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Interstage Application Server V12.0.0 セキュリティシステム運用ガイド
FUJITSU Software

2.11.3 EJBサービスに関する対策

EJBサービスを利用した運用形態におけるセキュリティ侵害の脅威について、その概略を説明します。
EJBサービスは、J2EEアプリケーションにおける「EJB機能」を利用した場合に必要です。


2.11.3.1 EJBの保護対象資源

EJBサービスを使用する場合に、保護すべき資源について説明します。


2.11.3.1.1 保護対象資源

EJBサービスでは、以下に示す資源が使用されます。高度なセキュリティ対策が要求される場合は、以下の資源をセキュリティ上の保護対象にしてください。


機能

保護対象資源

EJBの環境設定

  • EJBサービスの環境定義ファイル

EJBアプリケーションプログラムの運用操作

  • EJBサービスの環境定義ファイル

  • J2EE共通ディレクトリ


保護対象資源の配置場所を以下に示します。

2.11.3.2 資源に対して考えうる脅威

EJBサービスが保護対象とすべき資源に対して、想定できる脅威は以下のとおりです。


保護対象資源

脅威

EJBサービスの環境定義ファイル

  • 情報の書き換え

  • 情報の搾取

  • データの破壊

  • ファイルの破壊

J2EE共通ディレクトリ

  • 情報の書き換え

  • 情報の搾取

  • データの破壊

  • ファイルの破壊

  • パスワードの搾取


2.11.3.3 脅威への対策

EJBサービスでは、以下の対処を実施することでセキュリティ侵害への対策を図れます。

2.11.3.3.1 ユーザを限定した運用

ユーザを限定した運用については、「2.1.3 Interstage資源のセキュリティ強化」の「資源破壊を防ぐための基本ルール」および、「セキュリティの強化」を参照してください。


2.11.3.3.2 定期的なバックアップ

定期的なバックアップを実施することで、不正な書き換えが起こった場合でも、環境を復元できます。また、以下の脅威に対する防衛ができます。

定期的なバックアップは、以下の2つの手順を実施します。

データのバックアップ

不正な書き換えが起こった場合に備え、以下の資源を定期的にバックアップしてください。

上記資源をバックアップする場合についてはJ2EE共通資源とIJServer資源のバックアップが必要です。詳細は、「運用ガイド(基本編)」の「資源のバックアップとリストア」を参照してください。


データのリストア

不正な書き換えが発生した場合、データをリストアします。


2.11.3.3.3 SSL通信機能による暗号化

SSL通信機能は、CORBAサービスのSSL連携を利用した暗号化通信を行う機能です。SSL通信機能を使用することにより、以下の脅威に対する防衛ができます。

SSL通信について詳細は、「20.2 EJBサービスにおける環境設定」を参照してください。