ここでは、定義ファイルの作成について説明します。
仮想L-Serverで共通な定義ファイルは、「8.1 仮想L-Server作成で共通に利用する定義ファイル」を参照してください。
Logical Domains Managerデーモンの有効/無効に応じてVMホストを登録するように、Solarisゾーン有効化定義ファイルを設定します。
詳細は、「8.7.1 定義ファイルの作成」を参照してください。
構成情報保存の実行可否定義ファイル
VMゲストの構成に変更があった場合、VMゲストの構成情報を自動的に保存するかどうかを定義します。
本定義ファイルの範囲は、すべてのVMホストになります。
構成情報の自動保存の契機になる操作は、以下のとおりです。
本製品から以下の操作を実行した場合
VMゲスト/仮想L-Serverの電源操作(電源ON/電源OFF/強制電源OFF/リブート/強制リブート)
VMゲスト/仮想L-Serverのサーバ間移動
仮想L-Serverの作成/削除
仮想L-Serverの仕様変更(CPU数、メモリサイズ)
仮想L-Serverのディスク増設/減設
制御ドメイン上でゲストドメインに対して以下の操作を実行した場合
ゲストドメインの作成/削除
リソースのbind/unbind
ゲストドメインのstop/start
仮想CPU数、メモリサイズの変更
仮想ディスクの追加/削除
ゲストドメインの移行
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data
参考
上記の格納場所には、定義ファイルのサンプル(sparc_vm.rcxprop.sample)が格納されています。
サンプルを流用する場合、ファイルの内容を変更したあと、ファイル名に含まれる".sample"を削除してください。
sparc_vm.rcxprop
UTF-8
【Windowsマネージャー】
CR/LF
【Linuxマネージャー】
LF
定義ファイルでは、1行ごとに定義する項目を記述します。各行は、以下の形式で記述してください。
キー=値 |
コメントは、先頭文字をシャープ("#")で記述します。
以下の項目を指定できます。
キー | 説明 |
---|---|
OVM_AUTO_SAVE_CONFIG | VMゲストの構成情報を自動的に保存するかどうかを指定します。
|
例
VMゲストの構成情報を自動的に保存する場合
OVM_AUTO_SAVE_CONFIG=true |
注意
2行以上記載した場合、最下行の設定が有効になります。
イコール("=")の前後に含まれるスペースおよび半角空白、タブは無視されます。
定義は、大文字小文字の違いを含めて正しく記述してください。
以下に該当する場合は、trueを指定した場合と同じ動作になります。
定義を省略した場合
定義にtrue/false以外の値を指定した場合
Windowsのメモ帳を使用してUTF-8のテキストを編集し保存すると、ファイルの先頭3バイトにByte Order Mark(BOM)が格納され、ファイルの1行目に記載した情報が正しく解析されません。メモ帳を使用する場合、2行目から情報を記述してください。
本製品のマネージャーを再起動しなくても定義ファイルの設定が反映されます。
インストールサーバへの接続情報定義ファイル
Solaris11のインストールサーバへ接続するために必要な下記の情報を定義します。
定義ファイルの文字コードはUTF-8にしてください。
インストールサーバの場所を示すURL
インストールサーバ上にあるwanboot-cgiプログラムを示すURLを定義ファイルに記載します。
wanboot-cgiプログラムを示すURLは、インストールサーバ上に存在する以下の構成ファイルの"root_server"というパラメーターに定義されています。
構成ファイル名
/etc/netboot/wanboot.conf
URLが定義されているパラメーター名
root_server
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data
参考
上記の格納場所には、定義ファイルのサンプル(ovm_sparc_install_server.rcxprop.sample)が格納されています。
サンプルを流用する場合、ファイルの内容を変更したあと、ファイル名に含まれる".sample"を削除してください。
ovm_sparc_install_server.rcxprop
UTF-8
【Windowsマネージャー】
CR/LF
【Linuxマネージャー】
LF
定義ファイルでは、1行ごとに定義する項目を記述します。各行は、以下の形式で記述してください。
キー=値 |
コメントは、先頭文字をシャープ("#")で記述します。
以下の項目を指定できます。
キー | 説明 |
---|---|
INSTALL_SERVER | インストールサーバの場所を示すURLを指定します。 例 http://192.168.11.12:5555/cgi-bin/wanboot-cgi |
注意
同じキー名の定義を重複して記述した場合、先に記述されている値が有効になります。
イコール("=")の前後に含まれるスペースおよび半角空白、タブは無視されます。
定義は、大文字小文字の違いを含めて正しく記述してください。
定義を記載していない場合、メッセージ番号 67136のエラーが出力されます。
Windowsのメモ帳を使用してUTF-8のテキストを編集し保存すると、ファイルの先頭3バイトにByte Order Mark(BOM)が格納され、ファイルの1行目に記載した情報が正しく解析されません。メモ帳を使用する場合、2行目から情報を記述してください。
本製品のマネージャーを再起動しなくても定義ファイルの設定が反映されます。
L-Server削除時のリソースの自動解放無効化ファイル
本製品でL-Serverの削除を実行した際に削除対象のゲストドメインがbound状態の場合、リソースの解放(unbind)を自動的に行い、bound状態のゲストドメインを削除します。
ゲストドメインがbound状態である場合にゲストドメインを削除しないよう設定を変更する場合、以下の定義ファイルに定義を記載してください。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data
参考
上記の格納場所には、定義ファイルのサンプル(sparc_vm.rcxprop.sample)が格納されています。
サンプルを流用する場合、ファイルの内容を変更したあと、ファイル名に含まれる".sample"を削除してください。
sparc_vm.rcxprop
UTF-8
【Windowsマネージャー】
CR/LF
【Linuxマネージャー】
LF
定義ファイルでは、1行ごとに定義する項目を記述します。各行は、以下の形式で記述してください。
キー=値 |
コメントは、先頭文字をシャープ("#")で記述します。
以下の項目を指定できます。
キー | 説明 |
---|---|
OVM_FORCE_DELETION | L-Serverの削除時に、削除対象のゲストドメインがbound状態である場合の動作を定義します。
|
注意
2行以上記載した場合、最下行の設定が有効になります。
イコール("=")の前後に含まれるスペースおよび半角空白、タブは無視されます。
定義は、大文字小文字の違いを含めて正しく記述してください。
以下に該当する場合は、trueを指定した場合と同じ動作になります。
定義を省略した場合
定義にtrue/false以外の値を指定した場合
Windowsのメモ帳を使用してUTF-8のテキストを編集し保存すると、ファイルの先頭3バイトにByte Order Mark(BOM)が格納され、ファイルの1行目に記載した情報が正しく解析されません。メモ帳を使用する場合、2行目から情報を記述してください。
本製品のマネージャーを再起動しなくても定義ファイルの設定が反映されます。
マイグレーション時のauto-boot?変更機能の有効化ファイル
本製品からVMゲストまたはL-Serverのマイグレーションを実行する場合、事前にauto-boot?の値を"false"に設定することで構成情報を自動的に保存することを推奨しています。
auto-boot?の値を"false"に設定し、マイグレーション時に構成情報を自動的に保存する場合は、以下の定義ファイルに機能を有効化するための定義を記載してください。
機能を有効化するための定義を記載することで、マイグレーション時に以下の処理が自動的に実行されるようになります。
マイグレーションの実行前にauto-boot?の値を"false"に変更し、構成情報を保存する。
マイグレーションの実行後にauto-boot?の値を元の値(true)に戻す。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data
参考
上記の格納場所には、定義ファイルのサンプル(sparc_vm.rcxprop.sample)が格納されています。
サンプルを流用する場合、ファイルの内容を変更したあと、ファイル名に含まれる".sample"を削除してください。
sparc_vm.rcxprop
UTF-8
【Windowsマネージャー】
CR/LF
【Linuxマネージャー】
LF
定義ファイルでは、1行ごとに定義する項目を記述します。各行は、以下の形式で記述してください。
キー=値 |
コメントは、先頭文字をシャープ("#")で記述します。
以下の項目を指定できます。
キー | 説明 |
---|---|
OVM_SAFE_MIGRATION | マイグレーションの実行時にauto-boot?の値を"false"に変更するかどうかを定義します。
|
注意
2行以上記載した場合、最下行の設定が有効になります。
イコール("=")の前後に含まれるスペースおよび半角空白、タブは無視されます。
定義は、大文字小文字の違いを含めて正しく記述してください。
以下に該当する場合は、falseを指定した場合と同じ動作になります。
定義を省略した場合
定義にtrue/false以外の値を指定した場合
Windowsのメモ帳を使用してUTF-8のテキストを編集し保存すると、ファイルの先頭3バイトにByte Order Mark(BOM)が格納され、ファイルの1行目に記載した情報が正しく解析されません。メモ帳を使用する場合、2行目から情報を記述してください。
本製品のマネージャーを再起動しなくても定義ファイルの設定が反映されます。
Solaris 11のイメージを指定したL-Serverの作成を、複数同時に実行した時の動作モードの定義ファイル
Solaris 11のイメージを指定したL-Serverの作成を本製品から複数同時に実行した場合、エラーが発生する場合があります。
本定義ファイルに定義を記載することで、エラーが発生しないようにL-Serverの作成を1つずつ直列処理で実行させることができます。
必要に応じて定義ファイル編集し、L-Server作成時の動作モードを切り替えてください。
例えば、初期構築などのタイミングでL-Serverを大量に作成する必要がある場合、1つずつ直列処理での実行(本定義に"true"を指定する)を推奨します。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data
参考
上記の格納場所には、定義ファイルのサンプル(sparc_vm.rcxprop.sample)が格納されています。
サンプルを流用する場合、ファイルの内容を変更したあと、ファイル名に含まれる".sample"を削除してください。
sparc_vm.rcxprop
UTF-8
【Windowsマネージャー】
CR/LF
【Linuxマネージャー】
LF
定義ファイルでは、1行ごとに定義する項目を記述します。各行は、以下の形式で記述してください。
キー=値 |
コメントは、先頭文字をシャープ("#")で記述します。
以下の項目を指定できます。
キー | 説明 |
---|---|
OVM_SOL11_SERIAL_CREATION | Solaris 11のイメージを指定したL-Serverの作成を、複数同時に実行した時の動作を定義します。
|
注意
2行以上記載した場合、最下行の設定が有効になります。
イコール("=")の前後に含まれるスペースおよび半角空白、タブは無視されます。
定義は、大文字小文字の違いを含めて正しく記述してください。
以下に該当する場合は、falseを指定した場合と同じ動作になります。
定義を省略した場合
定義にtrue/false以外の値を指定した場合
Windowsのメモ帳を使用してUTF-8のテキストを編集し保存すると、ファイルの先頭3バイトにByte Order Mark(BOM)が格納され、ファイルの1行目に記載した情報が正しく解析されません。メモ帳を使用する場合、2行目から情報を記述してください。
本製品のマネージャーを再起動しなくても定義ファイルの設定が反映されます。