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Interstage Business Application Server チューニングガイド
FUJITSU Software

5.1.1 データベースの設定(Symfoware/RDBを使う場合)

アプリケーション連携実行基盤のデータベース環境をSymfoware/RDBを使用して作成する場合のチューニングパラメタについて説明します。
なお、製品版のSymfoware Serverを使用している場合、チューニング項目については、Symfoware Serverの最新のマニュアルと照らし合わせ、差異がある場合は、Symfoware Serverのマニュアルを元に算出してください。

5.1.1.1 RDB構成パラメタ

RDB構成パラメタの見積り式を以下に説明します。

定義種別

必要数

備考

RDBLOG

128,128

BIログ書き出しのためのログバッファの枚数とAIログ書き出しのためのログバッファの枚数

RDBEXTMEM

MAX_CONNECT_TCP × 39 + 1728 注1

Symfoware Serverが情報交換として使用する共用メモリの大きさ

RDBCNTNUM

MAX_CONNECT_TCP × 2 + 64 注1

RDBデーモンの要求の最大多重度

RDBASYNCIONUMR

0

データベーススペースへアクセスする際のI/O(read)多重度

RDBASYNCIONUMW

1

データベーススペースへアクセスする際のI/O(write)多重度

RDBREPORTSIZE

10485760

メッセージログファイルのファイルサイズ

注1 MAX_CONNECT_TCPの値は、“5.1.1.2 システム用の動作環境ファイル”を参照してください。

共用バッファプールの定義ファイルに定義するパラメタを以下に示します。

パラメタ

必要数

備考

BUFFER1K

1040

ページ長が1Kのページ数

BUFFER2K

1040

ページ長が2Kのページ数

BUFFER4K

1040

ページ長が4Kのページ数

BUFFER8K

1040

ページ長が8Kのページ数

BUFFER16K

1040

ページ長が16Kのページ数

BUFFER32K

1040

ページ長が32Kのページ数

5.1.1.2 システム用の動作環境ファイル

システム用の動作環境ファイルの見積り式を以下に説明します。

実行パラメタ

必要数

備考

COMMUNICATION_BUFFER

32

ローカルアクセスの場合に、サーバ側で使用するバッファのサイズ

MAX_CONNECT_SYS

20

ローカルで接続できるコネクションの数の最大値

MAX_CONNECT_TCP

(Σa(DB_Num + 1) × mt1) + Σb(DB_Num × mt2)) × 1.2

[可変項目の説明]
・Σa: 業務処理開始アプリケーションの総和
・mt1: 業務処理実行アプリケーションの多重度の最大値
・Σb: 業務処理実行アプリケーションの総和
・DB_Num: メッセージトラッキングDBまたはメッセージ格納DBを使用する場合“1”、両方を使用する場合“2”
・mt2: 業務処理実行アプリケーションの多重度([ワークユニット名] > [モジュール名] > [EJBアプリケーション名] > [アプリケーション環境定義] > [Message-driven Bean拡張情報] > 初期起動インスタンス数)

1つのSymfoware/RDB環境に対しRDB2_TCPで接続できるコネクションの数の最大値

SORT_MEM_SIZE

2112

作業用ソート領域として使うメモリサイズ

WORK_MEM_SIZE

128

作業用テーブルとして使うメモリサイズ

5.1.1.3 テンポラリログファイルの見積り式

テンポラリログファイルの見積り式を以下に説明します。

要素

必要数

備考

トランザクションエントリ数

MAX_CONNECT_TCPの値 注1

同時に実行するトランザクションの最大多重度

BIログ域サイズ

・トランザクションエントリ数が512より少ない場合
MAX_CONNECT_TCPの値 [MB] 注1

・トランザクションエントリ数が512以上の場合
MAX_CONNECT_TCPの値 ÷ 2 [MB] 注1

なお、メッセージとDBの整合性保証機能を使用する場合は、上記に下記の計算結果を加算する。
(8K + a) × b × 5 [バイト]
a: アプリケーションで使用するメッセージ長。メッセージ長は、“1.1.1.1 メッセージ長の見積り式”で算出してください。
b: メッセージとDBの整合性保証機能を使用するアプリケーションのスレッド数

BIログデータを書き出すためのテンポラリログファイルの領域のサイズ。

AIログ域サイズ

・トランザクションエントリ数が512より少ない場合
MAX_CONNECT_TCPの値 [MB] 注1

・トランザクションエントリ数が512以上の場合
MAX_CONNECT_TCPの値 ÷ 2 [MB] 注1

なお、メッセージとDBの整合性保証機能を使用する場合は、上記に下記の計算結果を加算する。
(8K + a) × b × 5 [バイト]
a: アプリケーションで使用するメッセージ長。メッセージ長は、“1.1.1.1 メッセージ長の見積り式”で算出してください。
b: メッセージとDBの整合性保証機能を使用するアプリケーションのスレッド数

AIログデータを書き出すためのテンポラリログファイルの領域のサイズ。

リカバリログ量

・トランザクションエントリ数が512以下の場合
AIログ域サイズ ÷ 8 [MB]

・トランザクションエントリ数が512より多い場合
AIログ域サイズ ÷ 16 [MB]

Symfoware/RDBがダウンした場合にSymfoware/RDBが再起動時に実施するリカバリ処理を行うためのAIログ域中のAIログのサイズ

注1 MAX_CONNECT_TCPの値は、“5.1.1.2 システム用の動作環境ファイル”を参照してください。

5.1.1.4 RDBディクショナリの見積り式

RDBディクショナリの見積り式を以下に説明します。

要素

必要数

備考

フロー定義DB

基礎値: 987K × 1.2 ≒ 1200K [バイト]

フロー定義DBのRDBディクショナリの必要量

メッセージトラッキングDB

基礎値: 734K × 1.2 ≒ 900K [バイト]

メッセージトラッキングDBのRDBディクショナリの必要量

メッセージ格納DB

基礎値: (1143K + イベントチャネル数 × 1030K) × 1.2 [バイト] 注1

メッセージ格納DBのRDBディクショナリの必要量

注1 イベントチャネル数には、メッセージとDBの整合性保証機能で使用するイベントチャネル数を指定します。

5.1.1.5 アーカイブログファイルの見積り式

アーカイブログファイルの見積り式を以下に説明します。

要素

必要数

備考

アーカイブログ量

バックアップ周期内に発生するトランザクション × ((64K + msg) × 1.3) [バイト]
msg: メッセージとDBの整合性保証機能を使用する場合、8K + アプリケーションで使用するメッセージ長を指定します。メッセージ長については、“1.1.1.1 メッセージ長の見積り式”を参照してください。

アプリケーション連携実行基盤で使用するアーカイブログ量

5.1.1.6 データベーススペース(フロー定義DB)の見積り式

フロー定義DBのデータベーススペースの見積り式を以下に説明します。
実際に必要なデータベーススペースの容量は、以下の表容量と索引容量を合わせた値になります。

見積もりは、apfwcrtdbenvコマンドまたはapfwsetupdbコマンドで算出することができます。
コマンドの詳細については、“Interstage Business Application Server リファレンス”を参照してください。

要素

必要数

備考

表容量

CEIL(((CEIL(flow_def_max / 57) + 1) × 32,768 × 1.3) / 32,768) × 32,768 +
CEIL(((CEIL(flow_def_max / 24) + 1) × 32,768 × 1.3) / 32,768) × 32,768 +
CEIL(((CEIL(3×activity_max + 5) × flow_def_max) / 1) + 1) × 32,768 × 1.3) / 32,768) × 32,768 +
CEIL(((CEIL(((3×activity_max + 5) × flow_def_max) / 1) + 1) × 32,768 × 1.3) / 32,768) × 32,768 +
CEIL(((
α
) / 32,768) × 32,768
+6,144 [バイト]

計算式内に表記されているα部分は、下記の基準に従って計算してください。
32,674≧β の場合(A)を採用
32,674<βの場合(B)を採用

β=299 + (CEIL(1.88×(activity_max × 340 + 750)) + 17,257)×flow_def_max )

(A) {CEIL(flow_def_max / FLOOR(32,674 /β)) + 1} × 32,768 × 1.3
(B) {CEIL(β/ 32,616) × flow_def_max + 1} × 32,768 × 1.3

フロー定義DBで使用する表容量

索引容量

(
(CEIL(((CEIL(flow_def_max / 700) + 1) × 32,768 × 1.3) / 32,768) × 32,768) × 2 +
(CEIL(((CEIL(flow_def_max / 80) + 1) × 32,768× 1.3) / 32,768) × 32,768) × 3 +
(CEIL(((CEIL(((3 × activity_max + 5) ×flow_def_max) / 700) + 1) × 32,768 × 1.3) / 32,768) × 32,768) × 2 +6,144
) + (
  × 2 +

× 2 +

× 2

3,072
) [バイト]

フロー定義DBで使用する索引容量

注意

  • 数式の中の下記項目は、環境作成定義ファイルの項目です。

    • activity_max:配置アクティビティの最大予測数

    • flow_def_max:運用で登録されるフロー定義の最大予測数

  • CEIL:計算結果が整数になるように切り上げます。

5.1.1.7 データベーススペース(メッセージトラッキングDB)の見積り式

メッセージトラッキングDBのデータベーススペースの見積り式を以下に説明します。
実際に必要なデータベーススペースの容量は、以下の表容量と索引容量を合わせた値になります。

見積もりは、apfwcrtdbenvコマンドまたはapfwsetupdbコマンドで算出することができます。
コマンドの詳細については、“Interstage Business Application Server リファレンス”を参照してください。

要素

必要数

備考

表容量

CEIL((
α
) / 32,768 ) × 32,768
+ 6,144 [バイト]

計算式内に表記されているα部分は、下記の基準に従って計算してください。
32,674≧β の場合(A)を採用
32,674<βの場合(B)を採用

β=58,223 + (activity_pass_total× 1024 )+ message_len

message_lenはByte変換しておくこと

(A) {CEIL(track_cycle_max / FLOOR(32,674 /β)) +1} × 32,768 × 1.3
(B) {CEIL(β/ 32,616) × track_cycle_max + 1} × 32,768 × 1.3

メッセージトラッキングDBで使用する表容量

索引容量

(
CEIL(((CEIL(track_cycle_max / 350) + 1) × 16,384 × 1.3) / 16,384) × 16,384 +
CEIL(((CEIL(track_cycle_max / 5) + 1) × 8,192 × 1.3) / 8,192) × 8,192 +
6,144
) +  (
  +

  +

3,072) [バイト]

メッセージトラッキングDBで使用する索引容量

注意

  • 数式の中の下記項目は、環境作成定義ファイルの項目です。

    • activity_pass_total:総アクティビティ通過最大数

    • message_len:メッセージ長

    • track_cycle_max:メッセージトラッキング情報保有最大件数

  • message_lenはバイトに変換しておく必要があります。

  • CEIL:計算結果が整数になるように切り上げます。

  • メッセージ長については、“1.1.1.1 メッセージ長の見積り式”を参照してください。

5.1.1.8 データベーススペース(メッセージ格納DBのシステム固有部)の見積り式

メッセージ格納DBのシステム固有部のデータベーススペースの見積り式を以下に説明します。
実際に必要なデータベーススペースの容量は、以下の表容量と索引容量を合わせた値になります。

見積もりは、apfwcrtdbenvコマンドまたはapfwsetupdbコマンドで算出することができます。
コマンドの詳細については、“Interstage Business Application Server リファレンス”を参照してください。

要素

必要数

備考

表容量

110,592 +
CEIL(((CEIL(evtchl_total / 90) + 1 ) × 32,768 × 1.3) / 32,768 ) × 32,768 [バイト]

メッセージ格納DBのシステム固有部で使用する表容量

索引容量

(
(CEIL(((CEIL((message_max × 2) / 350) + 1) × 16,384 × 1.3) / 16,384) × 16,384) × 2+
CEIL(((CEIL(message_max / 350) + 1) × 16,384 × 1.3) / 16,384) × 16,384 +
CEIL(((CEIL(message_max / 365) + 1) × 16,384 × 1.3) / 16,384) × 16,384 +
CEIL(((CEIL(message_max / 160) + 1) × 8,192 × 1.3) / 8,192) × 8,192
) + (
150,528 +
  +


) [バイト]

メッセージ格納DBのシステム固有部で使用する索引容量

注意

  • 数式の中の下記項目は、環境作成定義ファイルの項目です。

    • evtchl_total:総イベントチャネル数

    • message_max:メッセージの最大予測数

  • CEIL:計算結果が整数になるように切り上げます。

5.1.1.9 データベーススペース(メッセージ格納DBのユーザ指定部)の見積り式

メッセージ格納DBのユーザ指定部のデータベーススペースの見積り式を以下に説明します。
実際に必要なデータベーススペースの容量は、以下の表容量と索引容量を合わせた値になります。

見積もりは、apfwcrtdbenvコマンドまたはapfwsetupdbコマンドで算出することができます。
コマンドの詳細については、“Interstage Business Application Server リファレンス”を参照してください。

要素

必要数

備考

表容量

evtchl_max × (
CEIL(((CEIL((message_max × 2) / 378) + 1) × 16,384 × 1.3 ) / 16,384) × 16,384 +
CEIL((
(
α
) / 32,768) ×32,768
) [バイト]

計算式内に表記されているα部分は、下記の基準に従って計算してください。
32,674≧β の場合(A)を採用
32,674<βの場合(B)を採用

β=8072 +( ( ( ((issuesroot_avg×128)+(apl_method_avg × 166) +2,048) × activity_max + 10,240 + message_len) / 1024) * 1024)

message_lenはByte変換しておくこと

(A) {CEIL(message_max / FLOOR(32,674 /β)) + 1} × 32,768 × 1.3
(B) {CEIL(β/ 32,616) × message_max + 1} × 32,768 × 1.3

メッセージ格納DBのユーザ指定部で使用する表容量

索引容量

(
((CEIL ((((message_max × 2) / 350) + 1) × 16,384 × 1.3) / 16,384) × 16,384) × 2 +
(CEIL (((message_max / 350) + 1) × 16,384 × 1.3) / 16,384) × 16,384 +
(CEIL (((message_max / 365) + 1) × 16,384 × 1.3) / 16,384) × 16,384 +
(CEIL (((message_max / 160) + 1) × 16,384 × 1.3) / 16,384) × 16,384
) + (
evtchl_max × (
  × 2 +

  +




)) [バイト]

メッセージ格納DBのユーザ指定部で使用する索引容量

注意

  • 数式の中の下記項目は、環境作成定義ファイルの項目です。

    • activity_max:配置アクティビティの最大予測数

    • apl_method_avg:ユーザアプリケーション定義で指定されたメソッドの平均数

    • evtchl_max:イベントチャネル最大数

    • issuesroot_avg:平均補償ルート情報数

    • message_max:メッセージの最大予測数

    • message_len:メッセージ長

  • message_lenはバイトに変換しておく必要があります。

  • CEIL:計算結果が整数になるように切り上げます。

  • メッセージ長については、“1.1.1.1 メッセージ長の見積り式”を参照してください。

5.1.1.10 JDBCデータソースの見積り式

JDBCデータソースの各種パラメタの見積り式を以下に説明します。
各パラメタの詳細については、同梱のSymfoware/RDBを利用する場合は“Interstage Business Application Server セットアップガイド”の“SymfowareのJDBC環境の設定”の“データソースのオプション情報設定画面”および“ctuneparamオプションについて”を参照してください。製品版のSymfoware Serverを利用する場合は“Symfoware Server アプリケーション開発ガイド(JDBCドライバ編)”の“データソースのオプション情報設定画面”および“ctuneparamオプションについて”を参照してください。

最大コネクション数

最大コネクション数の設定値の目安を示します。apfwcrtdbenvコマンドを使用してデータベース環境を作成した場合、設定値は、“Interstage Business Application Server トラブルシューティング”の“symjddefdsコマンド実行時の説明”に示す値となっています。アプリケーションの多重度により、apfwcrtdbenvコマンドで設定した値が下記見積りより小さい場合、必要量を計算し、最大コネクション数に適切な値を設定してください。

データソース

設定値の目安

フロー定義DB用データソース

業務処理開始アプリケーションの多重度の総和 × 1.2

メッセージトラッキングDB用データソース

(メッセージトラッキングDBを使用する業務処理開始アプリケーションの多重度の総和 + メッセージトラッキングDBを使用する業務処理実行アプリケーションの多重度の総和) × 1.2

メッセージ格納DB用データソース

(メッセージ格納DBを使用する業務処理開始アプリケーションの多重度の総和 + メッセージ格納DBを使用する業務処理実行アプリケーションの多重度の総和) × 1.2

最大プールコネクション数

最大プールコネクション数の設定値の目安を示します。apfwcrtdbenvコマンドを使用してデータベース環境を作成した場合、設定値は、“Interstage Business Application Server トラブルシューティング”の“symjddefdsコマンド実行時の説明”に示す値となっています。アプリケーションの多重度により、apfwcrtdbenvコマンドで設定した値が下記見積りより小さい場合、必要量を計算し、最大プールコネクション数に適切な値を設定してください。

データソース

設定値の目安

フロー定義DB用データソース

業務処理開始アプリケーションの多重度の総和 × 1.2

メッセージトラッキングDB用データソース

(メッセージトラッキングDBを使用する業務処理開始アプリケーションの多重度の総和 + メッセージトラッキング機能を使用する業務処理実行アプリケーションの多重度の総和) × 1.2

メッセージ格納DB用データソース

(メッセージ格納DBを使用する業務処理開始アプリケーションの多重度の総和 + メッセージ格納DBを使用する業務処理実行アプリケーションの多重度の総和) × 1.2

ステートメントキャッシュ数

ステートメントキャッシュ数の設定値の目安を示します。

データソース

設定値の目安

フロー定義DB用データソース

64

メッセージトラッキングDB用データソース

64

メッセージ格納DB用データソース

7 + 8 × 同時送信数 + 業務処理キャッシュ数 注1)(注2

注1 同時送信数:1つのアプリケーションから同時に送信する送信先の最大数
2) 業務処理キャッシュ数:業務処理でデータベースを操作する場合に、業務処理としてのステートメントキャッシュ数

CLI_MAX_SQL

CLI_MAX_SQLの設定値の目安を示します。

データソース

設定値の目安

フロー定義DB用データソース

65

メッセージトラッキングDB用データソース

65

メッセージ格納DB用データソース

8 + 8 × 同時送信数 + 業務処理キャッシュ数 1)(2)

1) 同時送信数:1つのアプリケーションから同時に送信する送信先の最大数
注2 業務処理キャッシュ数:業務処理でデータベースを操作する場合に、業務処理としてのステートメントキャッシュ数