ここでは、CSV形式で保存した構成定義ファイルをRORコンソールで読み込む方法について説明します。
以下の手順で、構成定義ファイルをインポートします。
CSV形式の構成定義ファイルを準備します。
ポイント
ServerView技術情報ページからダウンロードしたExcel形式の構成定義テンプレートはそのままインポートできません。構成定義テンプレートの機能を利用して、CSV形式に保存してからインポートしてください。
「B.2 ファイル形式」に記載している形式の構成定義ファイルをインポートできます。構成定義ファイルの形式については、「付録B 一括設定用の構成定義ファイル(CSV形式)」を参照してください。
構成定義ファイルは、登録または変更するリソース数の合計を200以内にしてください。
200を超える数のリソースを登録または変更する場合、構成定義ファイルを複数に分けてインポート処理を行ってください。
複数のセクションでリソースの変更を行う場合、構成定義ファイルをセクションごとに分けてインポート処理を行ってください。
先頭行に"RCXCSV,V1.0"が記述された形式の構成定義ファイルをインポートする場合、エージェントが自動登録されません。また、VMホストの物理サーバに予備サーバの設定を記述しても、登録に失敗します。
「操作ガイド インフラ管理者編 CE」の「第2章 ログイン、ログアウト」を参照して、RORコンソールを起動し、ログインします。
RORコンソールで、[ファイル]-[一括設定]-[インポート]を選択します。
[構成定義ファイルのインポート]ダイアログが表示されます。
手順1.で準備した構成定義ファイルを指定します。
[OK]ボタンをクリックします。
インポート処理が開始されます。インポート処理は構成定義ファイルの内容を検証後、構成定義ファイルに記述されている順に処理が実行されます。
構成定義ファイルの検証が完了した場合、リソースの登録、変更処理が開始されます。
処理状況はRORコンソールの進捗状況エリアで確認できます。
進捗状況エリアの[キャンセル]ボタンをクリックすると、確認ダイアログが表示され、インポート処理を中断できます。キャンセルした場合、現在行っている処理が完了したあとにインポート処理を中止します。キャンセルするまでに行われた処理の内容はシステムに反映されます。
ポイント
"SpareServer"、"ServerAgent"および"ServerVMHost"セクションは、一括設定を行う際に以下の条件があります。
予備サーバの登録のセクション("SpareServer")
OSが入っていないサーバを予備サーバに設定する場合
予備サーバを定義した物理サーバが、"ServerWWNN"、"ServerAgent"および"ServerVMHost"セクションに定義されていない必要があります。
I/O仮想を利用しているサーバを予備サーバに設定する場合
以下のどれかの条件を満たす必要があります。
- 予備サーバを定義した物理サーバに、すでにHBA address rename情報が設定されている
- 予備サーバを定義した物理サーバに、すでにVIOMサーバプロファイルが設定されている
VMホストを予備サーバとして設定する場合
予備サーバとして定義された物理サーバは、すでにエージェントが登録されている必要があります。
ストレージアフィニティ切替え方式によりWWN情報を設定したサーバを、予備サーバとして設定する場合
運用サーバと予備サーバに対して、すでにWWN情報が設定されている必要があります。
上記の条件を満たさない場合、セクションを分けてインポートを行ってください。
エージェントの登録のセクション("ServerAgent"または"ServerVMHost")
エージェントを登録するには、以下のすべての条件を満たす必要があります。条件を満たしてからインポートを行ってください。
- 管理対象サーバに本製品のエージェントがすでにインストールされている。
- 管理対象サーバのOSが起動している。
- 対象の物理サーバの登録が設定されている、またはCSV形式の構成定義ファイルに登録の定義がされている。
"Server"セクションに、管理サーバと異なるサブネットの管理対象サーバを登録または変更する場合、以下のどちらかの条件を満たす必要があります。
対象のサブネット情報が登録されている。
CSV形式の構成定義ファイルの"Subnet"セクションに、対象のサブネット情報が定義されている。
注意
すでに登録済みの運用サーバに対して、新規にサーバを登録し、予備サーバとして設定する場合、"Server"セクションと"SpareServer"セクションを分けてインポートを行ってください。
一括設定で、物理サーバ名を変更する場合、一括設定によるその他の操作と同時に実行できません。"Server"セクションとその他のセクションを分けてインポートを行ってください。
インポートが正常に完了した場合、進捗状況エリアにインポートが完了したメッセージが表示されます。
ポイント
エラー処理について
インポート時に、構成定義ファイルの内容を検証後、リソースの登録、変更処理が実行されます。
構成定義ファイルの入力内容に誤りがあった場合、イベントログにエラーメッセージが表示されます。構成定義ファイルを修正したあと、再度インポートしてください。
構成定義ファイルの入力内容の誤りには、セクションヘッダーに記載した値の誤りも含まれます。
エラーメッセージに表示される行番号の値に誤りがない場合、セクションヘッダーに誤りがないか確認してください。
リソースの登録、変更処理中にエラーが発生した場合、進捗状況エリアとイベントログにエラーメッセージが表示されます。この場合、エラーメッセージが表示されている構成定義ファイルの行番号よりも、前の行の設定までは完了しています。構成定義ファイルを修正、またはエラーになる原因を取り除いたあと、再度インポートしてください。その際、すでに登録、変更の完了した行に対する実行はスキップされ、その先の設定が継続して行われます。
インポート処理のログファイルについて
インポート処理の実行結果は、以下のマネージャーのログファイルで確認できます。
ただし、構成定義ファイルの入力内容に誤りがあり、リソースの登録、変更処理が開始されていない場合、実行結果はログに記録されません。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\var\log\config.log
【Linuxマネージャー】
/var/opt/FJSVrcvmr/log/config.log
インポート前のマネージャーのバックアップについて
インポート開始時には、自動的にエクスポートが実行されます。エクスポートで出力したファイルは現在のマネージャー構成のバックアップとして保存されます。構成定義ファイルの入力ミスがあった際など、前の値に戻したい場合、このバックアップファイルを使用してください。
なお、バックアップファイルは最新5世代を保持します。
構成定義ファイルのバックアップファイルは以下のマネージャーのフォルダーで保存されます。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\var\config_backup
rcxconf-YYYYMMDDHHMMSS.csv (YYYYMMDDHHMMSSには、日付と時間が入ります)
【Linuxマネージャー】
/opt/FJSVrcvmr/var/config_backup
rcxconf-YYYYMMDDHHMMSS.csv (YYYYMMDDHHMMSSには、日付と時間が入ります)
設定後の操作を行います。
インポートが正常に完了した場合、設定後に必要な以下の操作を行います。
HBA address renameを設定した場合、該当する管理対象サーバを再起動してください。
エージェントを登録した場合で、かつ、システムイメージのバックアップ、およびクローニングイメージの採取を使用する場合は、以下のどちらかを行ってください。
管理対象サーバを再起動する。
「運用ガイド CE」の「2.2 エージェントの起動と停止」に記載されている関連サービスを再起動する。