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PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書 4.5
FUJITSU Software

D.18 コマンドによるボリューム作成操作の流れ

ここでは、コマンドを使って、ボリュームを作成する操作の流れについて説明します。
環境構築時の参考にしてください。
詳しくは、各コマンドのリファレンスマニュアルを参照してください。

参考

システムディスクをミラーリングする手順については、「第7章 コマンドによるシステムディスクミラーリングの設定と解除」を参照してください。

注意

PRIMECLUSTER システムの場合

GDS のクラスやボリュームなどのオブジェクトの構成を定義する前に、PRIMECLUSTER のリソース登録を行う必要があります。リソース登録の詳細については、「PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書」を参照してください。


(1) ミラーボリュームの作成

例として物理ディスク c1t0d0 と c2t0d0 をミラーリングしてボリュームを作成する手順を示します。

1) ディスクをクラスへ登録します

物理ディスクをクラスに登録します。クラスが存在しない場合は、自動的に作成されます。

例) 物理ディスク c1t0d0 と c2t0d0 をローカルクラス Class1 に登録し、それぞれに対して、Disk1 と Disk2 というディスク名を付けます。

# sdxdisk -M -a type=local -c Class1 -d c1t0d0=Disk1,c2t0d0=Disk2

参考

ディスクを共用クラスへ登録する際には、-a オプションで scope 属性を指定する必要があります。例を示します。

# sdxdisk -M -c Class1 -a type=shared,scope=node1:node2 -d c1t0d0=Disk1,c2t0d0=Disk2

2) ディスクをミラーグループへ接続します

ディスクをミラーグループへ接続します。ミラーグループが存在しない場合は、自動的に作成されます。

例) Disk1 と Disk2 をミラーグループ Group1 に接続します。

# sdxdisk -C -c Class1 -g Group1 -d Disk1,Disk2

3) ミラーボリュームを作成します

ミラーグループ内にボリュームを作成します。

例) ミラーグループ Group1 に 1000 ブロックのボリュームを作成し、Volume1 というボリューム名を付けます。

# sdxvolume -M -c Class1 -g Group1 -v Volume1 -s 1000

コマンドの復帰後に、自動的に等価性コピーが行われます。


4) 作業の完了を確認します

等価性コピーが完了したことを確認します。

例) ボリューム Volume1 の等価性コピーが完了したことを確認します。

# sdxinfo -S -o Volume1
OBJ CLASS GROUP DISK VOLUME STATUS ------ ------- ------- ------- ------- -------- slice Class1 Group1 Disk1 Volume1 ACTIVE slice Class1 Group1 Disk2 Volume1 COPY

表示されたスライスの STATUS フィールドがすべて ACTIVE になっていれば、等価性コピーは完了しています。
等価性コピー中の場合、STATUS フィールドには COPY と表示されます。
-e long オプションを指定すると、等価性コピーの進み具合を確認できます。
詳しくは、「D.6 sdxinfo - オブジェクトの構成および状態情報の表示」を参照してください。


(2) シングルボリュームの作成

例として、物理ディスク c1t0d0 を使用してシングルボリュームを作成する手順を示します。

1) ディスクをクラスへ登録します

物理ディスクをクラスに登録します。クラスが存在しない場合は、自動的に作成されます。

例) 物理ディスク c1t0d0 をシングルディスクとしてノード node1 と node2 から共用される共用クラス Class1 に登録し、Disk1 というディスク名を付けます。

# sdxdisk -M -c Class1 -a type=shared,scope=node1:node2 -d c1t0d0=Disk1:single

2) シングルボリュームを作成します

シングルディスク内にボリュームを作成します。

例) シングルディスク Disk1 に 1000 ブロックのボリューム作成し、Volume1 というボリューム名を付けます。

# sdxvolume -M -c Class1 -d Disk1 -v Volume1 -s 1000

(3) 大容量ボリュームの作成 (コンカチネーションを利用する)

例として、物理ディスク c1t0d0 と c2t0d0 をコンカチネートしてボリュームを作成する手順を示します。

1) ディスクをクラスへ登録します

物理ディスクをクラスに登録します。クラスが存在しない場合は、自動的に作成されます。

例) 物理ディスク c1t0d0 と c2t0d0 を、ノード node1 と node2 から共用される共用クラス Class1 に登録し、それぞれに対して、Disk1 と Disk2 というディスク名を付けます。

# sdxdisk -M -c Class1 -a type=shared,scope=node1:node2 -d c1t0d0=Disk1,c2t0d0=Disk2

2) ディスクをコンカチネーショングループへ接続します

ディスクをコンカチネーショングループへ接続します。コンカチネーショングループが存在しない場合は、自動的に作成されます。

例) Disk1 と Disk2 をコンカチネーショングループ Group1 に接続します。

# sdxdisk -C -c Class1 -g Group1 -d Disk1,Disk2 -a type=concat

3) 大容量ボリュームを作成します

コンカチネーショングループ内にボリュームを作成します。

例) コンカチネーショングループ Group1 に 1,000,000,000 ブロックのボリュームを作成し、Volume1 というボリューム名を付けます。

# sdxvolume -M -c Class1 -g Group1 -v Volume1 -s 1000000000 -a pslice=off

(4) ストライプボリュームの作成

例として、物理ディスク c1t0d0 と c2t0d0 をストライピングしてボリュームを作成する手順を示します。

1) ディスクをクラスへ登録します

物理ディスクをクラスに登録します。クラスが存在しない場合は、自動的に作成されます。

例) 物理ディスク c1t0d0 と c2t0d0 を、ノード node1 と mpde2 から共用される共用クラス Class1 に登録し、それぞれに対して、Disk1 と Disk2 というディスク名を付けます。

# sdxdisk -M -c Class1 -a type=shared,scope=node1:node2 -d c1t0d0=Disk1,c2t0d0=Disk2

2) ディスクをストライプグループへ接続します

ディスクをストライプグループへ接続します。ストライプグループが存在しない場合は、自動的に作成されます。

例) Disk1 と Disk2 をストライプグループ Group1 に接続します。

# sdxdisk -C -c Class1 -g Group1 -d Disk1,Disk2 -a type=stripe,width=32

3) ストライプボリュームを作成します

ストライプグループ内にボリュームを作成します。

例) ストライプグループ Group1 に 1000 ブロックのボリュームを作成し、Volume1 というボリューム名を付けます。

# sdxvolume -M -c Class1 -g Group1 -v Volume1 -s 1000 -a pslice=off

(5) ミラーボリュームの作成 (ストライピングを併用する場合)

例として、物理ディスク c1t0d0 と c2t0d0, c3t0d0 と c4t0d0 でそれぞれストライプグループを構成し、それらの 2 つのストライプグループをミラーリングしてボリュームを作成する手順を示します。

1) ディスクをクラスへ登録します

物理ディスクをクラスに登録します。クラスが存在しない場合は、自動的に作成されます。

例) 物理ディスク c1t0d0, c2t0d0, c3t0d0, c4t0d0 を、ノード node1 と node2 から共用される共用クラス Class1 に登録し、それぞれに対して、Disk1, Disk2, Disk3, Disk4 というディスク名を付けます。

# sdxdisk -M -c Class1 -a type=shared,scope=node1:node2 \
-d c1t0d0=Disk1,c2t0d0=Disk2,c3t0d0=Disk3,c4t0d0=Disk4

2) ディスクをストライプグループへ接続します

ディスクをストライプグループへ接続します。ストライプグループが存在しない場合は、自動的に作成されます。

例) Disk1 と Disk2 をストライプグループ Group1 に接続します。

# sdxdisk -C -c Class1 -g Group1 -d Disk1,Disk2 -a type=stripe,width=32

Disk3 と Disk4 をストライプグループ Group2 に接続します。

# sdxdisk -C -c Class1-g Group2 -d Disk3,Disk4 -a type=stripe,width=32

3) ストライプグループをミラーグループへ接続します

ストライプグループをミラーグループへ接続します。ミラーグループが存在しない場合は、自動的に作成されます。

例) ストライプグループ Group1 と Group2 をミラーグループ Group3 に接続します。

# sdxgroup -C -c Class1 -h Group3 -l Group1,Group2 -a type=mirror

-a type=mirror オプションは省略可能です。


4) ミラーボリュームを作成します

最上位ミラーグループ内にボリュームを作成します。

例) ミラーグループ Group3 に 1000 ブロックのボリュームを作成し、Volume1 というボリューム名を付けます。

# sdxvolume -M -c Class1 -g Group3 -v Volume1 -s 1000 -a pslice=off

コマンドの復帰後に、自動的に等価性コピーが行われます。


5) 作業の完了を確認します

等価性コピーが完了したことを確認します。

例) ボリューム Volume1 の等価性コピーが完了したことを確認します。

# sdxinfo -S -o Volume1
OBJ CLASS GROUP DISK VOLUME STATUS ------ ------- ------- ------- ------- -------- slice Class1 Group3 Group1 Volume1 ACTIVE slice Class1 Group3 Group2 Volume1 COPY

表示されたスライスの STATUS フィールドがすべて ACTIVE になっていれば、等価性コピーは完了しています。
等価性コピー中の場合、STATUS フィールドには COPY と表示されます。
-e long オプションを指定すると、等価性コピーの進み具合を確認できます。
詳しくは、「D.6 sdxinfo - オブジェクトの構成および状態情報の表示」を参照してください。