ここでは、運用ドメインのローカルクラスまたは共用クラスの論理ボリューム (ここでは運用ボリュームと呼ぶ) のデータを、運用ドメインとは異なるドメインに属しているサーバ (ここではドメイン外バックアップサーバと呼ぶ) からバックアップ/リストアする方法について説明します。
ドメイン外バックアップサーバからのバックアップ/リストアの運用形態は、以下の 4 つのタイプに分類できます。
複製を持たない論理ボリュームのバックアップとリストア
参照
詳細については、7.12.1 複製を持たない論理ボリュームのバックアップとリストアを参照してください。
スライス切離しによるスナップショットを使用したバックアップとリストア
参照
詳細については、7.12.2 スライス切離しによるスナップショットを使用したバックアップとリストアを参照してください。
プロキシボリュームによるスナップショットを使用したバックアップとリストア
参照
詳細については、7.12.3 プロキシボリュームによるスナップショットを使用したバックアップとリストア を参照してください。
ディスク装置のコピー機能を使用したバックアップとリストア
参照
詳細については、7.12.4 ディスク装置のコピー機能を使用したバックアップとリストア を参照してください。
それぞれの運用形態の特徴を下の表に示します。
運用形態 | オンライン | バックアップ対象 | ディスク装置のコピー機能 | 運用ボリューム | 必須コンポーネント (運用ドメイン) (*2) |
---|---|---|---|---|---|
1 | 不可 | 運用ボリューム | - | 任意 | GDS |
2 | 可 | 一時切離しスライス | - | 以下のいずれか (*3) | GDS |
3 | 可 | プロキシボリューム | - | 以下のいずれか (*4) | GDS および |
アドバンスト・コピー機能 | 以下のいずれか (*5) | ||||
Dell EMC TimeFinder または | 以下のいずれか (*6) | ||||
4 | 可 | ディスク装置のコピー機能によるコピー先の非 SDX ディスク | Dell EMC TimeFinder または | 任意 | GDS |
GDS : Global Disk Services
GDS Snapshot : Global Disk Services Snapshot
ここでは、ボリュームのタイプを以下のように分類して表記しています。
タイプ | 説明 |
---|---|
single | シングルディスクに作成されたシングルボリューム。 |
mirror | ひとつ以上のディスクが接続されているミラーグループに作成されたミラーボリューム。 |
concat | コンカチネーショングループに作成されたボリューム。 |
stripe | ストライプグループに作成されたストライプボリューム。 |
concat + mirror | ひとつ以上のコンカチネーショングループが接続されているミラーグループに作成されたミラーボリューム。 |
stripe + mirror | ひとつ以上のストライプグループが接続されているミラーグループに作成されたミラーボリューム。 |
(concat + mirror) | ひとつのディスクとひとつ以上のコンカチネーショングループが接続されているミラーグループに作成されたミラーボリューム。 |
(stripe + mirror) | ひとつのディスクとひとつ以上のストライプグループが接続されているミラーグループに作成されたミラーボリューム。 |
ドメイン外バックアップサーバでは、シャドウボリュームを作成するため、GDS と GDS Snapshot の導入が必須です。
「3.14 スライス切離しによるスナップショット」を参照してください。
「2.3.12 プロキシ構成の前提条件」を参照してください。
「2.3.12 プロキシ構成の前提条件」および「A.8 プロキシ構成におけるアドバンスト・コピー機能の利用」を参照してください。
「2.3.12 プロキシ構成の前提条件」および「3.19 プロキシ構成における Dell EMC TimeFinder および Dell EMC SRDF の利用」を参照してください。
Dell EMC TimeFinder または Dell EMC SRDF を使用する運用形態は 2 種類あります。それぞれ以下の特徴があります。
プロキシボリュームによるスナップショットを使用したバックアップとリストア
SYMCLI コマンドを使わず、GDS と GDS Snapshot のコマンドのみを使用してスナップショット操作を行うことができます。運用ボリュームに対してストライピングまたはコンカチネーションを適用している場合は、プロキシボリュームへのコピー処理は、TimeFinder、SRDF ではなく、ソフトコピー機能によって実行されます。
ハードコピー機能を使用したバックアップとリストア
運用ボリュームのタイプによらず、TimeFinder または SRDF のコピー先のディスク領域をバックアップ対象にすることができます。