システムの処理
重大度コードがIの場合、エラーの発生したファイル処理を中止し、プログラムの処理を続行します。
重大度コードがUの場合、プログラムを異常終了させます。
なお、重大度コードは、ファイルの定義にFILE STATUS句の指定がある場合Iとなり、FILE STATUS句および誤り処理手続きの指定がない場合Uとなります。
プログラマーの処置
$3に設定された文字列を参考にエラーの原因を調査し、それを取り除いてください。なお、$1には入出力エラーが発生したCOBOLの文(START,READ,WRITE,REWRITEまたはDELETEのどれか)が設定されます。また、$2にはファイル処理の対象となったファイルのファイル名またはアクセス名が設定されます。$3に設定される文字列の意味と処置を下表に示します。
$3(文字列) | エラーの内容 | プログラマーの処置 |
---|---|---|
ALTD-LEN | REWRITE 文で、レコード長が直前に読み込んだレコードの長さと異なります。 | レコードの更新は、直前に読み込んだレコードのレコード長で行ってください。 |
BLKED-FILE | CLOSE 文実行時のエラーなどにより、使用できないファイルです。 | 本メッセージより前にJMP0310I-Iのメッセージが表示されている場合は、そのメッセージの処置に従ってください。 |
CNVER=xxxx | 文字列のコード変換に失敗しました。 xxxx: 16進表記 | システムのerrnoの説明から原因を調査し、対処してください。 |
ERRCD=xxxx | 表示ファイルのアクセスエラーが発生しました。 | $3が示すエラーコードの値は、各接続製品の通知コードです。各接続製品のマニュアルを参照し、対処してください。(注1) |
EXCEED-LEN | 書き出そうとするレコードの長さがプログラムで決められた最大のレコード長を超えています。 | 書き出そうとするレコードの長さがプログラムで決められた最大のレコード長を超えないように修正してください。 |
EXCL-ERROR | 排他エラーが発生しました。 | 再度実行してください。排他エラーが頻発するようなら、運用上の問題がないかを調査してください。 |
FCB | FCB の内容に誤りがあります。 | FCB の内容を調査してください。 |
FDBK=xxxx | 入出力ファイルのアクセスエラーが発生しました。 | $3が示すエラーコードの値は、各入出力ファイルのエラーコードです。システムのerrno、または各種ファイルシステムのマニュアルを参照し、対処してください。(注2) |
FONT | システム上に存在しないフォントを指定して出力しました。または指定されたフォントテーブルが開けません。 | 指定したフォント名を確認し、システム上に必要なフォントをインストールしてください。または、正しいフォントテーブル名を指定しているか確認してください。 |
FOVER=xxxx | オーバレイパターンの合成処理でエラーが発生しました。 | xxxxから原因を調査し、対処してください。xxxxの内容は“表3.24 JMP0320I-I/Uの$3がFOVER=xxxxの場合のエラー内容”を参照してください。 |
FOVL | フォームオーバレイパターンが格納されているディレクトリの指定またはフォームオーバレイパターンが正しくありません。 | 環境変数FOVLDIR に指定しているディレクトリを確認してください。 |
FTNCD=xxxx | システムからのエラーコード(errno)を示します。 | システムのerrnoの説明から原因を調査し、対処してください。 |
INV-CHAR | テキストファイルのレコードに不当な文字があります。 | 制御コード(たとえば改行コードまたは改ページコードなど)がデータとして記述されていないかデータの内容を調査してください。 |
INV-DELMTR | レコードの区切り文字に誤りがあります。 | プログラムの指定と割り当てられたファイルの属性の矛盾を修正してください。 |
INV-LEN | WRITE/REWRITE 文でレコード長が正しくありません。 | 書き出すレコードの長さを確認してください。 |
INV-TRANS | 順READ、順DELETEまたは順REWRITE 文で直前のREAD文実行後にトランザクションを中断または終了しました。 | 順READ文とそれに続く順READ、順DELETEまたは順REWRITE 文の間でトランザクションを中断または終了しないように修正してください。 |
LOAD | サブプログラムのローディングに失敗しました。 | プログラムの実行環境を調査してください。(注5) |
LOAD-FOVL | フォームオーバレイパターン変換ライブラリのロードに失敗しました。 | 以下の製品がインストールされているか確認してください。
|
KEY-CHANGE | 更新要求時のキーの値が、そのレコードを読み込んだときの値と異なります。 | 更新するレコードのキーの値を変更しないように修正してください。 |
KEY-LEN=0 | 総称キーの有効な長さが0です。 | 総称キーの有効な長さが0にならないように修正してください。 |
MACRO | OPEN/CLOSEマクロまたはサブシステムに対するOPEN/CLOSE要求が不成功となりました。 | 本メッセージの前にシステムのエラーメッセージが表示されているので、そのメッセージの処置に従ってください。 |
NO-TRANS | ネイティブからコードセットに変換できない文字があります。 | データの内容を調査してください。 |
OVER-RECLN | 行レコードで書き出そうとした印字データ領域の長さが最大長を超えています。 | 書き出そうとするオーダーの長さが決められた最大長(注4)の範囲内になるようにレコード長を修正してください。 |
入力したレコードの長さがプログラムで決められた最大のレコード長を超えています。 | 入力するレコードの長さがプログラムで決められた最大のレコード長の範囲になるように修正してください。 | |
PHYSIC-ERR | 処理対象のファイルに物理エラーが発生しました。 | ファイルの内容(物理的構成要因)を確認してください。 |
READ-ONLY | 処理対象のファイルは、読込み専用ファイルです。 | 書込み可能となるようにファイルのアクセス権を変更してください。 |
REC-LOCK | 他ユーザによりレコードが排他使用されています。または、レコードを排他的に使用できません。 | 再度実行してください。排他エラーが頻発するようなら、運用上の問題がないかを調査してください。 |
R.KEY-ERR | 乱呼出しまたは動的呼出しで、主キーの内容がPICTURE句での定義と矛盾します。 | 主キーの最大値が格納できるようにPICTURE 句によるデータ項目の大きさの指定を修正してください。 |
相対ファイルの処理で、相対レコード番号の値に0が指定されています。 | RELATIVE KEY項目に指定したデータ項目に、0以外の整数を設定してください。 | |
RMERR=xxxx | ランタイムシステムからのエラーコードを示します。 | システムの障害と考えられるため、資料を採取して技術員(SE)に連絡してください。(注3) |
RRN>R.KEY | 相対ファイルの順処理のREAD文またはWRITE 文で、相対レコード番号の値が最大値(PICTURE 句で定義した桁数)を超えました。 | RELATIVE KEY句に指定したデータ名の定義を、相対レコード番号の最大値が入る桁数に修正してください。 |
SESS-END | セションエンドまたはセション中断後にREAD文が実行されました。 | セションが開始されていない状態でREAD文を実行しないように修正してください。 |
THREAD=xxxxxx | スレッドの同期処理に失敗しました。 xxxxxx:16進表記 | システムのerrnoの説明から原因を調査し、対処してください。 |
TIMEOUT | タイムアウト後にREADまたはWRITE文が実行されました。 | タイムアウト後はREADまたはWRITE文を実行しないように修正してください。 |
UNSUPPORT | 指定された機能は未サポートです。 |
|
注1
MeFtを使用しているときにERRCD=90xxまたはERRCD=99xxが出力された場合、xxはMeFtの通知コードを示します。MeFtの通知コードについては、“第4章 MeFtのメッセージ”を参照してください。
注2
印刷ファイル(FORMAT句なし)の実行で、メッセージ本文中のエラーを示す文字列にFDBK=101が出力された場合は、以下の事項を確認してください。
不要なプリンタドライバを多数インストールしていないか。
FCB制御文が2048バイト未満であるか。
不当なフォームオーバレイパターンを指定していないか。
誤ったフォームオーバレイパターン名を登録していないか。
スプール領域が不足していないか。
実装メモリ、仮想メモリが不足していないか。(同時に実行しているほかのアプリケーションを停止してください。実装メモリを確認し、必要であれば増設してください。仮想メモリを確認し、必要であれば大きくしてください。)
上記以外の場合、システムの障害と考えられるため、資料を採取して技術員(SE)に連絡してください。
[Solaris]
RDMファイルに対してのエラーコードの詳細は、“RDB/7000説明書”または“PowerRW+ COBOL開発マニュアル”の“エラーコード一覧”を参照してください。
[Solaris]
PowerRDBconnectorに対してのエラーコードの詳細は、“PowerRDBconnector説明書”を参照してください。
上記以外のファイルのメッセージ本文中のエラーを示す文字列の詳細は、システムのerrnoの説明を参照してください。
注3
RMERR=7F17(98xx)が出力された場合、ファイルが正常に使用できない状態になっています。索引ファイルの場合には、ファイルユーティリティを使用して、ファイルを復旧してください。
注4
行レコードで書き出せるレコードの長さの目安は、以下の式で計算することができます。
32Kbyte>出力レコード長+2+100×基本項目数
なお、報告書作成機能において、報告集団記述項に日本語項目を指定した場合、本メッセージが出力される可能性があります。報告書作成機能では、日本語項目を含む報告書の実行結果は保証されません。日本語項目を指定しないようにプログラムを修正してください。
注5
Unicode(UTF-8)印刷未サポート機能/環境下での丸め印刷指示が有効な場合、以下の製品がインストールされているか確認してください。
[Solaris]
標準コード変換 1.2以降
[Linux][LinuxIPF][Linux64][Solaris64]
標準コード変換
FOVER=xxxxの値 | エラーの内容 |
---|---|
16 | 出力ファイルが使用できません(資源不足など)。 |
8000 | 作業用のメモリ領域が不足しました。 |
8028 | オーバレイファイルのオープンに失敗しました。 オーバレイファイルのパス名の指定に誤りがあります。 オーバレイファイルにアクセスできません。 |
8029 | オーバレイファイルのリードに失敗しました。 オーバレイファイルが空です。 オーバレイファイルがリードできません。 |
8030 | オーバレイファイルのクローズに失敗しました。 |
8031 | オーバレイパターンの形式に誤りがあります。 KOL5以外のオーバレイパターンが指定されました。 |
8034 | サポートしていない形式のオーバレイが指定されました。 例)PostScriptレベル1のデータストリームを出力する際、KOL6形式のオーバレイパターンを指定した場合(PostScriptレベル1は、KOL5形式のみをサポートします) |
その他 | システムの障害と考えられるため、資料を採取して技術員(SE)に連絡してください。 |