ディスクグループは、ミラーリング、ストライピング、コンカチネート、または、スイッチするディスクどうしを入れておくための器の役割を果たします。ディスクグループのことを、単に「グループ」と呼ぶ場合もあります。
グループの属性のひとつに、タイプ属性があります。タイプ属性は、以下のいずれかの値をとります。
ミラー
ネットミラー【4.3A40以降】【RHEL6】
ストライプ
コンカチネーション
スイッチ
複数のディスクをグループに接続することによって、グループのタイプ属性値に応じて、以下のいずれかの機能がグループ単位に適用されます。
ミラーリング
サーバ間ミラーリング【4.3A40以降】【RHEL6】
ストライピング
コンカチネート
スイッチ
グループを他のグループに接続して、グループを階層化することもできます。他のグループに属しているグループを下位グループと呼び、他のグループが属しているグループを上位グループと呼びます。
他のグループに属しているグループは、そのグループ自体のタイプ属性値に応じた機能を保持したまま、グループに属しているディスクと同様な役割を果たします。例えば、複数のストライプタイプのグループをミラータイプのグループに接続した場合、ストライプタイプのグループどうしがミラーリングされます。つまり、ストライプタイプのグループに属しているディスクは、ストライピングされ、かつミラーリングされます。
注意
特に記載がなければ、ミラータイプのグループの説明は、ネットミラータイプのグループにも当てはまります。
属性
グループには、以下の属性があります。
クラスの中でグループを識別するための属性です。
グループの種別を表す属性です。次のいずれかの値が設定できます。
グループに属しているディスクおよび下位グループは、互いにミラーリングされます。グループには、合わせて最大 8 個までのディスクおよび下位グループが接続できます。つまり、最大で 8 多重までのミラーリングが可能です。
グループに属しているディスクは、互いにサーバ間ミラーリングされます。グループには、合わせて最大 2 個までのディスクが接続できます。つまり、最大で 2 多重までのサーバ間ミラーリングが可能です。
グループに属しているディスクおよび下位グループは、それぞれをストライプ列として、ストライピングされます。グループには、合わせて最大 64 個までのディスクおよび下位グループが接続できます。つまり、最大で 64 列までのストライピングが可能です。
グループに属しているディスクは、コンカチネート (連結) されます。グループには、合わせて最大 64 個までのディスクが接続できます。つまり、最大で 64 個までのディスクをコンカチネートできます。
1 つの運用ディスクと 1 つ以下の待機ディスクでグループが構成されます。待機ディスクが接続されていれば、運用ディスクと待機ディスクの役割の切替えが可能です。
ストライプタイプのグループにおいて、ストライピングのデータ分割サイズを表す属性です。設定できるサイズは (2 のべき乗)×512 バイトで、以下の条件を満たします。
最小値: 512 バイト
最大値: 以下の中で一番小さい値
(2 の 30乗)×512 バイト(= 512GB)
グループ内で最小のディスクの有効サイズ
グループ内で最小の下位グループの有効サイズ
スイッチタイプのグループに接続されているディスクのうち、運用状態のディスクを表す属性です。
操作
グループに対して、以下の操作を行うことができます。
sdxdisk -C コマンドを使ってディスクを接続するとき、および、sdxgroup -C コマンドを使ってグループを接続するときに、新しい (上位) グループ名を指定すると、自動的に (上位) グループが作成されます。
運用管理ビューを使用する場合は、「6.6.1.5 グループ構成」を参照してください。
sdxdisk -D コマンドを使って、接続されている唯一のディスクを切断するとき、および、sdxgroup -D コマンドを使って、接続されている唯一の下位グループを切断するときに、自動的に (上位) グループが削除されます。また、sdxgroup -R コマンドを使って削除することもできます。
運用管理ビューを使用する場合は、「9.3.1.3 グループの削除」を参照してください。
sdxgroup -C コマンドを使って、特定の他のグループへグループを追加することができます。他のグループに接続されたグループのことを特に下位グループと呼び、他のグループが接続されたグループのことを特に上位グループと呼びます。
運用管理ビューを使用する場合は、「8.2.1.3 グループ構成」を参照してください。
sdxgroup -D コマンドを使って、上位グループから下位グループを取り除きます。
運用管理ビューを使用する場合は、「8.2.1.3 グループ構成」を参照してください。
sdxinfo コマンドを使って、グループの状態を表示することができます。
運用管理ビューを使用する場合は、「7.1 構成/状態の確認と状態監視」を参照してください。
sdxattr -G コマンドを使って、グループの属性値を変更できます。
運用管理ビューを使用する場合は、「8.2.1.3 グループ構成」を参照してください。
参照