移行が終了したあと、利用している機能に応じて以下の作業を行います。
退避した資材の復元
メッセージ蓄積データベースの復元
メッセージ蓄積データベースを使用している場合、アンロードしたメッセージをメッセージ蓄積データベースにロードしてください。
ロード方法については、“D.2 メッセージのロード”を参照してください。
Formatmanager変換機能に関する資材の復元
Formatmanager変換機能を使用している場合、事前に退避したFormatmanager変換機能の環境設定ファイルと運用資材をインストールディレクトリ配下に復元してください。
復元する環境設定ファイルおよび運用資材については、“29.1.2 準備”の“Formatmanager変換機能に関する資材の退避”を参照してください。
コマンドによるキュー間転送のセットアップを実施してキュー間転送機能を利用する場合
キュー間転送機能のセットアップを行う前の作業については、以下を参照してください。
“12.1 セットアップ前の作業”
“22.1 セットアップ前の作業”
以下のコマンドを実行します。“29.1.2 準備”で取得した定義シートを指定してください。
esiqctadd -h ホスト定義シート名 -r 転送定義シート名
コマンド実行後の作業については、以下を参照してください。
キュー間転送定義の資材の復元
キュー間転送機能を利用している場合、事前に退避した資材をインストールディレクトリに復元してください。
復元する資材については、“29.1.2 準備”の“キュー間転送定義の資材の退避”を参照してください。
ISI定義の復元
esidefaddコマンドを実行し、“29.1.2 準備”で退避しておいたISI定義を復元します。
コマンドの実行例
“29.1.2 準備”で、X:\backup\etc\defにISI定義を退避した場合の例です。
esidefadd -e X:\backup\etc\def\endpoint.xml esidefadd -s -d X:\backup\etc\def\service esidefadd -q -d X:\backup\etc\def\sequence esidefadd -m X:\backup\etc\def\mediatorfunction.xml esidefadd -r -d X:\backup\etc\def\msgdistribution
“29.1.2 準備”で、/backup/etc/defにISI定義を退避した場合の例です。
esidefadd -e /backup/etc/def/endpoint.xml esidefadd -s -d /backup/etc/def/service esidefadd -q -d /backup/etc/def/sequence esidefadd -m /backup/etc/def/mediatorfunction.xml esidefadd -r -d /backup/etc/def/msgdistribution
SOAPのRPC機能を利用したサービス利用側アプリケーションの移行
SOAPのRPC機能を利用したアプリケーション開発において、ISI V7.0L10、または7.0で提供しているWSDLファイルから生成したスタブを使用したアプリケーションを作成している場合、アプリケーションの移行が必要です。
移行の詳細は、“ISI アプリケーション開発ガイド”の“スタブを利用したサービス利用側アプリケーションの開発”にある“アプリケーションの移行”を参照してください。
Interstage Application Serverの“Webサービス”への移行
ユーザ作成のアプリケーションで、以前のバージョン・レベルのInterstage Application Serverの“SOAPサービス”で作成されたスタブを利用している場合、Interstage Application Serverの“Webサービス”でスタブを再作成して利用してください。
スタブ作成の詳細は、“Interstage Application Server J2EE ユーザーズガイド(旧版互換)”の“Webサービス編”を参照してください。
共通APIを利用したアプリケーションの移行
共通APIを利用したアプリケーションを作成している場合は、アプリケーションのコンパイルとクラスパスの変更が必要です。
アプリケーションのコンパイルとクラスパスの変更の詳細は、“ISI アプリケーション開発ガイド”の“互換機能”にある“アプリケーションのコンパイルと実行”を参照してください。
セキュリティの強化
Interstage運用グループの設定
移行が完了したあと、移行した資源に対してセキュリティ強化を実施するため、Interstage運用グループの設定を実施してください。このとき、グループ名にはISIをインストールしたときに指定していたグループ名を指定してください。
また、別環境へISIの定義を移行した場合も、同様にInterstage運用グループの設定を実施してください。
Interstage運用グループの設定方法(変更方法)については、“ISI 運用ガイド”の“Interstage運用グループの変更”を参照してください。
定義の移行
旧バージョンのISI Studioで作成した定義を格納したワークスペースを、Java EEワークベンチに移行する必要があります。
Java EEワークベンチの起動ダイアログボックスの環境設定で、旧バージョンで作成した定義を格納したワークスペースを指定して、Java EEワークベンチを起動します。ワークスペースとその中に格納されているプロジェクトがJava EEワークベンチで利用可能となります。
ポイント
移行後のワークスペースを一般ユーザで利用する場合は、以下の手順を実施したうえで、ワークスペースでの移行を行ってください。
システム管理者が、旧バージョンで作成したワークスペースを一般ユーザが書き込み可能なフォルダにコピーします。
コピーしたワークスペースに対して、ISI Studioを利用する一般ユーザのアクセス許可として“変更”または“フルコントロール”を設定してください。
Formatmanagerクライアントのローカルデータベースのリストア
Formatmanagerクライアントを使用している場合、“29.1.2 準備”でバックアップしたデータベースをリストアしてください。また、リストア前に必要に応じてデータベースを作成してください。データベースの作成については、“ISI Studio ヘルプ”の“定義を操作する”の“ISIプロジェクトのプロパティを設定する”を参照してください。
旧バージョンの変換テーブルは使用できません。リストア後は“変換テーブル生成”を実行して、変換テーブルを再生成してください。
Formatmanagerクライアントは、以下の旧バージョンから移行できます。なお、ログインパスワードは初期状態に戻りますので、必要に応じて修正してください。
V4.0L10
V4.0L20
V5.0L10
V5.0L20
V6.0L10
V7.0L10
V7.0L20
V7.0L30
V7.0L40
V8.0.0
V9.0.0
V9.1.0
V9.1.1
V9.2.0
リストア方法については“ISI Formatmanagerクライアント(FEDIT/FL-TABLE)ヘルプ”の“変換定義DBリストア”を参照してください。
ポイント
移行後、Formatmanagerクライアントを一般ユーザで利用する場合は、データベースの格納先フォルダにFormatmanagerクライアントを利用するユーザのアクセス許可として“変更”または“フルコントロール”を設定してください。データベースの格納先の設定については、“ISI Studio ヘルプ”の“定義を操作する”の“ISIプロジェクトのプロパティを設定する”を参照してください。