いは、Windowsの画面に表示されるウィンドウ(フォーム)の設計が含まれていることです。したがって、ウィンドウの設計を除き、手続きの記述から翻訳~実行までの手順は変わりません。
以下に、従来のアプリケーション作成手順とPowerCOBOLでの作成手順をフローチャートで示します。
次節以降、作成手順の概要について、実際にサンプルプログラムを作成しながら説明していきます。このサンプルプログラムは、以下の機能をもちます。
OKボタン(コマンドボタンコントロール)をクリックすると、文字列表示領域(スタティックテキストコントロール)の文字列「Hello」が、「こんにちは」に変更されます。
終了ボタン(コマンドボタンコントロール)をクリックすると、アプリケーションが終了します。
このサンプルプログラムは、以下の手順で作成していきます。
PowerCOBOLを起動します。
新規にプロジェクト(1つのアプリケーションの単位)を作成します。
フォーム編集用のウィンドウを表示します。
フォームにコントロールを配置します。
コントロールのプロパティ(属性)を設定します。
手続きを編集するためのウィンドウを表示します。
OKボタンがクリックされたときの手続きを記述します。
終了ボタンがクリックされたときの手続きを記述します。
プロジェクトを保存します。
モジュールをビルドして実行可能プログラムを作成します。
エラーがあった場合は、エラー箇所を修正します。
作成した実行可能プログラムを実行します。
PowerCOBOLを終了します。
注意
実際にアプリケーションを作成する場合には、プログラムのデバッグが必要になります。デバッグについては、「第6章 アプリケーションをデバッグしよう」を参照してください。