アプリケーション連携実行基盤のデータベース環境をSymfoware/RDBを使用して作成する場合のチューニングパラメタについて説明します。
なお、製品版のSymfoware Serverを使用している場合、チューニング項目については、Symfoware Serverの最新のマニュアルと照らし合わせ、差異がある場合は、Symfoware Serverのマニュアルを元に算出してください。
RDB構成パラメタの見積り式を以下に説明します。
定義種別 | 必要数 | 備考 |
---|---|---|
RDBLOG | 128,128 | BIログ書き出しのためのログバッファの枚数とAIログ書き出しのためのログバッファの枚数 |
RDBEXTMEM | MAX_CONNECT_TCP × 39 + 1728 (注1) | Symfoware Serverが情報交換として使用する共用メモリの大きさ |
RDBCNTNUM | MAX_CONNECT_TCP × 2 + 64 (注1) | RDBデーモンの要求の最大多重度 |
RDBASYNCIONUMR | 0 | データベーススペースへアクセスする際のI/O(read)多重度 |
RDBASYNCIONUMW | 1 | データベーススペースへアクセスする際のI/O(write)多重度 |
RDBREPORTSIZE | 10485760 | メッセージログファイルのファイルサイズ |
注1) MAX_CONNECT_TCPの値は、“5.1.1.2 システム用の動作環境ファイル”を参照してください。
共用バッファプールの定義ファイルに定義するパラメタを以下に示します。
パラメタ | 必要数 | 備考 |
---|---|---|
BUFFER1K | 1040 | ページ長が1Kのページ数 |
BUFFER2K | 1040 | ページ長が2Kのページ数 |
BUFFER4K | 1040 | ページ長が4Kのページ数 |
BUFFER8K | 1040 | ページ長が8Kのページ数 |
BUFFER16K | 1040 | ページ長が16Kのページ数 |
BUFFER32K | 1040 | ページ長が32Kのページ数 |
システム用の動作環境ファイルの見積り式を以下に説明します。
実行パラメタ | 必要数 | 備考 |
---|---|---|
COMMUNICATION_BUFFER | 32 | ローカルアクセスの場合に、サーバ側で使用するバッファのサイズ |
MAX_CONNECT_SYS | 20 | ローカルで接続できるコネクションの数の最大値 |
MAX_CONNECT_TCP | (Σa(DB_Num + 1) × mt1) + Σb(DB_Num × mt2)) × 1.2 [可変項目の説明] | 1つのSymfoware/RDB環境に対しRDB2_TCPで接続できるコネクションの数の最大値 |
SORT_MEM_SIZE | 2112 | 作業用ソート領域として使うメモリサイズ |
WORK_MEM_SIZE | 128 | 作業用テーブルとして使うメモリサイズ |
テンポラリログファイルの見積り式を以下に説明します。
要素 | 必要数 | 備考 |
---|---|---|
トランザクションエントリ数 | MAX_CONNECT_TCPの値 (注1) | 同時に実行するトランザクションの最大多重度 |
BIログ域サイズ | ・トランザクションエントリ数が512より少ない場合 ・トランザクションエントリ数が512以上の場合 なお、メッセージとDBの整合性保証機能を使用する場合は、上記に下記の計算結果を加算する。 | BIログデータを書き出すためのテンポラリログファイルの領域のサイズ。 |
AIログ域サイズ | ・トランザクションエントリ数が512より少ない場合 ・トランザクションエントリ数が512以上の場合 なお、メッセージとDBの整合性保証機能を使用する場合は、上記に下記の計算結果を加算する。 | AIログデータを書き出すためのテンポラリログファイルの領域のサイズ。 |
リカバリログ量 | ・トランザクションエントリ数が512以下の場合 ・トランザクションエントリ数が512より多い場合 | Symfoware/RDBがダウンした場合にSymfoware/RDBが再起動時に実施するリカバリ処理を行うためのAIログ域中のAIログのサイズ |
注1) MAX_CONNECT_TCPの値は、“5.1.1.2 システム用の動作環境ファイル”を参照してください。
RDBディクショナリの見積り式を以下に説明します。
要素 | 必要数 | 備考 |
---|---|---|
フロー定義DB | 基礎値: 987K × 1.2 ≒ 1200K [バイト] | フロー定義DBのRDBディクショナリの必要量 |
メッセージトラッキングDB | 基礎値: 734K × 1.2 ≒ 900K [バイト] | メッセージトラッキングDBのRDBディクショナリの必要量 |
メッセージ格納DB | 基礎値: (1143K + イベントチャネル数 × 1030K) × 1.2 [バイト] (注1) | メッセージ格納DBのRDBディクショナリの必要量 |
注1) イベントチャネル数には、メッセージとDBの整合性保証機能で使用するイベントチャネル数を指定します。
アーカイブログファイルの見積り式を以下に説明します。
要素 | 必要数 | 備考 |
---|---|---|
アーカイブログ量 | バックアップ周期内に発生するトランザクション × ((64K + msg) × 1.3) [バイト] | アプリケーション連携実行基盤で使用するアーカイブログ量 |
フロー定義DBのデータベーススペースの見積り式を以下に説明します。
実際に必要なデータベーススペースの容量は、以下の表容量と索引容量を合わせた値になります。
見積もりは、apfwcrtdbenvコマンドまたはapfwsetupdbコマンドで算出することができます。
コマンドの詳細については、“Interstage Business Application Server リファレンス”を参照してください。
要素 | 必要数 | 備考 |
---|---|---|
表容量 | CEIL(((CEIL(flow_def_max / 57) + 1) × 32,768 × 1.3) / 32,768) × 32,768 + | フロー定義DBで使用する表容量 |
索引容量 | (
| フロー定義DBで使用する索引容量 |
注意
数式の中の下記項目は、環境作成定義ファイルの項目です。
activity_max:配置アクティビティの最大予測数
flow_def_max:運用で登録されるフロー定義の最大予測数
CEIL:計算結果が整数になるように切り上げます。
メッセージトラッキングDBのデータベーススペースの見積り式を以下に説明します。
実際に必要なデータベーススペースの容量は、以下の表容量と索引容量を合わせた値になります。
見積もりは、apfwcrtdbenvコマンドまたはapfwsetupdbコマンドで算出することができます。
コマンドの詳細については、“Interstage Business Application Server リファレンス”を参照してください。
要素 | 必要数 | 備考 |
---|---|---|
表容量 | CEIL(( | メッセージトラッキングDBで使用する表容量 |
索引容量 | ( | メッセージトラッキングDBで使用する索引容量 |
注意
数式の中の下記項目は、環境作成定義ファイルの項目です。
activity_pass_total:総アクティビティ通過最大数
message_len:メッセージ長
track_cycle_max:メッセージトラッキング情報保有最大件数
message_lenはバイトに変換しておく必要があります。
CEIL:計算結果が整数になるように切り上げます。
メッセージ長については、“1.1.1.1 メッセージ長の見積り式”を参照してください。
メッセージ格納DBのシステム固有部のデータベーススペースの見積り式を以下に説明します。
実際に必要なデータベーススペースの容量は、以下の表容量と索引容量を合わせた値になります。
見積もりは、apfwcrtdbenvコマンドまたはapfwsetupdbコマンドで算出することができます。
コマンドの詳細については、“Interstage Business Application Server リファレンス”を参照してください。
要素 | 必要数 | 備考 |
---|---|---|
表容量 | 110,592 + | メッセージ格納DBのシステム固有部で使用する表容量 |
索引容量 | ( | メッセージ格納DBのシステム固有部で使用する索引容量 |
注意
数式の中の下記項目は、環境作成定義ファイルの項目です。
evtchl_total:総イベントチャネル数
message_max:メッセージの最大予測数
CEIL:計算結果が整数になるように切り上げます。
メッセージ格納DBのユーザ指定部のデータベーススペースの見積り式を以下に説明します。
実際に必要なデータベーススペースの容量は、以下の表容量と索引容量を合わせた値になります。
見積もりは、apfwcrtdbenvコマンドまたはapfwsetupdbコマンドで算出することができます。
コマンドの詳細については、“Interstage Business Application Server リファレンス”を参照してください。
要素 | 必要数 | 備考 |
---|---|---|
表容量 | evtchl_max × ( | メッセージ格納DBのユーザ指定部で使用する表容量 |
索引容量 | ( | メッセージ格納DBのユーザ指定部で使用する索引容量 |
注意
数式の中の下記項目は、環境作成定義ファイルの項目です。
activity_max:配置アクティビティの最大予測数
apl_method_avg:ユーザアプリケーション定義で指定されたメソッドの平均数
evtchl_max:イベントチャネル最大数
issuesroot_avg:平均補償ルート情報数
message_max:メッセージの最大予測数
message_len:メッセージ長
message_lenはバイトに変換しておく必要があります。
CEIL:計算結果が整数になるように切り上げます。
メッセージ長については、“1.1.1.1 メッセージ長の見積り式”を参照してください。
JDBCデータソースの各種パラメタの見積り式を以下に説明します。
各パラメタの詳細については、同梱のSymfoware/RDBを利用する場合は“Interstage Business Application Server セットアップガイド”の“SymfowareのJDBC環境の設定”の“データソースのオプション情報設定画面”および“ctuneparamオプションについて”を参照してください。製品版のSymfoware Serverを利用する場合は“Symfoware Server アプリケーション開発ガイド(JDBCドライバ編)”の“データソースのオプション情報設定画面”および“ctuneparamオプションについて”を参照してください。
■最大コネクション数
最大コネクション数の設定値の目安を示します。apfwcrtdbenvコマンドを使用してデータベース環境を作成した場合、設定値は、“Interstage Business Application Server トラブルシューティング”の“symjddefdsコマンド実行時の説明”に示す値となっています。アプリケーションの多重度により、apfwcrtdbenvコマンドで設定した値が下記見積りより小さい場合、必要量を計算し、最大コネクション数に適切な値を設定してください。
データソース | 設定値の目安 |
---|---|
フロー定義DB用データソース | 業務処理開始アプリケーションの多重度の総和 × 1.2 |
メッセージトラッキングDB用データソース | (メッセージトラッキングDBを使用する業務処理開始アプリケーションの多重度の総和 + メッセージトラッキングDBを使用する業務処理実行アプリケーションの多重度の総和) × 1.2 |
メッセージ格納DB用データソース | (メッセージ格納DBを使用する業務処理開始アプリケーションの多重度の総和 + メッセージ格納DBを使用する業務処理実行アプリケーションの多重度の総和) × 1.2 |
■最大プールコネクション数
最大プールコネクション数の設定値の目安を示します。apfwcrtdbenvコマンドを使用してデータベース環境を作成した場合、設定値は、“Interstage Business Application Server トラブルシューティング”の“symjddefdsコマンド実行時の説明”に示す値となっています。アプリケーションの多重度により、apfwcrtdbenvコマンドで設定した値が下記見積りより小さい場合、必要量を計算し、最大プールコネクション数に適切な値を設定してください。
データソース | 設定値の目安 |
---|---|
フロー定義DB用データソース | 業務処理開始アプリケーションの多重度の総和 × 1.2 |
メッセージトラッキングDB用データソース | (メッセージトラッキングDBを使用する業務処理開始アプリケーションの多重度の総和 + メッセージトラッキング機能を使用する業務処理実行アプリケーションの多重度の総和) × 1.2 |
メッセージ格納DB用データソース | (メッセージ格納DBを使用する業務処理開始アプリケーションの多重度の総和 + メッセージ格納DBを使用する業務処理実行アプリケーションの多重度の総和) × 1.2 |
■ステートメントキャッシュ数
ステートメントキャッシュ数の設定値の目安を示します。
データソース | 設定値の目安 |
---|---|
フロー定義DB用データソース | 64 |
メッセージトラッキングDB用データソース | 64 |
メッセージ格納DB用データソース | 7 + 8 × 同時送信数 + 業務処理キャッシュ数 (注1)(注2) |
注1) 同時送信数:1つのアプリケーションから同時に送信する送信先の最大数
注2) 業務処理キャッシュ数:業務処理でデータベースを操作する場合に、業務処理としてのステートメントキャッシュ数
■CLI_MAX_SQL
CLI_MAX_SQLの設定値の目安を示します。
データソース | 設定値の目安 |
---|---|
フロー定義DB用データソース | 65 |
メッセージトラッキングDB用データソース | 65 |
メッセージ格納DB用データソース | 8 + 8 × 同時送信数 + 業務処理キャッシュ数 (注1)(注2) |
注1) 同時送信数:1つのアプリケーションから同時に送信する送信先の最大数
注2) 業務処理キャッシュ数:業務処理でデータベースを操作する場合に、業務処理としてのステートメントキャッシュ数