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Interstage Studio J Business Kit 解説書
FUJITSU Software

2.2.4 HTMLファイルの作成

JBKプラグインを使用するためのHTMLファイルの作成方法を説明します。

<APPLET>タグによるアプレットの指定方法の詳細は、JDKのドキュメントを参照してください。なお、JBKプラグインで使用可能な<APPLET>タグの属性の詳細は、“サポートしている<APPLET>タグの属性”を参照してください。

HTMLファイルの作成方法

JBKプラグインを使用する場合のHTMLファイルの作成方法を示します。

  1. <APPLET>...</APPLET>タグの代わりに、<OBJECT>...</OBJECT>タグを使用します。

  2. <OBJECT>タグのCLASSID属性に、“CLSID:BEA62964-C40B-11D1-AACA-00A0C9216A67”を指定します。この指定により、Internet ExplorerがJBKプラグインを自動的に実行するようになります。

  3. <OBJECT>...</OBJECT>タグの間に、以下の<PARAM>タグを記述します。

    <PARAM NAME="TYPE" VALUE="application/x-JBK-Plugin">

  4. <APPLET>タグに指定する属性のうち、以下の属性はそのまま<OBJECT>タグの中に記述します。

    • WIDTH、HEIGHT(必須属性)

    • ALIGN、HSPACE、VSPACE(オプション属性)

  5. <APPLET>タグに指定する属性のうち、上記以外の属性は<OBJECT>...</OBJECT>の間に<PARAM>タグを用いて記述します。このとき、<PARAM>タグの記述方法は、<PARAM NAME="属性名" VALUE="属性値">となります。

  6. アプレットに渡すパラメータの指定(<APPLET>...</APPLET>間の<PARAM>タグによる指定)は、そのままの形式で<OBJECT>...</OBJECT>の間に記述します。

アプレットにフォーカスが設定されている場合、ブラウザのショートカットキーは無効になります。Internet Explorerでは、アプレットを表示しているページを【Ctrl】+【N】で新規ウィンドウを開いた場合、 アプレットにフォーカスが設定され、ショートカットキーが無効になることがあります。
アプレット開始時にフォーカスを設定したくない場合は、<OBJECT>...</OBJECT>タグの間に、以下の<PARAM>タグを記述します。

<PARAM NAME="initial_focus" VALUE="false">

また、アプレットへのタブ移動を抑止したい場合は、<OBJECT>タグに"tabIndex=-1"というプロパティを設定してください。


HTMLファイルの記述例

<APPLET>タグの記述を、JBKプラグインを使用するための記述形式に変更する例を、次に示します。

  • <APPLET>タグによる記述例(JBKプラグインを使用しない場合)

    <APPLET NAME="sample" CODE="Sample.class" ARCHIVE="sample.jar" WIDTH=100 HEIGHT=100>
      <PARAM NAME="color" VALUE="blue">
      <PARAM NAME="useDefault" VALUE="true">
    </APPLET>
  • JBKプラグインを使用するための記述形式

    <OBJECT CLASSID="CLSID:BEA62964-C40B-11D1-AACA-00A0C9216A67"
      WIDTH=100 HEIGHT=100>
      <PARAM NAME="TYPE" VALUE="application/x-JBK-Plugin">
      <PARAM NAME="NAME" VALUE="sample">
      <PARAM NAME="CODE" VALUE="Sample.class">
      <PARAM NAME="ARCHIVE" VALUE="sample.jar">
      <PARAM NAME="color" VALUE="blue">
      <PARAM NAME="useDefault" VALUE="true">
    </OBJECT>

非表示状態のアプレットを使用する場合

HTMLで<object>要素を非表示にするには、以下の方法があります。

方法1

width=0,height=0でobjectタグを生成する。

この場合、画面は見えなくなりますが、アプレット起動により画面がフォーカスを持ってしまったり、HTML上でのタブ切り替え(Tab押下)にてアプレットにフォーカスが設定されてしまう場合があります。

そのため、objectにtabindex=-1という属性を設定して、その画面にフォーカスを移動させないようにしてください。

方法2

<object>タグを囲む<div>タグを用意し、表示スタイルを非表示にする(display=noneまたはvisibility=hidden)。

ただし、最初から非表示状態の場合は、JBKプラグインのコントロールが生成されず、アプレットが開始されません。最初は表示状態で生成し、その後に表示スタイルを非表示状態にしてください。

注意

JBKプラグインは、ウィンドウのサイズが確定した後アプレットを生成しています。そのため、アプレットの起動時に非表示状態の場合は、アプレットが起動できない場合があります。

  • <object>タグをスクリプトで挿入していて、同じイベントハンドラ上で表示スタイルを非表示状態にした場合

    objectのウィンドウの大きさが通知される前に非表示状態となるため、アプレットの子ウィンドウの生成が開始できない状態になっています。この場合は表示スタイルを非表示状態にする処理を、スクリプトのsetTimeout()関数を使用して次のイベントとして処理させてください。

  • Internet Explorer 11以降で“width=0,height=0”を指定してアプレットを作成する場合

    “width=0,height=0”を指定した場合の実際のアプレットのサイズが、Internet Explorer 11では「0×0」となったため、ウィンドウのサイズが確定せず待ち合わせを行いアプレットが起動できません。
    この場合は、以下の指定をして待ち合わせを行わずにアプレットを起動させてください。

    <OBJECT>...</OBJECT>間の<PARAM>タグによる指定

    <param name="@JBKCHECKSIZE" value="false">

    true:ウィンドウの大きさが通知されるまでアプレットの生成を待つ(デフォルト)
    false:ウィンドウの大きさを確認せずアプレットの生成を行う

サポートしている<APPLET>タグの属性

JBKプラグインでは、以下の<APPLET>タグの属性が指定できます。

注意

属性名およびパラメータ名の大文字・小文字の扱い

  • <APPLET>タグの属性をJBKプラグイン用のHTMLファイルに記述する場合には、<APPLET>タグ内に記述する場合と同様、属性名の大文字、小文字は区別されません。例えば、アプレットのクラス名を指定する場合には、属性名は“CODE”と“code”のどちらで記述してもかまいません。

  • JBKプラグインを使用してアプレットを実行する場合には、アプレットに渡すパラメータ名の大文字・小文字は区別されません。

注意

ブラウザウィンドウのモーダル制御抑止

アプレットからモーダルダイアログを表示した場合は、アプレットを貼り付けているブラウザウィンドウを使用不可にするモーダル制御を行います。この制御により、アプレットからフレームを表示し、そこからモーダルダイアログを表示する構成の場合は、モーダルダイアログを閉じたときに、ブラウザウィンドウがモーダルダイアログを呼び出したフレームウィンドウより前面化されるという状態になります。

このような場合には、アプリケーションのHTMLで以下のパラメータを設定することで、ブラウザウィンドウのモーダル制御を抑止できるようになります。

<PARAM NAME="@JBKTOPMODAL" VALUE="false">

ただし、HTML内のアプレットの中で1つでも上記の指定をした場合は、そのHTMLを表示しているブラウザウィンドウのモーダル制御を行いません。

ポイント

Java Plug-inとのHTMLファイルの互換性

JBKプラグインを使用するためのHTMLファイルは、Oracle社のJava Plug-inを使用するためのHTMLファイルとの互換性を考慮しています。Java Plug-inを使用するためのHTMLファイルを用いてJBKプラグインを使用したい場合には、HTMLファイル内の以下の箇所を変更するだけでかまいません。

  • Java Plug-inを使用するためのHTMLファイルに記述されている<OBJECT>タグのCLASSID属性を、“CLSID:BEA62964-C40B-11D1-AACA-00A0C9216A67”に変更してください。

  • <OBJECT>タグ内に以下のようなCODEBASE属性の記述がある場合は、その記述を取り除いてください。

    codebase=“Java Plug-inのダウンロード元URL”

    “Java Plug-inのダウンロード元URL”の部分には、Java Plug-inをダウンロードするためのURLが記述されています。

  • <OBJECT>...</OBJECT>タグの間に、以下のような<PARAM>タグが記述されているかどうかを確認してください。

    <PARAM NAME="type" VALUE=“Java Plug-inの型情報”>

    “Java Plug-inの型情報”の部分には、Java Plug-inが内部で使用する型情報が以下のいずれかの形式で記述されています(これらの型名は、Java Plug-inのバージョンアップにより変更される可能性もあります)。

    1. application/x-java-applet

    2. application/x-java-applet;version=nnn

    3. application/x-java-bean

    4. application/x-java-bean;version=nnn

      (nnnは、Java Plug-inのバージョン番号)

    このようなタグが記述されている場合は、この<PARAM>タグを以下の記述に置き換えてください。このようなタグが記述されていない場合は、<OBJECT>...</OBJECT>タグの間に以下の<PARAM>タグの記述を追加してください。

    <PARAM NAME="TYPE" VALUE="application/x-JBK-Plugin">