以下の方法を用いて、障害管理のSNMPトラップ監視をサポートしている装置においてSNMPトラップ監視の設定が正しく行われているかを確認してください。SNMPトラップ監視をサポートしている装置は、「1.2.9 サポートレベル」を参照してください。
本製品ではベンダー固有ではないSNMPトラップであるGeneric Trap 0-5を受信し、その内容をデコードしてイベントに表示します(このイベントは、Systemwalker Centric Manager連携やShell/Bat連携は行いません)。Generic Trap 0-5のうち、一般的な装置が発行するトラップにCOLD START Trapがあります。このトラップを使って正しくSNMPトラップを受信できるかテストします。
管理対象の装置のON/OFFや各種設定(ETERNUS ディスクアレイではSNMP環境の設定)などを行うことで、装置側がCOLD START Trapなどを送信します。これに対して、このイベントが表示されるか確認してください。
なお、Generic Trap 0-5は通常は不要なため、テスト完了後は以下の方法で抑止することもできます。
以下の定義ファイルを編集します。
マネージャーのOS種別 | 絶対パス名 |
---|---|
Windows | $ENV_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\sanma.conf |
Solaris OS、 | /etc/opt/FJSVssmgr/current/sanma.conf |
DISPLAY_SNMP_STANDARD_EVENTを"0"に編集してください(0=非表示、1=表示)。
Webコンソールで設定ファイルの更新を実行して、定義ファイルをプログラムに取り込みます。
サーバノードエージェントは、テスト用のSNMPトラップを発行する以下のコマンドを提供しています。
エージェントのOS種別 | コマンド名(絶対パス) |
---|---|
Windows | $INS_DIR\ESC\Agent\bin\traptest [ipAddress] |
Solaris OS、 | /opt/FJSVssage/bin/traptest [ipAddress] |
ipAddress には、サーバノードが複数IPアドレスを保持している環境時だけ、マネージャーが認識しているサーバノードのIPアドレス(エージェント起動IPアドレス)を指定します。なお、テストの結果、イベントが正しく通知されない場合は、IPアドレスを正しく指定しているか確認してください。
装置のSNMPトラップ監視の設定が正しく行われている場合は、本コマンドを実行するとWebコンソールにイベントが通知されます。
SNMPトラップに対する振る舞いを変更する場合は、「A.5 SNMPトラップXML定義ファイル説明」を参照してください。
参考
テスト用のSNMPトラップのコミュニティー名は、public固定です。
標準SNMPトラップでは、イベントをSystemwalker Centric Manager連携やShell/Bat連携させることができません。装置からのSNMPトラップのSystemwalker Centric Manager連携、Shell/Bat連携のテストは、運用管理サーバ上に提供しているテスト用SNMPトラップ仮発行コマンドでテストします。このコマンドは、SNMPトラップがあたかも監視対象の装置から送信されたようにSNMPトラップの内部情報を変更し、自分自身のSNMPトラップ受付ポートに送信します。イベントの内容は、Systemwalker Centric Manager連携やShell/Bat連携されるレベルのため、Systemwalker Centric Manager連携、Shell/Bat連携のテストが可能です。サーバノードエージェントのSNMPトラップのShell/Bat連携のテストは、【テスト2】の方法でテストします。
引数のIPアドレスは本製品上で登録されている装置(ETERNUS ディスクアレイ、またはファイバーチャネルスイッチ)のIPアドレスを使用してください。この擬似SNMPトラップ内容はイベントログにも反映されます。
本製品登録済みのETERNUS DX series, ETERNUS AF オールフラッシュアレイ, ETERNUS DX200FのSNMPトラップを擬似的に発生させる場合、以下のコマンドを実行してください。このコマンドは、マネージャー自身で作成した擬似トラップを、マネージャー自身で受信し、イベント表示、Shell/Bat連携が正しく動作するかのテストを確認するものです。擬似トラップ内容は、FANフォルトの障害をCommunity名publicで擬似的に発行します。この擬似トラップ障害内容はテスト用の任意のものであり、実際とは異なります。
また、ETERNUS ディスクアレイは、ETERNUS Web GUIの「SNMPトラップ送信テスト」機能を使用して、装置からSNMPトラップを発行できます。トラップ障害内容は擬似ですが、実在するETERNUS ディスクアレイからトラップが送信されるため、実際の動作に等しいテストを実施できます。
マネージャーのOS種別 | コマンド名(絶対パス) |
---|---|
Windows | $INS_DIR\ESC\Manager\opt\FJSVssmgr\bin\grtraptest ipAddress |
Solaris OS、 | /opt/FJSVssmgr/bin/grtraptest ip-address |
本製品登録済みのファイバーチャネルスイッチのSNMPトラップを擬似的に発生させる場合、以下のコマンドを実行してください(ポートフォルトの障害を擬似的に発行します)。
マネージャーのOS種別 | コマンド名(絶対パス) |
---|---|
Windows | $INS_DIR\ESC\Manager\opt\FJSVssmgr\bin\swtraptest ipAddress |
Solaris OS、 | /opt/FJSVssmgr/bin/swtraptest ip-address |
注意
【テスト1】および【テスト3】は、SNMPv1を使用する装置に対して実施してください。SNMPv3を使用する装置からのSNMPトラップ受信確認は、装置側の機能を利用してください。