カスケードコピーで使用しているボリュームをコピー元に指定し、acopc startコマンドまたはacsnap startコマンドでコンカレントOPCを実行すると、複数ボリューム間でデータ更新の順序性が保証できない場合にエラーメッセージが表示されて、コマンドが異常終了することがあります。
メッセージの対処後もエラーが解消されない場合は、アドバンスト・コピーの運用方法やシステム構成の変更を推奨します。
アドバンスト・コピーの運用方法やシステム構成が変更できない場合は、複数ボリューム間でのデータ更新の順序性を設定するファイル(user.properties)を作成し、順序性の保証を無効にしてからコンカレントOPCを再実行してください。複数ボリューム間でのデータ更新の順序性は保証されません。
user.propertiesは、acopc startコマンドまたはacsnap startコマンドを実行するサーバの、以下のパスに作成します。
クラスタ運用でない場合
OS | ファイルの作成先 |
---|---|
Windows | $INS_DIR\etc\prop |
Solaris | /etc/opt/FJSVccm/prop |
$INS_DIRは、AdvancedCopy Manager CCMをインストールしたときの「プログラムディレクトリ」です。
クラスタ運用の場合
OS | ファイルの作成先 |
---|---|
Windows | $SHARE_DL:$SHARE_TOP\etc\prop |
Solaris | $SHARE_MNT/etc/opt/FJSVccm |
$SHARE_DLは、AdvancedCopy Manager CCM共有データ用共有ディスクのドライブレターです。
$SHARE_TOPは、AdvancedCopy Manager CCM共有データ用共有ディスクの「環境設定ディレクトリ」および「作業用ディレクトリ」が格納されているディレクトリです。
$SHARE_MNTは、AdvancedCopy Manager CCM共有データ用共有ディスクのマウントポイントです。
キー名 | 説明 |
---|---|
concurOPC.cascade | 複数ボリューム間でのデータ更新の順序性保証を設定します。 |
[順序性の保証を無効にする場合の例]
concurOPC.cascade=off |
ポイント
ETERNUS ディスクアレイが以下のどれかの場合は、データ更新の順序性の保証に関係なく、コンカレントOPCが実行されます。ただし、複数ボリューム間でのデータ更新の順序性は保証されません。
ETERNUS DX80 S2 (ファームウェア版数がV10L30より前の場合)
ETERNUS DX90 S2 (ファームウェア版数がV10L30より前の場合)
ETERNUS DX400/DX400 S2 series (ファームウェア版数がV10L30より前の場合)
ETERNUS DX8000/DX8000 S2 series (ファームウェア版数がV10L30より前の場合)